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2005年 07月 20日
ワールドワイドでは オリンパス相変わらず健闘、頑張れ!
昔から、得意とするコンパクトカメラを中心に欧米等の海外では頑張っているオリンパスであるが、国内でマイナーな立場にいるオリユーザーとしては、嬉しい記事が出ていた。




出所は、7月19日付で日経ならびに、日経産業新聞に発表された。国内100品目、世界シェア24品目のシェアである。同社が各種統計を元に毎年発表しているもので、カメラはフィルムカメラと、デジタルカメラである。(2004年の年間シェア)

先ず、注目のデジタルカメラは、国内シェアは
1位 キャノン 18.9%
2位 ソニー 15.2%
3位 カシオ 14.0%
4位 富士写真フィルム 12.0%
5位 松下電器産業 9.6%

フィルムカメラでは、
1位 富士写真フィルム 29.0%
2位 コニカミノルタ 22.7%
3位 キャノン 17.5%
4位 オリンパス 15.0%
5位 ニコン 7.5%

オリンパスは、国内はやはりマイナーである。既に日本では過去のモノになりつつある、フィルムカメラでかろうじて4位に入るが、デジタルカメラはランク外である。ただ、こうしてみるとオリンパス以外も、ニコンも苦戦している。

一方、これを世界シェアで見ると、
デジタルカメラ
1位 キャノン 23.6%
2位 ソニー 23.4%
3位 オリンパス 14.9%
4位 ニコン 11.1%
5位 富士写真フィルム 11.0%

フィルムカメラ
1位 キャノン 24.8%
2位 コニカミノルタ 16.9%
3位 オリンパス 13.2%
4位 富士写真フィルム 13.0%
5位 ニコン 3.0%

となる。オリンパスはフィルムもデジタルも堂々3位である。尤もオリンパス自体は採算性重視でデジカメはシェアは今年度は落とす。と言っても15%近くあるのを落としても12%程度にはなるので、世界シェアでは依然上位にはいるはずである。

オリンパスの名誉のために言うが、とかく前期決算の赤字額のみ他社と比較されるが、元々売っている台数の桁が他社と違うのである。

菊川社長も、決算時の何かのインタビューで「オリンパスのカメラ部門は、当社の製品群の中でコンシュマーに直結し、オリンパスのブランドイメージを訴求できる大事な部門」と言っている。おまけに、前期下期からは赤字覚悟で立て直しを図り、今期も上期に集中して130億円程度の赤字を計上して、在庫処分、筋肉質の組織作りをするのだ。

オリンパスグループ(今は正確にはオリンパス自体は持ち株会社でその下に各事業会社がぶらさがっている。)は赤字転落前のデジカメでめちゃくちゃ儲かった時から、得意の医療、産業、ライフサイエンスに資本を投入し、数年前はグループ連結売り上げ数千億円規模だったのが、今期は売り上げ1兆円オーバーの規模にまでなっている。カメラ部門は2000億円程度だろう。

撤退という選択肢も考えられるであろうが、菊川CEOは、敢えて他部門の利益を投入してでも徹底的に立て直す道を選んだ。恐らく予定通り、下期に黒字浮上しなければ進退問題にいくであろう賭であると思う。

ハーフサイズ、OM,フォーサーズとその時々に応じてマウントが変わる面をとってユーザーをないがしろにしているように言われるが、一つのフォーマットにそれにベストのマウントで通すところは良くも悪くもオリンパスだ。

OM終焉から、フォーサーズへつなぐ間は1年強のブランクが空いたが、PenFT以降綿々として一眼レフを作ってくれている。オートフォーカスに失敗し、1990年以降ははっきり言ってお荷物だったOMをフォーサーズが出る直前まで作り続けた。後半の数年は週に一度工場のラインを動かし月産3~400台程度の生産を続けたという。

また、これはファンならよく知っていることであるが、オリンパスのサービスプラザに依頼すれば、今でもオリンパスペンやワイドの時代からのカメラのマニュアルをコピーして配布してくれる。コピーと言ってもただ、コピーでなく、きちんとオリジナルのサイズに裁断して体裁を整えてである。しかも実費とも言える300円程度で、地方の方は郵送受付もしてくれる。

後、35SPや往年のカメラでもサービスプラザに持っていけば部品は無いし、壊れても保証できないと言いながら、分解清掃、不具合調整や、シャッタースピード測定をそれぞれ数千円で受けてくれる。辰野の工場には、どんな人がいるかしらないが、分解清掃を頼むと色々調整等を勝手に(追加請求無しで)やってくれることがままある。

他社はわからないが、プロ相手や、上級機種、一眼レフだけでなく、未だに昔のカメラも出来る限りの調整、清掃等を自社で行い、マニュアル等も手配してくれると言う姿勢がありがたい。恐らく、長く使い、アフターサービスが要求される医療光学機器等を主業務にするメーカーだからだろうか?

フォーサーズのOMアダプターも、「フォーサーズの要求水準を必ずしも満たさないから」と配布をやめるのでなく、限定で且つ無償で配ったというのもオリンパスらしいところだ。

話がずれてしまったが、目先の噂や国内のメディアの一喜一憂にとかくながされがちであるが、未だに(当たり前であるが)世界的にはオリンパスは頑張っている。海外のズイコーのファン(Zuikoholicと言う言い方が海外のウェブサイトで見かける)と共に、見守っていきたい。

by Hiro_Sakae | 2005-07-20 09:22 | 雑記諸々


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