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2009年 02月 21日
ZD35-100や、ズームの倍率について
与太話を、、

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E-30, ZD35-100/2
ISO AUTO
CaptureOne 4.6 Pro



特に松や、竹のズームレンズ群を使っていると一昔(いや二昔だろうか)単焦点レンズに対するズームの画質のデメリットなるものはあまり感じなくなっている。例えば、このZD35-100などもその一本と言える。またEC-14やEX-25の併用においてもまた然りである。特にEX-25などは本来の最短距離を強引にリングで伸ばしているわけであるが良い感じである。

ZD35-100は重い。尤も単焦点で35,50,75,100の各F2の竹以上の単焦点を4本持っていると思えばそんなものかなと思いつつ、逆に4本まとめていつも持ち出さないといけないと考えると最近時々思うのがこのズームの倍率である。

ズームレンズというのは本来、単焦点レンズがメインがあった頃にいくつもの単焦点レンズを持ち歩いたり、あるいはそれを交換する手間を省けるというのが第一のメリットであり、一方で総じて開放F値が暗くなったりあるいは、画質の点で劣ると言うデメリットを抱えると言うものであったと思う。

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で、話は戻って最近思い始めたのはズーム倍率の話である。広角ズームをのぞいて最近はズームと言えば3倍以上は当たり前という感がある。一本で万能にこなすという意味では真っ当な進化とも言えるが私は、単焦点とズームレンズの良いとこ取りとしてここまで倍率を上げても画質が維持出来るのならショートズームとも言うべき倍率2倍程度のズームを広角に限らず、「準単焦点」レンズ的な意味合いで増やしてみてはどうかなあと思うのである。

例えば、ZD35-100でなく、ZD35-70/2のショートズームと言ったようなものだ。
まず、ZD35-70と同等の画質を維持してもかなり小型化且つ軽量に出来る。あるいは、ZD25-50などと言ったZD14-35と35-100をブリッジ的につなぐものも良いかもしれない。
ZD25-50であれば、ZD25/2,35/2,50/2と言ったZDF2通しで単焦点レンズを作って揃えるよりはこのズームを買った方が安い位の値段に設定してくれるとありがたい。この焦点距離は単焦点2本の組み合わせで済む人はその方がよいし、3本揃える、この焦点距離は多用するという人は3本持ち歩くのと同等の画質をこのズーム一本でOKとなるという形だ。そしてこの程度の倍率であれば大きさもコンパクトに出来るものと思われる。

倍率を抑えたズームレンズなどというのは昨今のより高倍率のズームへ、もしくはより単焦点にして明るくと言う中ではスペック的にはやや地味になってしまうかもしれないが個人的にはそんなことを思ったりしてしまう。

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最後に、そういう思いを抱えながらもZD35-100を持ち出してしまうのは困ったものだ。特にEX-25の併用は購入前からフォトパスに併用の作例がいくつか出ていたことと実際使って予想以上に意外と使いやすかったためにお得感を醸し出してくれている。EX-25の場合はEC-14と違いMFとなるがこれぐらいの焦点距離のズームになると焦点が合う範囲も広いし、何よりMFでも全く苦にならない程ファインダー越しでもレンズの切れがよく、また電子フォーカシングリングのトルクとタッチのチューニングも良いからだ。

梅→竹でもフォーカシングリングのタッチは良くなるが、松の隠れた良さはSWDでない電子式のフォーカシングリングの微妙に回す時のスカスカでないぬめっとした感やトルクの重さやなめらかさがかつてのMFレンズのタッチを非常に良く「再現」しているところだ。こんなものは、出来上がり画像の善し悪しにはなんの関係も無い話だが、仕事でもなくカメラを持って歩く、構えて撮影するという所作自体からまったり楽しむアマチュア的快楽?を高める上ではこの辺のこだわり、作り込みは「元を取る」意味で重要である。(笑)

たまたま、最近、このレンズ気になるけど実際導入する価値があるのか?と言うメールをいくつか頂いた。
正直、これを導入したからとて良い写真が撮れるかどうかはその人次第だ。重さ、取り回しの良さ、カバーする画角といった点でZD50-200に負けてしまうのを補ってあまりあるほどの画質の差があるか?と言われても、それはその人次第だと思うからだ。実際、ZD50-200自体の出来が良いというのも悩ましいところでもある。そして、価格差も馬鹿にならないものがあるからだ。

しかして、実用性とコストパフォーマンスだけを考えればZD35-100はZD50-200対比いささか不利な立場にあるとも言える。実際、私自身も松で最後まで入れるかどうか悩んだ一本ではある。
個人的には、多分平均値的なものではZD50-200で撮影する時とそんなに出来は変わらないがこいつの場合は、まぐれ当たり的に当たるとやはり良かったなと思える時があり、そういうのがたまにあるとついついそういうまぐれを期待してしまうと言うところはある。(笑)後は、邪道の極みであるがやはり上述のような作り込みの良さを感じてしまうと、レンズの重さがただ重いだけでなく、ぎっしりと詰まった上質の硝子の塊を連想させる。そして、逆に「ちっとは、もう少し腕力を鍛えるか」と思い始めたらもうおしまいである。(笑)

自分の意図に合う良いレンズというのも少ないが、こちらからすり寄ってでも使いこなしたいと思うレンズは更に少ない。私にとってはこのレンズはその数少ない一本になりつつあるようであると言えるだろう。

by Hiro_Sakae | 2009-02-21 21:01 | ZD35-100


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