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2006年 02月 10日
V字回復が見えた! オリンパス第3四半期決算速報発表
前期、戦後の混乱期を除いて初めて最終損益で赤字欠損を引き起こすまでに至った、イメージング部門。オリはカメラをやめないと宣言し、止めるどころか今期上期同部門は67億円もの赤字をだしてまで徹底して再生に尽くした。
下期から本当に蘇生するのか、私自身も注目していた下期の中間第3四半期(10-12月)決算の速報が今日日経新聞で記事にとりあげられていた。予想以上の回復ぶりである。




オリの中間決算発表のシナリオでは、上期に67億円の営業赤字を出した後、下期は一転27億円の黒字に浮上。来期は期初からこの筋肉質の新生イメージング部門で更に前進すると言うものだ。この段階でも、当初は上期の同部門の赤字幅を130億円と見積もっていたものが、当初予想以上にリストラ効果が先行してあらわれたものだった。結果オリはこの段階でオリ全体で営業利益を500億円→560億円へ、当期純利益を230億円→270億円へ引き上げた。

そして、今回の四半期決算。先ず全体での連結営業利益は、前年同期比2.7倍の210億円を計上。ちなみに四半期の営業利益210億円は、四半期業績開示を始めた2003年4-6期以降で過去最高の数字だ。

そして、注目のイメージング部門は、前年同期約20億円の赤字であったものが一転100億円規模の黒字に回復した模様である、とのことだ。

数量重視から、収益重視に転じ、年間販売台数では9%ダウンの810万台(と言ってもここのところ好調で3,4割台数が増えたN社の予想台数と同じ程度)だが、営業損益幅は拡大する模様。尤も、実際には1-3月の特殊要因や、10-12月の円安要因も入っているのでこのままの営業利益ベースで推移するかはわからないが、少なくとも下期27億円の黒字化の予想は大幅に上回りそうである。

これを受けて、連結業績予想も売り上げと、当期純利益は据え置きとしたが、営業利益は中間決算で上方修正した560億円に更に20億円上乗せし580億円に修正した。イメージング部門の下期を今期と前期で比較すると、去年下期で210億円の赤字を今年の下期は27億円の黒字へと言う計画自体、本当か?と思っていたが、おおかたの予想を超えてさらに上積みが確実になった様である。最大の危機を乗り越え弾みがついている様で安堵した。

さて、この数字を暗示するかの様に、お正月明けの日経新聞には各社のトップの年頭所感の紹介の中でオリンパスの社長の談話が乗せられていた。この時期に社長は既に「再生に関して、確かな手応えを感じている」とした上で、春には、10年後のような先まで見据えた上での中期5カ年計画を発表するという内容のことを言っていた。

ちなみに、これに先立ちイメージング部門は投資家向けに中期計画の概略を中間決算時に発表している。その中で、5年後にイメージング部門の利益の30%を占めるコア部門に位置づけられているシリーズがある。デジタル一眼レフ=E-systemである。(去年は3%、10倍にするわけだ)のこりの70%の内訳は他のコンデジ全部で40%、その他商品全部で30%の配分である。

正に、医療部門での内視鏡、ライフサイエンス部門の顕微鏡、の様なその部門でオリのコア技術=オプトデジタル技術の粋をそそぐコア製品としてE-systemに注力している格好だ。私は、この中間決算時の発表が、春の期末決算時に発表されるオリ全体のロードマップの中でどのように織り込まれ、その中でDSLRシステムがどのように位置づけられるのかをとても楽しみにしている。

と言うわけで、色々妙な噂が絶えないがイメージング部門もようやくオリのコア部門としての再生が出来た様だ。この勢いに乗って、フォーサーズをますます発展させて欲しい。

by Hiro_Sakae | 2006-02-10 00:21 | その他オリ絡み


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