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2006年 09月 02日
ファインダーの光学性能について +お詫び
 次期E-1をあれこれ書く中で、私自身は新しく改善して欲しい要望の中に光学ファインダーの改善というのをあまり書いていない。現行ことMFを必要とする際にはためらわずE-330でビューBを使ってしまっていることもあるが、光学ファインダーが嫌いというわけでもない。

追加お詫び(言い訳)
すいません、ここのところ皆様のブログに立ち寄ったり、はたまたメール仲間の方々への返信等が滞っております。で、改善しなければいけないのはわかっておりますが、今月はそもそも本業の方も忙しい月に加えまして、オリのフォトキナもこれから盛り上がって参りますので、今月一段落するまでは、このブログの更新&レスに集中致します。落ち着きましたら平常モードに戻しますので、暫くご容赦頂きたいと思います。m(_ _)m



 フォーサーズの光学ファインダーはMFがしにくいというのは、雑誌等でも書かれていることである。一つには画面が小さいことが上げられている。35ミリ時代に比べて元々のサイズが小さいわけであるからそうなるのであろう。

 私自身も、カメラ店で他社のDSLRをのぞいて見ることがある。フォーマットの大きさとあわせやすさもあるが、画面が大きいほど見やすいかと言われると(私がめがねをかけているからかもしれないが)一概に言えないと思う。
 まず、焦点合わせの前に画面で構図が決められる程度には小さく無いと困る。OM-1などは比較的見やすかったが画面の周囲を見回すとなると少々広すぎる面もあった。(今のところのDSLRでは幸か不幸かそういう大きすぎて困るというものは無い。)銀塩MF時代に例えば、35ミリ一眼レフと、セミフォーマット或いはそれ以上のフォーマットで、「フォーマットの大きさから来るフォーカシングの優劣」云々の議論がこんなに盛り上がったという記憶が無い。

 また、今のDSLRでのMFのしやすさ云々は極論すれば、今のDSLRの中での話であってやはり、オリならOM時代のスクリーンとどちらがあわせやすいかとなれば圧倒的に銀塩MF全盛時代のものに軍配が上がるだろう。

 E-1クラスであれば、光学ファインダーの倍率を上げて画面自体をもっと大きくするのも大切だが、それは別に新技術を投入してまでやると言うほどのものでなく現状の改良程度で十分だと思う。

では、全くこのままでよいのかと言うことになるが、もしオリンパスが少しでも改善しようと思うのであれば以下のことを検討して欲しい。

 すなわち、理想は全機種、無理でもE-1プラス中級機クラスまではE-1と同様にスクリーン交換可能な機種として、OM時代と同様に用途にあったフォーカシングスクリーンを複数用意してもらいたいと思うのだ。E-300,E-500でも昨今サードパーティ製のミノルタのスクリーンを改造したもの等を自己リスクで交換し、劇的にフォーカシングが改善されたという事例もちらほら効く。ペンタプリズムできちんと作れば、スクリーン面での合焦の精度や到達する光量自体はMF時代も今もこの辺は完成されているのでは無いか?むしろそこにあるスクリーンの優劣、性能による改善の方が大きいような気がする。

 従って、OM時代の各系統の新型をベースに改良したもので、オールマイティの標準型、同じものでマイクロプリズムが縦、横、斜めの3タイプ。これらの中でF5.6以上のかげりを少なくするのを優先した望遠用、全面マットタイプ、方眼タイプ(マット、マイクロスプリット双方)、広角スナップ用の、中央マイクロスピリット、他を素通しにしたもの等、をOMの様にMF用途に合わせて15種類くらいラインナップすれば、少なくとも現行のDSLR程度には十分太刀打ちできる。

 ものによっては、そんなに数が出るものでない反面、欲しい人は多少高くても買うであろうから、それなりのお値段にしても良い。(レンズのように、売れ筋それ以外で価格差を付けるだけの話である。)オリとしても、多分値幅のとれるアクセサリとなるし、一つの売りにもなるだろう。ユーザー側も、自分の用途に合った選択肢が増え場合によっては、スクリーンの交換だけでそれが可能になるとすれば悪い話では無いだろう。地味かもしれないが面白いと思うのだが。

 さて、私が光学ファインダー自体にあまりあれこれ言わない理由のもう一つは、上記のように考えれば技術的にはスクリーンも含めた光学ファインダーというのはもう既に(作る気になれば)各社もっと良いファインダーを作る技術が既にある、完成されたものでは無いかということである。確かにEVFは今では光学ファインダーに劣るだろう。しかし液晶ビューの方は、ビューBでのフォーカシングの精度、ピントのヤマの見やすさは、コンデジの液晶とは別物であるし、EVFでは比較にならない。(そう、よくEVFと光学ファインダーの比較において、現行のアイレベルEVFやコンデジと光学ファインダーを比較して云々されているのが私的には大いに不満ではある。アイレベルEVFに関しては、当面厳しいかもしれないが、もっと大きな面積がとれる液晶ビューの方は、もっと速いスピードで改善されると思う)

 上に書いたように、アイレベルEVFと液晶ビューをどうもごっちゃにされているが、ライブビューBですら実現されている、一部分を拡大して厳密にフォーカシングする機能や、開放絞り値が変化しても画面が(光学ファインダー比)明るさの影響を受けない部分、両目でこれらが出来るほどの大きな画面での構図決め等は、光学ファインダーで将来達成されることは100%あり得ない。一方EVF(ここではアイレベル及び、液晶ビューを総称した広義の意味)はまだ始まったばかりだが、こちらはこれからまだまだ改善の可能性を秘めている。

 従って、私としてはペンタ型、ポロ型も上級機にはそれぞれプリズムできちんと(現行E-1型程度の)お金をかけ、普及機も現行より少し良くする程度で構わないから、その代わりに用途に合わせたMF等のしやすいスクリーンを複数用意し、そういうところにこだわるユーザーが自らチョイスできるようにするので十分で、ファインダー周りはデジタル化を高度に発展させていく方にリソースを集中していくと言うので十分であると思うのである。光学ファインダーを突き詰めていって悪いとは言わないが、そちらを営々と煮詰めるというのは何か違うような気がする。

by hiro_sakae | 2006-09-02 23:06 | E,Pen-system関係


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