2006年 02月 12日
E-330を触ってみて【番外編】
つたない、体験談に色々有益なコメントありがとうございます。一部間違っていたところも指摘頂いて助かりました。

E-330の一般的な評価や、実際にこれを自分の機材として導入するかとなればこれはそもそも写真に対する考え方、それを元にした自分の機材の組み立て方、カメラの評価眼等により意見が分かれるであろう。その中には当然ユニークな見た目が入るかも知れない。それに、、、




そもそも、私自身がこれを導入するかどうかも不明である。(今後の自分の展開や、都合、予算と言ったその機材への評価とは何も関係ない制約条件が存在するというのがまあ世の常である(苦笑))

  今回の可動液晶ファインダー搭載(可動機能及び、A,B含めたシステムとして以下ライブビュー→LVと書くことにする)の意味、それも敢えてオリンパスがコンデジでなくE-systemに搭載した意味は大きいと思う。

  先ずは、このLVの具体化に当たっては、ただのデザインではないかと揶揄されていたポロミラーシステムと、過剰反応しすぎと未だ言われているダストリダクションシステムと言ったE-system固有の機能があって初めて実現可能となった点は評価しても良いのでは無いかと思う。

  では、このLVとは現時点で完璧なシステムといえるだろうか。答えは否定的だろう。そもそもA,Bなどといった切り替えを要するところも不完全であるし、応答速度、縦方向しかチルトしない点等あげつらっていけばいくらでもある。しかし、今までのフィルム時代から引き継ぐ機能の問題、例えばAFスピードの問題等と根本的に違う様な気がする。

  例えば、AF精度、露出精度、場合によっては画像の出来(=フィルムとの比較)などといったものをDSLRユーザー側から文句を付ける場合、ユーザー側もそれは或いは他社のDSLRであったり、もしくはフィルム一眼レフであったり、過去の経験に即したものがある。従って、ただ不満点を言うだけでなく、仮に(無いと思うが)メーカー側が「なら、どこをどうやって直すのがベストなんじゃ」と開き直ったとしても、即座にこうすればよいとか、A社の○○点AFが良いだの、連射速度がこれぐらい無いとこういうのが撮れないじゃんみたいな事が言える訳だ。メーカーが出してくるかどうかは別にして、ユーザー側も熟知している。

  しかし、今回のLV(もしくは、今後も出てくるかも知れないデジタルならではのフィルム時代には無かった機能)に関して言えば、出てきているLVも不完全であるが、それを使っていくユーザー側も不完全であると言うことだ。

  LVの先ほど書いた様な、ぱっと思いつくぐらいのことは確かにあるだろう。しかし使い勝手改良となってくると話しはまた別だ。別記事のコメント欄にも書いたが敢えて書き直すと、(こういう示唆のきっかけを与えてくれたコメントして頂いた方には感謝します)

1.LV時の画像のWB等の問題。
  光学ファインダーと併用を考えた場合等でも、LV上の画像はWB等調整された撮影後見る様な画像が良いのか、調整しない画像(光学ファインダーで見えているのと同じ)が使いやすいのか。出来上がりが刻々わかると言う意味では調整後の方が良いが、ファインダーを切り替えるたびに色合いが変わるのはどうだろう。その場でLVする時に、その場の光で天然補正状態になっている目にはどちらが自然に映るのか、実用上使い安いのだろうか。

2.グリップ及びリリース形状の問題。
  今回のE-330でも考慮されているが、LVによるホールディングの自由度が高まると同時にレリーズも今までの人差し指オンリーから親指レリーズが提唱されている。このあたりも実際に使い込んでみないと、レリーズの位置も含め(つきつめるとレリーズが一個自体で良いのかというところにもなるが、、)現状のグリップや、レリーズで良いのかという問題も出てくるだろう。

3.FleeStyleと言う問題提起
  LVが投げかけたものは、EVFと光学ファインダーの違いというのと、根本的に違う。EVFも光学ファインダーもつまるところ「カメラに目を密着させて撮る」という意味では撮影スタイルとしては同じである。カメラの向きやカメラそのものと目を分離させたことに意味がある。これをつきつめると、カメラと液晶自体も分離すると言う可能性もある。(モニターは目に近いところにおいて、ワイヤレスにする)とかである。

  こういう、想像の展開は行き着くところまで容易に行き着けるが(笑)、問題はこの方向性で
・実際に写真撮影の可能性が広がるのか
・利便性が上がっていくのか
・つまるところ、ユーザーを新たな撮影対象に向かわせる「その気にさせるカメラ」になるのか

と言った点である。頭で考えて便利でも、そんなもんげてもので使いたくないとか、あらゆるアングルを撮れる様になったは良いが、そこまで必要とされていない(バランス上もっと求められるニーズがある等)とか色々あるだろう。では、どれくらいが良いし、使い勝手が良くてこれ以上あっても実際は無意味だみたいな勘所と言った様なものは何だと聞かれると、今のところ私にはそれらをコメントする経験値が(他の諸機能と違い)無い。

 過去のクラカメとかを見ていると、例えば古くであればバルナックライカのワインディングに関しては、指の腹を使えば一気に巻けるとか、二眼レフの安定的フォールディングにはストラップを有効に使う、細かいことなら、一眼レフのホールディングの仕方から、AE時の大まかな被写体による露出補正の勘所等メーカーさんが作ったカメラに対して、今では常識になっている様々な作法、マニュアルと言ったものが存在する。全てカメラをぽんと買ったらメーカーのマニュアルに答えが書いてあったわけでもなく、新たな機能が出来るたびに、新たに考えられたテクニックなり、使いこなしである。(AEが無かった頃は、AEの補正も無く、そもそも露出計が無かった頃は、反射式だからこうなんて言うのも無かったのである。AF優先で見えよくスクリーンを明るくすると、MFは素通しでみにくいと言った、AFとMFの兼ね合いなんて問題も、MF一眼レフしか無い時はそもそも発生しなかったわけだ)

 乱暴に言えば、1980年代後半に今のAF一眼レフの基礎が出来上がってからはその機能の更なる改善、改良の延長線上に進歩し、それが銀塩一眼レフのデジタル化という延長線上にDSLRが発展したために、我々ユーザー側もこの過去の経験上の延長線上での拡張、発展に対して評価する、使いこなすと言ったことしか最近は経験していないのでは無いかというものである。かつてのライカが誕生した時、二眼レフが出た時、或いは一眼レフが、AEが、AFがと出た時にそれらを批判しながらも、使いこなし、新たなノウハウを蓄えてきたフィルム時代の先輩方の経験した様な大きな節目がこのDSLR登場までの10年余り無かった。

 ただ、先ほど書いた様に今のDSLRへの進化での新たな部分はフィルムがデジタル化された部分に集中してきた。(連射速度を上げるのにフィルム時代とデジタルでは仕組みがちがうと言った様なものもあるかもしれないが、これは中身の問題でそれはユーザーにとっては関係のない話であるし、フィルム→デジタルでも例えば、AWBやISOの自由度等過去にも同じ概念はあったが、より自由になったという意味で本質的に近いグレーな部分もある。)

 その中で、今回のLVはフィルムがデジタルになったから生じる色々な新たな変更ではなく、デジタル化がカメラの機能自体、使い方、構え方自体をフィルム一眼とは大きく変わることを提唱している点だ。そう言う意味で、このカメラを「LVなんて、一眼レフじゃない、邪道だ」みたいな考え方で評価するのは(恐らくそういう議論が今後出るかも知れないが)どうかなと思う。むしろ、こいつは今までのカメラに新たな機能が加わったもの、もしくは、レンジファインダーから一眼レフへ変わったぐらいの新たなカメラへいく先駆けというものでは?と言う位が良いのではと思うのである。

 結局、結論がもやーっとしてしまったが、とにかくうまくまとめられないのだがそう言う異意味では、一眼レフのデジタル化でなく、デジタルカメラの一眼レフ化(レンズ交換システム)というE-systemの思想から言っても、このLVがオリンパスから出たことは、突拍子もないことでなく、むしろ当然でたものとして、受け止めるのが自然かと思った。

そして、何よりもし本当に10年後ぐらいに振り返って、フィルム一眼レフとは違ったカメラになり、今この新しいスタイルにたいしてこれから我々が使っていく上で積み上げた銀塩時代には無いノウハウが溜まっていく、もしくは過去の先輩達のセオリーにはない、新たなセオリーが出来上がっていく時代にユーザーとして、俺は、(私は、わしはでも何でも良いが)立ち会っていたんだよ~という風になれば良いと思う。おまけに、それがオリンパスであれば、ファンとしては最高である。
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by Hiro_Sakae | 2006-02-12 10:48 | E,Pen-system関係


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