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2005年 08月 09日
オリンパスの光学の 技術に関して
この前書いた、オリンパスは異端か?と言う記事のこめんとで、ずくなしさんがE-systemの特許について更に読み込んで頂いた様で、結論から言うと、実施例としての1がE-1,2がE-300で、もう一つの形態として、正方形のフォーマットから縦、横を切り出すというのがある様だ。(ずくなしさん、ありがとうございます。)
折角なので、これ以外にも、オリンパスは、光学で何を考えているのかと言うので紹介したい。




今回、一番身近な資料として紹介したいのがオリンパスが投資家向けに発表している「2004年度知的財産報告書」だ。IRの一環で2003年度より行っているものである。

詳細は、これを読んで頂くにして、最近業績という面では足を引っ張って冴えない光学、イメージング部門ではあるが、オリンパスのコア-コンピタンスは「オプト-デジタルテクノロジー」と位置づけその中でも光学は重要な位置を占めている。恐らくデジカメだけに限らず、医療分野や、内視鏡、産業系に至るまで光学が肝になっていると言うことだろう。

そのコアコンピタンス技術の中の公開特許の内、光学関係が38%と断トツのシェアを有している。
次に事業別に見ても注目できるのは、今まで保有数でトップであったメディカル事業を、ここ最近イメージング事業が追い上げ横並びになっている。メディカルと、イメージングで34%、33%を占め、ここでもほぼ互角である。(逆に言えば、なのに、なぜ利益になるとあんなに差が出て余計肩身が狭いのかもしれないが、)

さて、肝心のところででは2004年度のオリンパスイメージングは何を研究しておったのかというと、次の通りである。
1.μレンズ、E-system
2.先進高画質処理
3.イメージャー
4.超音波モーター搭載レンズ
とこの4つと、メディカルとの境界線に書いてあるところでは、
1.フリーシェイププリズム
2.多機能ネットワークデジタルカメラ(この二つはイメージが沸かないのであるが)
と言うところだ。

先進高画質はさしずめTruePicTURBOあたりのことかもしれないが、イメージャーと、超音波モーター搭載レンズは、何か今後出てくるのだろうか。いずれにせよ、わざわざ書いてあるのだから何かお金を使って研究していることは、間違いない様だ。

また、この報告書をみて思ったのは、傍目から内視鏡だ、カメラだと切り分けて考えたくなるが、技術という意味では光学を軸に密接に各事業の技術が絡み合っていると言うことだ。やはりおりんぱすは、カメラ屋でも、医療機器メーカーでもなく、光学会社なのだというのを改めて感じた。

(まあ、ここは私的感情が入っているが)なかなか頑張ってくれているなと感じた。少なくともE-systemの技術は単なるコモディティではなく、知的財産として位置づけられている様である。

by Hiro_Sakae | 2005-08-09 23:10 | その他オリ絡み


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