2006年 11月 09日
やはりDSLRリリース遅れはオリも想定外&4大メーカーの壁
  全体としてまた、その中でカメラは在庫をスリムにしたまま好調に推移しているが今回の第二章スタートの遅れはやはりオリンパス自身も想定外だった様である。今日の新聞記事を見ると、、あれこれ




本日の日経産業新聞に「オリンパスとペンタックス、デジカメ出荷の計画を上方修正」の記事があった。二強以外の主要カメラメーカーの内、京セラヤシカ、コニカミノルタがカメラ部門撤退の決断を下す中で、敢えてリストラ=生き残りの道に賭けたオリとペンタの両社であったが、危機を乗り越え、今期は久しぶりに両社ともカメラ部門は黒字、且つ下期も揃って出荷計画を上方修正するところまで復調したと言う内容だ。ビジネスライクに考えれば両社とも他社同様撤退というのがあの時期にはベストの選択だったかもしれない中で、ここまでたどりついた「同士」として、オリと同様、ペンタの復調にも拍手を送りたい。

ただ、中身を見ると、
ペンタは、310万台の計画と320万台に+10万台上方修正で、内訳はコンパクト、DSLRそれぞれ5万台と双方好調。特に、DSLRは期初計画23万台に対してプラス5万台であるから上乗せ率としては極めて好調だろう。オリと違い、ペンタはist群が第一世代とすれば、第二世代と言うべきKシリーズに移行しこれを順調に上乗せ、パイ拡大につなげている。

一方、オリはと言うと、計画890万台に対して、+10万台の900万台であるが、肝心のDSLRは期初40万台から25万台へマイナス15万台の下方修正、コンパクトがプラス25万台で差し引きプラス10万台という格好である。μの720シリーズがスタート来ワールドワイドでは極めて好調なところへ加え、手ぶれ補正の登載されたシリーズも好調なために、コンパクトは順調に推移している。

ただ、やはりDSLRは欧州をのぞく新機種投入が遅れてのマイナス。ちなみに25万台は18/3月期の販売実績と同じ。早い話が、今期は増加に関して1年お休みしてしまったと言う格好だ。まあ、今年度に入って、欧州限定のE-400のみで、前年度並みの台数確保であれば仕方がないだろう。

これで、大体もう今年度の世界シェアは読める。今年度世界のDSLR出荷予想は480万台程度。わかりやすくするために500万台とすれば、オリは25万台で丁度5%。ペンタが6%弱、オリ以下のパナ等全て合算で約1%である。ソニーが予定台数通り50万台としたら、10%。従って、二強合算は差し引きで、88%程度は確保する形だ。つまり、二強VSその他という図式で行くと、「二強が、8割から9割を確保すると言う図式」は今年度も「微動だにせず」という形だ。

また、これを更にフィルム時代まで遡っていくと、、、

OMの本などを見ていても、1960年代にはレンジファインダー時代から高級機の二強であったキヤノン、ニコン+SLRの先行メーカーペンタックス、ミノルタの4大メーカに各社覇権を賭けて参入したものの崩せず、1960年代後半にはこの4大メーカーの寡占が形成され1970年に入りキヤノンが満を持してFDマウントを投入する頃(OMの参入前夜)には、「4大メーカーでSLRの8割以上を占める」体制は既に出来上がっていた。

そして、以前記事で紹介したがこれら4大メーカーがDSLRで揃う前年の2002年まで、1970年代半ばから80年代の前半にかけてオリンパスがこれに割って入り「5大メーカー」時代と言われた時を除いて、この寡占体制は延々32年間続いた。そして4大メーカーの寡占率は、オリがAF化に失敗して以降も多少のでこぼこや、4大メーカー内での順位異動はあるものの更に進んだ。以前紹介した記事の通り、2002年のフィルム一眼レフのシェアはこの4大メーカーでのシェア占有率は96.6%に達している。

ちなみに、先ほどの今年度のシェア予想で、ソニーをミノルタの後継者とみなし4大メーカーとしてシェアを合算すると、4大メーカーの合算シェアは94%になる。そう、ミノルタがソニーに継承されたりして見えにくくなっているが、
・1970年頃固まった一眼レフ4大メーカー体制は変わっていない。
・加えて、SLR最後期に達したシェア自体も何ら減っていない。
と言う形になる。約35年超に及ぶ一眼レフ攻防の中で、むしろオリンパスのOMの存在というのは、「唯一4大メーカーに脅威を与えた希有のシステム」とも言える。

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では、2002年当時事実上4社独占の中で細々と生き残り、そして今DSLRを作っている会社はどこと言うと、、
フィルムからの生き残り
オリンパス、シグマ、ライカ、富士フイルム の4社
DSLR新規参入組
パナソニック
の5社である。そうおわかりであろう。今シグマはSAマウント、富士フイルムはニコンマウントであるが、4大メーカー以外=フォーサーズ賛同企業なのである。これが、フォーサーズを「弱小連合」とも呼ばれるゆえんである。(悔しいが、、苦笑)
また、新規参入のパナ及び実質そのOEMであるライカを除いた3社には共通点がある。かつて4大メーカー体制に挑戦するために、当時のユニバーサルマウントである、M42マウント機を作ったことがあるメーカーである。(オリもOMの前に一時期作っていたのはファンならご存じの通り)

4大メーカーの各社シェア推移を見ても、少ない時でも1社10%は維持している。オリ自身がかつて継続していくためには、10%程度以上は欲しいみたいな事を言っていた様な記憶がある。根拠は判らないが、4大メーカーの栄枯盛衰を見ていても経験則として言えるのかもしれない。結局、クールな見方をすれば、DSLR市場が立ち上がった2003年から今までの3年間は
・4大メーカー寡占→DSLR2大メーカー独占という異常事態是正を、
・4大メーカーで、フィルム一眼レフ最後期並の寡占(95%)状態にし
・4社内のシェア変動はあるものの、4社の順位序列を元の状態に戻した(C,N,M(現S)、P)
と言うだけの3年間と言えるだろう。
そして、当初の立ち位置にしてこれから第二幕を競争するという構図だ。

で、最後に勝手な私見、妄想(お願いか、、笑)を書くと以下の通り。

一言で言えば、
「本気で4大メーカーにくさびを打つなら、シグマ、富士よ、フォーサーズボディに参戦しようよ!」
「そして、これらのメーカーの背中を押すには、オリがやはり死にものぐるいで年間通じて10%シェア維持をしよう!」
とこんな感じだ。

天才設計者の米谷氏を擁したあのOMですら、最後には押し切られたこの壁をフォーサーズは破れるのか?5大メーカーと言わしめたあの時代は、これからも続くであろう一眼レフの歴史の中で、「わずか10数年の伝説」となってしまうのか?
壁は厚い、確かに厚い。しかし、勝機が全くないわけではない。
・オリが久しぶりにめちゃ本気である。
・加えて、オリは今、収益的にも絶好調の時代に突入しようとしている。
・今まで無かったニューカマー、パナ-ライカという強力な援軍がいる。
というところか、そして、これにオープンマウントを活かして、何度もぐだぐだ書かないが「フォーサーズ連合の総力戦」にまで持ち込めるかどうかだ。

繰り返すが、フォーサーズがシェア1割を確保し、(覇権的でなく)安定的に継続するためには、来年から始まる第二章は、決して第二章でなく、いままではむしろ序章であって、本当の始まり正念場はこれからかもしれない。逆に、一眼レフ本流層から見れば、「平安を乱す不協和音、雑音」の何者でもないので(苦笑)調子よくなればなったで、また今以上に叩かれるかもしれないが、、(苦笑)
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by hiro_sakae | 2006-11-09 00:15 | E,Pen-system関係


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