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2009年 03月 07日
デジカメWatchのバナソニックの記事
デジカメwatchにパナソニックのGH1の記事が出ている。こちらも目を通された方が多いだろう。





詳細は読んでの通りだが、
・GH1に関しては、日本は見ていながら初夏前後をターゲットに販売。新ズームとのキット価格はG1のダブルズームよりかなり高い。(ちなみに、パナのG1ダブルズームのスタート希望価格は12万円台)
・7-14ズームは、上記のレンズと共に発売。
・年内に、これに20mmのパンケーキと、45mmのマクロが加わる。
・年内含め、当面フォーサーズボディをリリースする予定無し。

また、年末はこれらで戦うと言うことなので良くも悪くも見通しとしてはすっきりしている形だ。パナソニックGシシリーズの年末のボディ、レンズの予想ラインナップは、
ボディが、G1とGH1に
レンズが、7mm-200mmを3本のズームレンズでつなぐメインストリームに、動画対応の14-140高倍率ズーム、そして単焦点はマクロとパンケーキが1本ずつと言ったところ。

後は、否定しなかったことから従来指摘されている収差補正に関してのボディ補正における互換性に関して振れられている点だ。(公式見解は「ノーコメント」)

その他、女性だけでなくアダプター利用等EVFが既存ユーザーにも認知されたこと、年末商戦が好調であったこと等は既に認知されていることと言えよう。

これらを踏まえて、思ったことなどを書いてみたい。

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1.非常に手堅く、固めてきている
と言う印象だ。
ラインナップは常用が想定されるズームと、単焦点では「売りやすい」パンケーキとマクロ。そしてこれにGシリーズの売りの一つである動画用のスペシャルレンズを1年で揃えるという形だ。
E-systemの場合は、結果的に現在SHG,HG,SGの3グレードに上から4,3,4の計11本でズームのラインを作っている。しかし、個々のラインの完成となると、E-1発売1年後のE-300発売当時に今の形になっていたのは、HGの3本だけ、SHGや、SGは去年全て揃った形だ。特に一番売れ筋となるSGに関しては結局、このズームのラインは第2章で全て一新拡充されたのと比較すると、EVF一眼という斬新な切り口と相反してレンズのリリースはオーソドックスにまとめてきている。

2.むしろ、レンズに関しては来年以降がみどころか?
見方を変えれば今年予定されているレンズ群は、フォーサーズ対比小型軽量のメリットがとれると言われる、広角や広角レンジを含むズームレンズと言ったところから順当に固めてきたと言える。また、ズーム自体に明るさは程ほどにしているところも小型化のメリットに配慮した形とも言える。

広角から望遠までカバーした上で、パンケーキとマクロを添えると言うところは開放F値の並び具合から言っても、動画用高倍率ズームをのぞいた梅ラインと近似してくる。従って、G-systemがこれに更にレンズ群を付加する場合にどう言ったところを追加してくるのか?というところが気になるところだ。

開放F値を明るくする。或いは望遠端を伸ばす、、E-systemでいうところの松、或いは竹のクラスにGとしても踏みこんでいくとなると、現行マイクロが持つ「フォーサーズより更に小型」というメリットが出しにくくなる領域に入り込んでいく。個人的には、例えばGの独自の領域であるHD対応レンズの拡充であるとか、思い切ってこれらの上位クラスは大型化を避ける意味でも単焦点を出すとか何か工夫をしてくるのかなと思っている。
もしくは、そもそもそういうものをばっさり切るというのも無くはないだろう。何れにせよ、その辺のGの目指すべき方向性、守備範囲が明らかになるのは今明らかになったもののその次と言うことだろう。

3.何れ、顕在化すると思われるレンズのソフト補正の互換性の問題。

いわゆる、レンズの収差をボディ側で補正する際にボディ側の対応を今後どうしていくのか?と言う問題であろう。これには二つの意味があると思う
1.パナGのレンズが増加し、例えば今後新型ボディが出た際に、そのボディが発売される以前にディスコンになった様なレンズ(データ)も補正が効くようになるのか?と言ったシステムの時間軸の問題である。恐らく、これに関してはきちんと対応されるものと思われる。

2.いわゆるオリボディにパナレンズを付けた場合、パナボディと同じ様な補正がきちんと効くのか?と言う問題で、こちらが一番気になるところであろう。画像エンジン自体が両社違い、Rawのフォーマットも違う。仮にライブビューに対する補正は共通だとしても、例えばパナであればRawでもこの補正が自動的にかかるがオリのORFファイルで現像しても同様かと言うところだ。

また、オリンパスのマイクロのレンズ自体がこれに関してどういうアプローチをとるのかも定かではない。一番良いのは、ボディ補正が不要なレベルまでレンズで作り込んでくれればこの互換性を考慮する必要はなくなるからである。ここは、この文章を読む分には両社で議論があったのは確実であるが実際どうなんだという部分は不明である。オリのマイクロ機とレンズが出てきた場合の課題と言えるだろう。

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何れにせよ、先日の記事でオリのフォーサーズ、マイクロ、パナのマイクロは、どれかがメインでどれかがサブであったり、またどれかがどれかに取って代わるというよりもそれぞれ違うベクトルを持って共通のプラットホームの上で、独立した世界を作り出していくようだと書いた。パナのマイクロもG-Systemと言うべき全く独立したシステムを構築していく、、、今度はLと違ってパナは本気だわと言うのを再確認した次第だ。

また、特に第2弾のGH1に関しては、動画撮影が肝になると思われる。恐らく常識的に考えてもG1登場時より景気が良くなっていると思えない状況で、高倍率ズームキットとは言え、G1のダブルズームきっとより「かなり高い」価格設定は、単に「ビデオとDSLRを1台で済ませられる」と言うことの評価にかかっていると思うからだ。これぐらいの価格になってくると(細かいスペックを別にすれば)実際にビデオとDSLRを買おうと思えば買えてしまうからだ。

ともあれ、パナにとってもここが勝負所とも言えるし、G1の「女流一眼」に対してGH1はどういうキャンペーンを張ってくるのか楽しみにしている。

by Hiro_Sakae | 2009-03-07 20:20 | オリ以外フォーサーズネタ


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