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2006年 07月 29日
更におまけでフォーサーズ&ライカ でマクロの場合
どういう組み合わせがあるのかという、最近ご無沙汰していたアダプター関係の話題である。以前ぱらぱら書いたが、少しまとめておく。ややマニアックではあるが、恐らく一社のブランドでマクロを揃えるなら一番充実するのが実はライカだったりする。興味のある方はどうぞ。




 まず、前提としてアダプターや、べローズを使うがそれらを使う場合においても無限遠が出ないものは除外する。無限遠が出なくて良いのなら、極端な話べローズを使えば際限が無くなる。従って一部ベローズを使う場合でも、無限遠が出る仕様のものだけに限定した。また、逆にどれだけ寄れればマクロと呼ぶかと言う点については、ここでは35ミリ換算で1/2倍(フォーサーズ使用だ約等倍になる)以上寄れるものにした。また純正のクローズアップレンズ併用は除外した。

 それと、アダプター併用において特にビゾフレックス用のものは少々組み合わせが複雑になるものがある。ベローズも同様である。ネットで調べればほとんどのことがわかるし、ここで書いても良いが冗長になってしまうので、もしその辺の詳細を知りたい方がいらっしゃれば私宛に質問メールで質問して頂ければお答えする形としたい。

で、結論から言ってしまうとライカのレンズでマクロが出来るのは下記の二つ
パターンA ライカR用レンズをライカR-フォーサーズアダプターで使う
パターンB ライカビゾ、L,Mレンズをビゾ-ライカR-フォーサーズのアダプター重ねで使う。
もちろん、M42-フォーサーズや、ニコン-フォーサーズのアダプターを持っている人はビゾ-M42とか、ビゾ-ニコンと二枚重ねにしても良い。

では、具体的に装着可能なもので、マクロが出来るのは、、
パターンA
これは、一番簡単で、3本。Macro-Elmarit60/2.8、Macro-Elmar100/4.0、Apo Macro-Elmarit 100/2.8の3本である。最後のAMEは優秀なのだろうが非常に高価である。注意点はマクロエルマーは単体で使用可能なものと、ベローズを併用しないといけないものがある(ものを見ればわかる)。後は、60ミリのエルマリートと、マクロエルマーは専用のエクステンションチューブがある。これが無いと、エルマリートは1/2倍、マクロエルマーは1/3倍止まりである。

パターンB
これは、ビゾフレックス用のレンズを使うのであるが、バリエーションが豊富になるのはライカのM,Lレンズの長焦点のもののいくつかは、レンズヘッドがねじ込み式ではずれるようになっており、これをはずしてビゾのアダプターもしくはベローズにつけることにより、無限遠からマクロ域まで使える(当然フォーサーズでも)からだ。

加えて、このビゾフレックス用のベローズが非常にコンパクト且つ、手持ちや一脚併用で十分使えるのだ。アダプターだけだと、マクロはビゾエルマーぐらいになってしまうが、(L,Mレンズはアダプターでも寄れるが多くは1/3倍止まりか、マクロ専用のエクステンションチューブをかます必要がある。無駄な出費も増えるし何よりこのチューブをかますと無限遠が出ないのでかえって面倒である。)

従って、一般撮影だけなら問題ないがマクロもやり且つ複数本持つなら、ベローズの方が使いやすい。事実私はアダプターを各種持ってはいるが実際はほとんど、ベローズで済ませている。(ブログでの作例はほとんど、ベローズ+手持ち、または一脚で、三脚使用は無い)

順に装着可能レンズを書くと
エルマー65/3.5
ビゾ用のマクロレンズ。初期型の白いのと、後期の黒いものがある。どちらも装着可能。ビゾのユニバーサルアダプタ使用かもしくはビゾ用ベローズ。白と、黒では黒の方がシャープらしいが私はわからない。(笑)

エルマー90/4.0(L,M)
M.L用のレンズヘッドがはずれこれを使用。アダプターの場合は専用のもの。ベローズOK。注意点は沈胴型エルマーと、3枚玉エルマー、Mのマクロエルマーは不可である。エルマーの90ミリはL時代からだといくつかのバリエーションがある。これらML転用のものはもともとは一般のレンズであるが、マクロが非常によく写る。当たり前であるが、無限遠で崩れるようなこともない。

エルマリート90/2.8(L.M)
レンズヘッドをはずして使用。アダプターでは、エルマー65/3.5のユニバーサルアダプターを使う。ベローズは問題なし。白、黒共OKであるが、短くなったテレエルマリートは不可。初期型はなぜか、ぷつぷつと水泡が入っているものが少なからずあるが不思議と写りに影響が無い。e-bayでは見てくれに目をつぶれば使えるクラスは不当なほど安い。カメラ店の店主によれば、黒の方がコントラストが高いらしいが、白の方がエルマリート特有の繊細はよく出るとのことだが詳細はわからない。こんな事を気にしだしたら結局二つ買わされる羽目になるだけだ。

ズミクロン90/2.0(M)
レンズヘッドをはずして使用。こいつは、アダプターも専用なら、ベローズも他のレンズとは別の専用のねじ込みのものを買わないといけない。しかし、このズミクロンは一眼レフで使ってこそ真価を発揮するようである。またライカRにはズミクロン銘のマクロは存在しないので今ズミクロンで本格マクロをするならこれしかない。一般的にMの中望遠は人気がないのか価格が安いがその中でもこれは高めである。しかし、AMEよりは付属品を買っても中古で探せばぐーんとおやすく組める。ちなみに、こいつはマクロでも写りは絶品らしい。図体の大きさも一眼レフの方がしっくりくるようである。私的には仮にAMEとこちら好きな方を上げると言われたら、こちらを試してみたい。(笑)

エルマー135/4.0(L,M)
これもエルマー90ミリと同じ組み合わせで使用可能。

ヘクトール135/4.0(L,)
ヘクトールはアダプターだと、ショートへリコイドをかましたりするようであるが、ベローズならそのままOKである。ただし、Lマウント用のものを用意するが、これは上のズミクロン用と違って安価であるし、入手しやすい。またアダプターでも専用のショートへリコイドでなく、エルマー等で使えるユニバーサルアダプターに、ヘクトール用の延長チューブをつけた方が無駄もなく安価である。このヘクトールはレンズ自体は安価であるものの、日沖氏などは絶賛している。

後、マクロには無理だがビゾ用では、ご存じのようにヘクトール125/2.5と言う銘玉が存在する。ただ高価であるし、クラシックレンズの味を楽しむのを趣味としているのでない限り実用面ではパフォーマンスは疑問符であると思う。

従って、フォーサーズでのマクロ使用となると、焦点距離順に
60mm マクロエルマリート(R)
65mm エルマー(ビゾ)
90mm エルマー、エルマリート、ズミクロン(L、M)
100mm エルマー、アポエルマリート(R)
135mm エルマー、ヘクトール
と都合9本という形だ。フォーサーズ使用と言うことを考えると135mmはちと長いので、実際は135mmの2本をのぞいた7本が妥当なところだろうか。この表を見ていると、ライカデジタルも90mmから100mmクラスのマクロをいずれ出すとすれば、ZDが90ミリマクロを凌駕すべく難産しているのと同じくらい、ライカも本気でいくなら相当高いバーになりそうである。

最後にフォーサーズ使用で妥当な100mm以下の7本の内、ズミクロンと、アポマクロエルマリート以外はつたないながら、ブログにいくつか写真をアップしているので雰囲気を見て頂きたい。(これからぽつぽつ増えていくとは思います。)

「Mのズミクロンと、AME抜きでは仕方が無いではないか」という方がいらっしゃるかもしれないが、この辺はやはりおいそれと手が出ない。(笑)言い訳するなら、そこまでしなくても、それ以外で且つ、並品のよれよれでも十分実力はわかる。ただ注意して欲しいのは、必ず、レンズ清掃と、ピント調整ぐらいはきちんと業者さんですべきであるということだ。

私のレンズなどは擦り傷があったり、周辺部に業者でもとりきれない汚れが残っているものが結構ある。しかし、こんなもんに、、と思わずきちんと整備すればみな元気である。鏡胴に傷あり、すれあり、レンズに撮影に支障ない程度のすれ傷ありと言う並品と、きれいなレンズとの馬鹿みたいな価格差を無駄と思う私でも、この整備だけはぼろレンズ達に等しくしてあげている。整備済みのもの(購入時に整備されていても、自分で整備に出しても一向にかまわないが、)でないとレンズとそのレンズの本当の性能はわからないし、それであれこれ言うのはレンズに失礼だと思うからである。

またまた、おまけというか蛇足だが、こういったベローズなどを使ってぱかぱかレンズ交換してもゴミに関しては神経をことさら使うことが無いのは、ありがたい。またアダプター使用で留意する露出関係に関しては、アダプターではセオリー通り、開放付近は多少暴れる。レンズ毎の癖を学習するしかない。一方でベローズはひだひだが効いているのか、意外と安定している。まあ、この辺を使いこなしていくのもアダプター沼の楽しみの一つではあるが、、

何かの参考にして頂きたい。


 

by hiro_sakae | 2006-07-29 22:37 | アダプター沼関係


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