2009年 01月 31日
私的、、アートフィルターを本気でやるならの考察
デジカメWatchの記事でオリの寺田さんと豊田さんがアートフィルターについて書かれている。寺田さんはE-system関連でおなじみの方。豊田さんも同様でE-1ムック本ではE-1の絵作りについて熱く語っておられる。

生の寺田さんは、私はE-500のイベントと、E-410が登場したPIEで二度目撃したがこの記事の写真では特徴的な髪の毛がますます元気になっている一方で少しお腹は以前より出っ張ったきた感じだ。やはり何故か寺田さんは外国の記事で出てくる時の方がかっこいい。豊田さんもクレジットをみるとE-1当時と違い今は課長さんになられているようだ、、、と与太を書いていてもしょうがないので、何はともあれ出てきたアートフィルターについてこれを大事に育てていくとなった時の事をあれこれ書いてみたい。




  オリンパスが、独自にこだわりオリボディのデフォルトとしたものはダストリダクションシステム、そしてライブビューが上げられるだろう。何れも、登場した際には必ずしもその真価が評価されなかったものばかりだ。しかし、この二つは何れもその後他社が追随するところとなった。

  そして、アートフィルターである。私が使ってみてこれはと思った点を整理しながら勧めていきたい。

1.アートフィルターを単なるフィルター効果と峻別する点
 これは、ずばり二つだ。
 一つは、その画像を得るために画像処理でやっていてはプロでも面倒になるくらいの処理がなされていること。要は、記事にもあるようにやろうと思えば出来ないことはないが実用上やろうと思えばも面倒→現実的には出来ないに等しいと言う内容でないとまずかろうというこ とだ。

 もう一つは、E-30で実現しているとおり更にそれがカメラで撮影中に完結すると言うことだ。

 どれくらい手の込んだものであれば良いかという問題はあるが、、私はもっと簡潔に言ってし まえば「アートフィルターは一種の疑似撮像素子交換機能」のようなアプローチではないかと思っている。ラフモノクロなどは、普通の撮像素子で撮影してからレタッチでは相当大変なものを、ラフモノクロ用撮像素子に交換して撮影するというのに等しい。

 従って、 アートフィルターを練り込むとすれば、
 アートフィルターは、
・様々な写真表現において表現の特徴をグルーピング化し
・それぞれのデフォルトとなるべき表現方法をいくつか(現在6つ)の機能にした上で
・フィルター無しを含め、それぞれのフィルターを使ってそこを基点にモディファイすれば
・あらゆる表現に多様に且つ、簡便に対応出来る機能
と言うところであろう。

2.とすると改善点は、まずデフォルト機能化する上での基本として、、
 第一に、全てのボディに搭載すべきであること
 つまり、折角デイドリームの効果的な使い方を覚えたとて、それがE-30でしか使えないとかでは意味がない話になってしまう。オリのどのボディを使っていてもデイドリームが使いたいとなれば同じ様に使え且つ、同じ条件であれば同じ効果のかかり方で使えないと意味がないだろう。

 第二に、使い込めば使い込むほど奥が広がる仕組みにしておくこと
 とっつきやすく、面白い効果が楽しめる一方でどう言った効果が見込めるかが出た目任せというのであれば、本当のトイカメラのごとく偶然に頼るようなものになり、何れは飽きてしまう。最初は面白くて飛びついたとしても、それぞれの仕組みや、効果的な利用法等をメーカー側ももう少し努力すべきではないだろうか?
 ぱっと見が面白いだけでなく、奥が深くそして深く理解すれば再現性も容易である=意図した通りの効果が狙える=表現の道具として十分に使えるとならないとただのお遊び機能になってしまうところがある。ユーザー側の蓄積が溜まるのを待つのも良いが作例展示に加えて、ここをこう工夫するとと言った啓蒙もこういう新たな提案には必要かと思うのである。


3.更に上と関連してやはりRaw現像等の対応は必要でないかと言うこと

 オリスタでのRaw現像で後処理でこれが出来たとしても、その場で簡易に出来ると言う部分が無くなるわけでもない。また、個人的にはこのアートフィルターをアドビ用のプラグインとかにしてオリが外販しても良いと思っているぐらいだ。SilkyPixの中に組み込んでもらっても良い。

 まず、後処理でも出来る一番の利点は、上の学習にもつながるがどれがどういうシチュエーションの時にどういう効果をもたらすのかというのを自分で勉強した場合に後処理で色々試せる方が格段に早いと言うことだ。実際に普通のRaw現像時のトーンカーブの効果においても本で読むこともさることながらミヨーンとカーブを動かしながら「なるほど、こういう絵がここをいじると、、うーむ」と試行錯誤で身につくと言うことの方が多い。

 その場で、「うーむこれはむしろファンタジックフォーカスがええんちゃうか?」とその場で判断出来ればベストなのだろうが、そこに至るまでの練習は出来るに越したことはないと思うのである。「その場で撮ってだめならまた撮ればええやん」と言う訳にもいかないし、「Rawがあるんだから、後で自分でレタッチしてそれなりにすりゃええやん」と言われても、それが簡単に出来る程度の画像処理ならそもそも「アートフィルターいらない」となるからである。

 通常のレタッチ等では面倒くさいあるいは非常に難しい表現をアートフィルターで提供すると言うのと、「Jpegで一発撮りだけ」と言うのは矛盾する面もあると言うところか?

 また、他社のボディでSiklyPixを使っている人が、このデイドリームにいたく気に入ったとする。もう大好きでいつもデイドリームでプリセットしてからちょこっといじるみたいな感じになってしまったとしよう。この人にとって見れば、「オリのボディなら、最初からデイドリームでカメラで撮れるよ~」というのはオリのボディを買う一つの理由になるかもしれない、、ということだ。

4.ボディでの操作面でも、、

 現状の露出やシーンモードを変える設定と同列のダイヤルで設定するというのは誤解を招く。

 アートフィルターは、アートフィルターで別の設定ダイヤルや操作で出来るのが一番だ。フィルター無しの状態も「普通に撮れてしまうモード」として同列に位置づけ、まずこれを選ぶと言う形が良いのではと思う。「よおし、こいつは今日はトイカメラだ」となれば、トイカメラにダイヤルを合わせれば、そのカメラがあたかも最初から「トイカメラ撮像素子」のカメラであるかのようにふるまい、その中でその他の露出等の設定が普通に全て行えるというイメージである。

 本当に撮像素子が変わっているのでないから(笑)気に入らなければ別のカメラに変身させれば良いと言うことだ。今までのテイストと違うのは、同じ撮像素子から得られる画像の範疇を逸脱したものになるというところだろう。

5.最後は、アートフィルターの機能を整理すべきではないかと言うこと。

 うまく言えないが、アートフィルターの中に重ねて加工出来そうなものとそうでないものが混在している。例えば、ポップアートと、デイドリームを重ねるというのは意味がないが、ラフモノクロームとトイフォトの合わせ技はおかしくない。後はデイドリームとファンタジックフォーカスなどもそうだろう。疑似光学的な効果のフィルターと、色味変化的な効果のフィルターの違いだろうか?この辺はデフォルト機能で普遍化させるなら整理が必要かと思われる。また、当然、ラフモノクロームのかかり具合で1,2,3位の強弱はあってもおかしくないと思われる。

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とまあ、言いたい放題書いてしまったが、多分オリのことであるからやると決まれば世間の評価に(良くも悪くも)左右されず煮詰めていくと思う。うまく育てれば面白いアプローチだと思うが、冒頭に紹介した先例と同様、「使ってみないと良さがわからないもの」の典型とも言える。(笑)

また、突き詰めれば「高度な画像処理」である以上、アートフィルターとて最終的には元画像、すなわちデフォルトの画像の画質を向上させないといけないことには変わりが無い。そこがあってこそ初めて価値が増す機能とも言える。従来の画像処理エンジンに無い機能の付加や試行を通じて得られた経験値の蓄積が、本来のノイズ低減等の処理にも逆に応用されると言った展開も期待したい。
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by Hiro_Sakae | 2009-01-31 21:11 | E,Pen-system関係


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