2009年 05月 08日
【特許関係】極めてシンプルだが脱ベイヤー配列の特許
がオリンパスから公開された。




【公開番号】 特許公開2009-100271
【公開日】 平成21年5月7日(2009.5.7)
【発明の名称】 撮像素子および表示装置

【出願日】 平成19年10月17日(2007.10.17)

と言うもの。基本はベイヤーと同じ二次元配列であるが、並べる色とパターンが違う。

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(上記特許、公開代表図面より引用)

現行のベイヤー配列はRGBの内Gを2画素とし4画素が一つの単位となりこれらを使って各画素のRGB情報を得る。12MP画素であれば、Gが6MP,R,Bが各3MPあり、これを使って12MP各画素のRGB情報を得る形である。

今回のオリの特許はこの基本形4画素を正三角形のものにして6画素を一つのブロックとして敷き詰める。各色に1色ずつのカラーフィルターを割当て6色×2MPで、12MP各画素のRGB情報を得る形だ。

これによる効果は、
まず、このような配列にすることにより、従来のベイヤー配列よりより緻密に画素が配置出来る事になるほか、6つの塊の内の各色のフィルターのみを抽出すると等間隔等距離で配置される形となり、「撮像素子の撮像面内における場所によらず安定した混色が達成されるので、生成されるカラー画像に色むらや偽色、「すじ」等を生じにくくなる。このようにして、被写体の色をより忠実に再現可能な撮像装置を提供することが可能となる。」

と言うわけだ。

そして、肝心の色の割当には色々パターンが考えられるが、実施例1においては、6角形の6つの三角形を一つ飛びにRGBの原色フィルターを配置し、それぞれの間の三角形には黄色、マゼンタ、シアンの補色系フィルターを配置する形を呈示している。

つまり、従来は各画素RGB3色で各画素のRGB情報を生成していたものを、6色フィルターを使い、しかもベイヤーよりもより密にし且つ、各色の配置を等距離等間隔で行うためにより豊かで且つ色むら、偽色の少ない混色(=各画素のRGB情報の生成)を行おうというものである。

また、このオンチップフィルターを付ける受光部の配置については図面の破線通り従来のベイヤー配列で利用している縦横格子にに配線の通った従来型の撮像素子でOKであることも特徴だろう。

そして、勘の良い人はピンと来たかもしれないが、この配列にすれば現行の撮像素子では画素の全面積が原色系フィルターで受光されているものが、その内の半分は補色系フィルターで受光される形になる。理論的に、原色系フィルターはRGB各1色しか透過しない=光の1/3しか透過しないのに、加え、補色系フィルターは、例えば黄色フィルターはGとRを透過、すなわち2/3の光を透過する。要は撮像素子面積の半分が原色系フィルターでの現行撮像素子より受光量が倍加する形となるため、ならせば1.5倍受光量が増える効果もある。

ちなみに、これの応用の第二実施例では一画素が6角形の画素9単位を密配置した上で、なお各色が等距離等間隔配置で並ぶ配列方式も呈示している。この場合は中心となる6角形に恐らくG、そしてその周辺に6つ上記6色を並べた上で、周辺の二つを透明に近いもので透過量の異なる2画素を配置している。

これによりより豊かな色再現と、偽色低減を行った上で、付加した無色画素等により更なる受光量アップと、透過量の差異を有効利用したダイナミックレンジ確保の双方を改善しようと言うものであり、これもまたオンチップフィルター下の受光センサー配列は従来のベイヤー配列型のCCDやMOS型撮像素子と同じ形態で可能なようだ。

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フォビオンの3CCDや、パナの新型撮像素子特許の様な派手さ、奇抜さは無いがこれで混色する側の処理回路が追随するなら、実現可能性はこういう形の方が作りやすいのでは無いかと思った。
巷間、ニコンのD3,D700センサーはニコン設計のルネサス製ということであるが、こういう形であればあるいは、オリ設計で製造を委託というのも可能なのかなとも思った形である。(PMAでの撮像素子はパナ製に限定するわけではないような含みのある発言を蒸し返すつもりはないが、オリンパスの医療用等のカスタム撮像素子ってどこに作ってもらっているのかなあとか思ったりもする。)

何はともあれ、実際に出てくる可能性は低いとは思うが前回紹介したフジの3層素子を元にした改良特許といい(これでないにしても)何か考えているのだろうか?と、気になる特許ではある。
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by Hiro_Sakae | 2009-05-08 00:41 | オリ特許関係


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