2009年 05月 30日
E-30のファインダーから脱線して Made in Japanなど、、
  今回、E-30のファインダーの件を書こうか書くまいかと思っている時に、例の大分キヤノンさんの東洋経済の記事などもまぜつつ、あれこれと書いてみたい。ちょっとばかり真面目な与太話である。写真とはあまり関係ない話ではある。



 大分キヤノンの請負労働の内容は、おいおいと言う内容であったのは確かだ。これでは日本で作っている意味がないのでは無いかと思った。請負労働の人には罪はない。そもそもそういう労働の仕組みで生産コストを抑え生産をしようと考えたのはキヤノン自体であるからである。一方で、あの記事では不具合の発生をメーカーの公表ベースでニコンと比較していたが、これは少し精度としては甘いと言わざるを得ない。そもそも、不具合を告知するか否かの基準はメーカーをまたいだ公開基準がないからである。公開基準を厳しくしていればその分数は増える。あれは、東洋経済さんがおいた基準で見ればそう言う結果になるという事に過ぎない。

 また、ああいうとらえ方をすると何か現在のDSLRのMade in Japan自体がどうしようもない、コストの高い日本で作るのなど意味がない、それを無理して作ろうとするからあのような無理が出るのだという風に見える。それはそれで間違っていないし、どの国で作られたか?よりもどのメーカーで作られたか?と言う方が品質の担保として有効であると言う考え方には私は賛成である。が、である。その前提には(メーカーを問わず)日本のカメラメーカー各社が育ててきたMade in Japanの製造技術+αの生産現場の方々のハートの部分(こだわり、プライド)も移植出来てこそだと思うからだ。

 ちなみに、キヤノンさんを弁護するわけではないが大分キヤノンとは別にキヤノンの誇る高額なLレンズ群や硝子を生産している宇都宮工場を代表される現場の方々のインタビュー画像がキヤノンのHPに出ている。「プロが使うレンズだ」と言い聞かせながら丹誠込めて作り上げるマイスター、研磨の技術に半生を賭けたベテランの方等、キヤノンのそして我々がイメージするMade in Japanのブランドを作り上げてきた現場の方々のプライドとこだわりがひしひしと伝わってくるようだ。

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 いちいちリンクを張るのは省略させて頂くが、
 例えば生産を海外に移しているカメラメーカー、ニコンの場合でもボディは仙台ニコン、レンズは栃木ニコンがありここでフラグシップ機や高級レンズを生産する一方でここがタイのニコン等の研修機関としてこの匠の技をこれらの工場に伝承していく形になっている。

 また、オリンパスはと言うとTatsunoQualityの元になったオリンパスが誇る辰野事業場にオリンパスオプトテクノロジーがあり、ここで竹以上のレンズ生産と、量産までのカメラ、レンズの製作や社外のスペシャル品受注の製造等を行うと共に、中国工場等の指導等も行っているようだ。また、両社とも量産段階の製造に関わるさまざまな開発等はかなりの部分を現地に委ねている。そして、オリンパスであればDSLRのボディ全て、ニコンであればAPS-CはD300以下全てと、レンズの上級グレードをのぞき全てをこれらの海外工場で生産出来るところまでになっている。加えて、両社の工場のメディアやネット等で取り上げられているさまを見る限り現地の方々の意欲などは高い。

 しかし、ニコンのフラッグシップ機であったり、オリンパスのZDの竹以上のレンズなどに要求されるレベルの域は技術だけでは乗り越えられない+αがいるのではないのかなとおもったりもするのである。それは、メイド バイ オリンパスという自社の製品に対する誇りに加えて、メイド イン となる自国のというナショナルなものに対する誇りというものだ。中国の、あるいはタイの人の資質がどうこうと言っているのではない。中国のあるいはタイの人からみればオリンパスや、ニコンは所詮「外国の会社」であるということだ。

 つまるところ、これはマイカンパニーの評判と、メイドインジャパンの評判がかかっているんだという責任感が加わらないとある一定以上の作り込みにかけるプライドや意欲の説明が出来ないのではないかということだ。タイや、中国ではメイドインが欠けるし、キヤノンの請負の方からみればマイカンパニーでは無い。製品の中のある一定レベルの高難易度の製品には両方を背負う位の気合いが入らないと完璧に作り込めないものがあるのではと思うのである。
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 で、話を強引にオリンパスのE-systemに戻すと、

 オリンパスのE-3,そしてE-30と続いた不具合は何れも光学ファインダー、それもプリズムを使ったファインダーによるものだ。オリンパスのE-systemでファインダーにプリズムを使った機種はこの2機種以外にはE-1しかない。そして私の記憶するところE-1のファインダーにはこういう不具合が無かった。そしてE-1と他の2機種の相違はメイドインジャパンがそうでないかだけである。

 尤も、E-1のファインダーよりも倍率も上がっており工作、組立の精度の難易度が上がっているという面はあるだろう。また、物理的にボディを量産出来るキャパシティ(設備、人)が現在辰野にはそもそも無いと言うこともあるかもしれない。しかし、もし例えばE-30をかつてのE-1やOMのごとく辰野事業場で作っていたとしても同じ様な結果だったのだろうか?ZDの生産を未だ松、竹は辰野で行うのと同じように、やはりカメラと言えども光学デバイスのデリケートな作業の部分は辰野の水準に達していない部分があるのでは無いか?と言う疑問は残る。

 例え、オフィシャルの記録には残らないにせよ、フラグシップ機(E-3)、ミドルクラス(E-30)とDSLRの肝とも言えるファインダー部でつまずきがあったという記憶は残る。正直、この2機種を続けて現物を見ずに買うような馬鹿な私でもこの次はどうだ~!と言われると正直うーむと考えるところもある。特に、いつになるかは別にせよ順番から言って次の光学プリズム搭載機は次期E-3であろうことは間違いない。人柱で失敗した時の痛手は大きい。そして、同じ痛手を負うにしても、それが辰野でもだめだったとなればあきらめもつくが、そうでないなら未練が残るというものだ。(せめて、初期ロットだけでも検証兼ねて辰野で作るとか、、初期ロットのみmade in japanだと妙なプレミアムが付きそうな気もするが、、)

っつーか、正直今後マイクロが出る中で敢えてE-systemを使うのに光学ファインダーでけちがついたら台無しである。何れにせよ、3度目の正直を期待したい。(あー、こんだけ書いてまた期待している私は本当に馬鹿だなあ(笑))

と、この辺で、
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by Hiro_Sakae | 2009-05-30 23:01 | 雑記諸々


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