2005年 08月 21日
アクセス1万突破記念企画 フォーサーズの動向予測
今月発売された、デジカメ関係の雑誌の来月号予告は明らかに新機種の発表を予言している。(キャノンの新型DSLR(フルサイズとの噂)等)。カメラ会社各社の決算は3月であるから来月で上期が終わり、そろそろ下期の投入製品がどんどん明らかになってくる頃だ。
今まで、1月にブログを立ち上げてから、フォーサーズの展開について自分なりに調べたりして予測してきたが、ここで整理する。
敢えて言うなら、これからの下期がフォーサーズの正念場であると思う。(ちょっと長い文章になっているけどご容赦。)




1.前提条件(上期を振り返ると)

A.各社の投入動向について
  去年の下期はペンタのistDsに始まり、オリのE-300や、コニミノのα、キャノンKissDN,ニコンD2Xがあった。(一部発売が4月以降だったかも)半期の間にDSLR各社が揃って新製品を投入したと言う意味では、エポックメイキングな時期であったと思う。
  今年の上期に関しては、ニコンが2機種、ペンタが1機種、コニミノが1機種を投入した。となれば、当然下期に関して、まず新機種投入が予想されるのはキャノンとオリンパスの2社とみるのは妥当な線であろう。

B.新たなセグメントの登場 KissDNより下位価格帯DSLRのカテゴリー出現
  また、今まで各社のDSLRのローエンドと目されていた機種よりも更に下位のカテゴリーが出現したのがこの上期の特徴である。新機種投入数こそ、去年下期の5種に対し4種と1機種の差ではあるが、ニコンのD70sが前機種と同グレードであるのを除けば、その他の3機種は何れも既存機種よりも下位グレードの投入である。機種数の割に、話題として前下期の様な華やかさに欠ける部分がある。答えは簡単である。重要なキーデバイスの一つである撮像素子に関してはこの上期は新製品は何一つ無かったからである。

C.シェアキャノンの寡占化とソニーの参入について
  BCNの調査等を見ても、1年前には0に等しかった、ペンタ、オリ、コニミノが少しずつシェアを取り合ったが、それ以上に目立ったのはキャノンのシェアがニコンの倍に達する勢いであるということだ。そしてこの殆どを台数ではKissDN一族で稼ぎ出している。言ってみればKissDNの性能=価格が入門用の一つの基準になりつつあると思う。重複するが、他社が新製品を敢えて初心者向けとして低価格勝負に挑まざるを得なかった一因はここにあるのではないか?
  加えて、ペンタ、コニミノ、ニコンが自分たちの思い通りにならない元凶である撮像素子を握るソニーがコニミノと提携したことも注目点の一つだ。カメラは撮像素子のみで決まるものではないが、このロードマップをコントロール出来る出来ないはこれからボディーブローの様に効いてくる様に思う。

  と言うことで、キャノンは恐らく(フルサイズかどうかは別にしても)きちんと撮像素子から一新した小手先でない、新機種を投入してくるのは間違いないだろう。ただ、ここでは関係ないことなので、次にオリンパスの事情を見てみるとこんな感じである。

2.オリンパス(=カメラ部門)にとっての下期の位置づけ

A.財務上、IR上の公約について
 オリは、これを読んでいる方は既にご存じの様に前期イメージング部門の大幅赤字により連結ベースでも赤字を喫した。そして今期にイメージング部門の赤字脱却を至上命題としている。これでこければ、経営陣の進退問題になるであろうが、逆に言うと宣言してしまう以上周到に計画はされているようである。

B.イメージング部門の黒字化と前期連結赤字の要因
 前期、イメージング部門は営業利益で▲239億円を出し、連結当期利益は▲110億円である。ちなみに、経常利益以下の部分で特別損失125億円を計上しているので、この特別損失125億円が無ければ、オリは連結赤字にはならなかった。そしてこの特別損失の部分が、イメージング部門反転の本気度の一つであり、他部門からすればええ加減にせい(苦笑)と言われる一つだろう。

 この特別損失の中身がIR資料では、イメージング部門の構造改革費用への積立引当55億円並びに同部門の繰り延べ税金資産取り崩し70億円である。ポイントはこの引当であるが、要は今期のリストラ等の構造改革にかかる費用を前期の利益の中から引き当てているのである。(他部門の方には申し訳ないが)おまけに、法人税支払額から見るとこの引当金は敢えて有税引当であろう。

 また、黒字化する今期もイメージング部門に限れば、営業利益の計画は上期▲130億円、下期+20億円で、通期▲110億円の計画である。(逆に言えば他部門が引き続き好調なため、これぐらいで推移すればこれを飲み込んで増収増益は余裕である。)

 従って、整理すると前期は営業利益は▲239億円、今期は通期で▲110億円差し引き129億円の改善となるが、実際には今期イメージング部門の4000人削減での費用削減が▲130億円、それと前期の構造改革費用の積立分が55億円使える。両方足すと180億円げたをはけるのに、129億円の改善だ。この差額は恐らく多少粗利率を下げてでも、本源的な膿、過剰在庫部分を徹底的につぶす(在庫水準も公約している)のに使われるのだろう。ちなみに、訳のわからない憶測がながれているが、研究開発費等の削減はIRで見る以上しないようだ。

 在庫適正水準、粗利率確保を来期以降盤石にするためには期初からの膿出し(=赤字)のスパートは必須であろうし、人件費削減は下期になればなるほど効いてくるので、上期にどーんと赤字が出て、下期に黒字浮上は妥当であると思う。併せて、今までの3ヶ月タームの新機種投入で結局小手先の変更に終始した反省から、開発タームを長くとると明言している。イメージング部門にすれば、ここまで他部門から厚遇してもらって、失敗は許されないだろう。上期は正に膿みだしに終始ではないだろうか?この間に下期からの製品投入を行っていき、諸施策がじわじわ効いてくれば、今期の下期黒字化達成の確実度は、前期までとは明らかに違うと思う。今の赤字で想定範囲内で、これでE-system自体の行く末が云々と言うのは現状ではありえないだろうと私が楽観視しているのはこの辺りを考慮してのことだ。逆に言えば万が一、下期の製品投入→黒字化の失敗となれば、厳しいものになるだろう。

C.で、結局下期の新製品投入(特にE-system)
 イメージング部門はオリのHPの製品一覧を見てもわかる様に製品のライン整理がかなり進んできている。コンパクトはi-robe、ミュー、C、Xでそれぞれのバリエーションも1~2機種だ。1年前は20機種ぐらい出ていたから相当絞られた。ミュー、Cが欧米、Xの低価格ラインはアジアや米国で必要なのだろう。

 これらのなかで、今年のイメージング部門の立て直しに関するインタビュー記事ではそれがロイターであろうと、フォーブスであろうと、まず一番に上がっているのがE-systemであることだ。

D.E-systmの勝手な予測

 まず、E-3桁の新機種投入である。オリの場合はオリ=Kodakであるので、搭載撮像素子はE-300と同じ800万画素である。これを画素数下げてのディスカウントはあり得ない。KodakのKAFは既にE-1用の500万画素はディスコンになっているからだ。
 価格は、CEO菊川が期初の某社のインタビューで今後の普及型DSLRの価格見通しで言及していたのと同価格、ずばり本体5~6万円クラスではないだろうか。この価格=E300より安い=E300の省機能低価格版という説が有力であるが、私はこれには?である。むしろ、価格は大幅に下げるが機能的にはあまり変わらず、むしろE-300の後継機という位置づけではないだろうか?これが10-12月期に投入されると思われる。(むしろ、原価としては安くないCCDが他社APSの半分のサイズであるから、安くできるはずである。)
 派生要因としては、去年E-300投入に合わせてAPS用のフォーサーズ版を投入し援護射撃をしてくれたシグマの動向だ。EISAでも賞をとったAPS用の高倍率ズームのフォーサーズ版投入があるのではと予測する。このズームが発表された時、何故か各国のシグマのHPの対応表にはフォーサーズ版に○印が付けられ、程なくして消えたという事実がある。ZD本体に普及価格レンズの新規投入は無いだけにここは盟友として援護射撃を期待したい。

 次に、私としては10-12月期は、E-1の新機種と言うよりも、マイナーバージョンE-1nがアナウンスされると予測する。(何故なら、この時期では使えるCCDがコダックの800万画素しかないので、噂される1000万画素オーバーはあり得ないと思うからである)
 発売時期は既に発表になっている新魚眼レンズに併せてPMA2006の前後、併せてこの新機種の発表の時に、新型ズームの発売時期の正式な告知、及び、マクロレンズを含めた恒例のレンズのロードマップ改訂がされて、ズーム、マクロが一段落した後のレンズリリースがどうなるかが明らかになってくるのではないだろうか。(焦点は文字通り、単焦点のラインアップがどうなるかだろう)

 そして、年が明けて1-3月の目玉はいよいよお披露目のパナ版フォーサーズDSLRだ。新機軸は何か?、撮像素子は?、パナの誇るビーナスエンジンはスペシャル版が出るのか?、そしてミーハー的にはライカブランドのフォーサーズレンズが出るのか?
 オリはオリで、PMA2006に技術提携の成果を発表する様である。これがレンズなのか、はたまた本当の要素技術の様なものであるのかはわかりかねるが、順当に考えればモックアップベース程度にせよ、オリの新ライン、俗に言うE-二桁機の発表が予測される。
 また、ダークホース的には、コダックから、ペンタックスデジタル645用や、ライカのRモジュール用等次々と活躍範囲を広げているフォーサーズに使われているKAFセンサーの新型が発表されるかも知れない。コダックとしても、フォーサーズ撮像素子生みの親としてパナ参入をのほほんと見ているわけにはいかないだろう。
 後、これは全く根拠は無いが、これ以外にフォーサーズ賛同企業で何らかの動きがあるのを期待している。何れにせよ一眼レフにビッグな新規ブランドが誕生するわけであるから来年のPMAはフォーサーズ関連がかなり注目されると思う。


3.最後に番外編他社の動き→いよいよフォーマット毎に煮詰まっていくか?

まず、王者キャノンは予想通り(多分本気で)ミドルレンジ以上をフルサイズで揃えてくる。多分オリに言われなくても専用レンズを極めればでかくなるのは承知しているだろう。解決策としては恐らく、意外と画素数を2000万だ何だと上げずにD2X並の画素から1800万位にとどめ、余力を画質改善に振り向けるのではと思う。Lレンズを現状の大きさ程度でとどめられる中でぎりぎり高解像度特性等をデジタル向けに徹底的に作り直した上で、撮像素子内製の利点を活かして強引にCCDをいじってフルサイズをものにするだろう。キャノンなら可能だろう。

このデジタル対応版ニューLレンズ+フルサイズDSLRと、EF-S+普通のEF+APS-Cボディは、マウント互換性があるものの全く違うカテゴリーの二つのDSLR群になる様な気がする。レンズも今後、新しくリリースされるのはフルサイズに充分耐えるニューLレンズと、APS用のEF-Sのみになって、旧来の中途半端なEFは売れないものから順にディスコンでソフトランディングを図るのではと思うからだ。従って程なく、EOSフル+Lレンズと、EOSAPS+EF-Sに分化すると思う。

ニコン、コニミノ、ペンタは既にAPS-Cしかない。となると、キャノンがそれぞれのフォーマットに最適化したレンズに入れ替えていくのと同様にAPSに最適化したデジタル専用レンズ群をリリースできるかが鍵だろう。(この辺はニコンのDXシリーズの揃え方はさすがであるとおもう)

今は、銀塩レンズの流用云々で混乱しているが、2年ほどでフォーサーズが言っていたこと、デジタルとしてのそのフォーマットにあったデジタル専用レンズを用意するのが筋というのが、
フルサイズ=キャノン
APS-C=ニコン、キャノンその他、
フォーサーズ=オリンパス
と各フォーマットで移行が進み、本当の意味で携帯性、画像のハンドリング、使い勝手の
良さ(ピント合わせのシビアさ、手持ちのしやすさ等)や、コストパフォーマンス等が
比較でき、フォーマット間の特色が出てくると思う。

ただ、過去において、コンシュマーのカメラを趣味とするレベルではフィルムは結局、
一眼レフタイプは35ミリと、ブローニー(645が主流)の2ラインに整理された。
デジタルの一眼レフにおいても、フォーマットは2種類ぐらいに収斂されるのでは無いだろうか

私的には、当然フルサイズと、フォーサーズに収斂されると思う。
フィルムでも、35ミリとブローニーでは一番小さい645ですらフォーマットの面積比が
約3倍である。これ以上拡がらないとあまり意味がない(どちらかに食われる)と
思われるからである。

価格的にもフルサイズの下限が30万円前後に下りてくればAPS-Cよりもフルサイズ
となるであろう。だからといって、フルサイズがE-300の様な実売6万円台まで下がる
事はいくらキャノンでも無理だろう。(苦笑、APSですら難しいのに)

フォーサーズが画質でAPS-Cと完全にだぶった上で、下限は安く、逆にハイエンドは
フルサイズのローエンドと競合するとなると、少なくともAPS-Cのフォーマットに
今の様に4社も乱立するのは困難であると思うからだ。

あくまで例えとして、最後に与太話をさせてもらうとすると、
中判にハッセル、もしくはローライ、35ミリをライカというのが
往年の、お大尽の組み合わせだとしたら。
デジタルでは、フォーサーズだ、フルサイズだという議論を横目に、

フルサイズでE0SとLレンズ群、
フォーサーズでEとZDレンズ群のお気に入りを揃えつつ、
どちらもフランジが短いので、往年のオールドな名玉を気分で
フルサイズや、フォーサーズで楽しむというのがベストだろうか?
少なくとも、私はそんなお大尽?にはなれないけど、、(笑)
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by Hiro_Sakae | 2005-08-21 23:10 | E,Pen-system関係


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