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2007年 01月 03日
ローエンドのDSLRと、ハイエンドのコンパクト→オリ出して欲しいよ
 キヤノンのG7が入手困難なようである。クラシカルなデザインに振った上で、マニュアル志向。そして昔懐かしい速射ケースが純正で用意され、大きさもコンパクトとは言い難い。さりとて画質だけで考えれば恐らくキスデジの方が良いのではないか。うまくすると、G7より安く買えるニコンのD40の方が上かもしれない、、、、



 約、2年前にE-300が出た頃、レンズセット込みで10万円を切ったと言うことで普及価格のDSLRが10万円アンダーに突入したのが話題になった。今回はやはり値段の切り下げという意味ではD40だろう。価格.comあたりを見ると、セットズーム付きで5万5千円である。DSLRも販売されてモデル末期になるとかなり値段が下がるために、同じような値段で買えるDSLRが無いわけではない。しかし、モデル発売当初から5万円台で標準レンズ付DSLRが買える事になった意味は大きい。(このD40がモデル切り替え前には一体、どの程度の値段になるのかは楽しみではある。)

 ここに来て、今まで「普及価格帯」と一括りにしてきたカテゴリーも微妙に価格差が出てきた。D40~D80まで、5万円台~10万円ちょいオーバーぐらいか。この上となると15万~25万円あたりが中級という位置づけだろう。DSLRは上から下までの価格帯に大きな幅があるのでぴんと来ない方もいるかもしれないが、ちょいとDSLRでも買ってみたいなと言う層に関しては、この5万~10万の価格差は相当ある。倍違う話だ。キスデジと名前の響きとキヤノンのDSLRのクラス分けの中で、入門用と位置づけているが、レンズセットで10万円前後となれば、3万円程度のコンパクトからステップアップしようと言う人から見れば十分な「高額投資」となる。ここでこれが5万円台でも買えるというのは相当な違いになるのだろう。事実、年末商戦を見る限り、キスデジに対して、ニコンのD80&D40作戦は成功している様である。

 今年は、DSLRも市場の広がりと共に、普及価格帯で一括りにされていた層が更に5万~7万円と、10万円アンダーから10万前後までの二つの層にさらに細分化される様な気がする。と考えると、E-400を10万円アンダーに持ってくるとすると、更にその下にE-500後継を持って来るというのは有りだろう。これに毛色の変わったE-3xx系をかぶせるとなると、3桁機を巧妙にセグメント分け出来るとすれば、この広義の普及価格帯に3モデル投入するというのは本気で失地回復を狙うのであればむしろ必須では無いかという気もしてきた。ペンタックスはこの辺は得意だろうから恐らくK100Dの廉価版を投入してくるだろう。微妙なのはソニーで、現行機の下を開発するか、或いはブランドイメージ維持のために中級機を優先するかは思案のしどころかもしれない。

 さて、この今までコンパクトとDSLRの狭間を埋める部分としてEVF搭載型の高倍率機、ネオ一眼と言われるコンパクトでないデジカメのカテゴリーがあったが、ここがこのままで行くと廉価版DSLRに浸食される形だ。そして、ここまでDSLRの値段が下がってくると、押されてコンデジが更に値段が安いカテゴリーに収斂されるのかと言うところであるが、ここがここに来て少し異変が起きている様な気がする。

 いわゆる、カメラに興味がある人に訴求するマニュアル志向のコンデジというのがぽつぽつと出始めている。値段的にはかなりばらつきがあるし一つの市場という所までは至っていないがコンパクト=価格勝負=あまり儲からないと言うのだけでは無いよと言う部分であろう。

 マニュアル志向で、少し高いけどDSLRの代替機というわけでもなくどちらかと言えばフィルム時代の高級コンパクト、もしくはレンジファインダー(と言ってもライカ等ではなく、オリの35SPやRC、ヤシカエレクトロ35等、国産のちょい古めのカメラ等)に興味を持つ層に訴求する形だろうか。コンパクトもそろそろ、趣味性の入る余地が出来てきた感じだ。

 先ほどのキヤノンのG7,パナのLX2(ライカのD-LUX3),GRDなどがこのカテゴリーだろう。それぞれ特徴的なのは、
・マニュアルでの操作性を割と考えてあり、興味のある人に訴求しようとしている。
・速射性等で難点はあるものの最近のコンデジに珍しくraw対応をうたっている。
・それぞれ、ケースその他アクセサリがありサードパーティ製も出ている。
と言ったところだろうか。実際はrawで撮ると書き込みに結構時間がかかる(笑)また当たり前の話しであるが、フィルム時代の決定的に違うのはやはり撮像素子が小さくなったりその他の制約でDSLRと同じ画質というのは望めないと言うところか。

 時々、初心者の方で(また、これはメーカーやメディアにも問題があると思うが)これらのカメラで撮影すると画質的にはDSLRと同じようなものがぽんと撮れるかの様な誤解を生じさせる部分がある。確かに、DSLRの場合はそもそもレンズのレベルもあり場合によってはそういうケースもあるだろう。しかし、例えばGRDも優秀なカメラではあるが、単純に画質と言うことだけを考えれば、(あくまで私見ではあるが)、E-300とZD14-54のワイド側でもこちらの方が良いと思う。ましてや、ZD11-22の14ミリと比較すればこれは比較する方が大人げないという感じだろう。

 単純に出てくる画像の収差等の質、或いはノイズ等で考えれば5万を超えればDSLRへ移行できる時代になれば、こういう高級志向のコンデジは不要という事にはなる。まして再三言うがフィルム時代はGR1や、コンタックスのT2でも同じフィルムを使う限り一眼レフを上回る絵が撮れるというのは有りであったが、デジタルは土台がそもそも違うからである。しかし、実際にはこれが売れているのである。LX2などでも、敢えてD-lux3を買うという人間が絶えず、量が少ないこともあり未だに予約待ちである。

 どう考えても、小さい撮像素子や筐体や仕組み(ファインダー等)からくる制約があるにも関わらずこれを使うのだろうか。私が敢えて今回サブカメラを考えて使い始めて思ったのは、
・確かにガチンコでやれば画像はDSLRの方がきれいだがそれだけで写真は決まるものではない。
・写真を楽しむ為には、現行のコンパクトでも出来の良いものは「それの為に自分の写真が台無しになるほどひどいもの」でもない。使い方を考えれば悪くない。
・むしろ、DSLRでは絶対にここまでは小さくならないだろうというサイズが得られる。
・何となく、気分が変わる。見るものも変わる。→撮るものも変わる
と言うところだろうか。そして、こういう観点だけから見れば別にフルオートのコンデジでも別に問題は無い。実際、マニュアル設定が出来ると言ってもプログラムで撮ることが多いし、rawは使いでが悪いので使う気がしない。軽快感が損なわれるからだ。

 それでは、何が違うのかというと、ミーハー覚悟で言えば気分なのである。E-1持っていなくてコンパクトだけど、「気分は真剣なのよ」というまあ、何というかそういうものである。(笑)rawも使わないし、オートで撮るにしても、「それしかできない」と「いざとなれば使える」は気持ち的には大きな違いがあるからだ。(苦笑)後は、単純に持っていて気分が良いかと言う情緒的な部分である。GRDのギミックなアクセサリも、LX2の敢えてレンズキャップを撮影の都度つけたりはずしたりの所作を求めるところも、そういう気分には貢献大である。そういうもんである。それで、実際は撮った写真をピクセル単位で鑑賞するばかりでは無いので、まぐれでも良いのが撮れると、う~むと思ってしまうわけである。

 逆説的であるが、こういうメリットと画質のデメリットを天秤にかけた時に少なくともネットではメリットが上回るくらいにはコンパクトのデジカメも成熟してきた(=実用上十分な性能を持ってきた)と言えると思う。そして、趣味性というのはビジネスで言えば、購入者が超過利潤を払ってくれると同義であるから、ここはこれからもねらい目であろう。そして、オリには今ここを埋める良いものが無いと、、(泣)

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 オリが、ここを埋めるとすれば良くある話しがフォーサーズ版でのレンズ非交換式デジカメであろう。しかし、私はE-400がOM並の筐体で出てきて小梅のレンズが揃ってくればこれはコンデジとしては大きさが中途半端な気がする。やはりE-400よりは小さくてコンパクトにして欲しい。そう言う意味では、シグマのAPSサイズのコンデジもコンセプトとして面白いが出てくる値段的なもの次第では無いかと思う。10万円オーバーでDSLRと変わらない質量だと難しいのではないだろうか。これをぽんと買おうかと言う層であれば、その上にエプソンのレンジファインダーもある。

 私的には、撮像素子を通常のコンデジより大きめにして画質云々というのであればフォーサーズほどでなくて良いから2/3インチ(E-10に搭載されていたもの)CCDあたりであれば、単焦点にして小さいものが作れるかもしれない。しかし、これとて今このサイズでCCDを作ってもらえるのかはわからない。

 逆に撮像素子は通常のコンデジの中で大きめのものでよいから徹底的にレンズを磨き上げるというのが妥当だろう。筐体の大きさは、ポケットに入れようと思えば入るぎりぎりで、片吊りでなく、両方吊りで首から下げても良い位の大きさである。具体的にはオリンパスの往年の単焦点のPenのラインの筐体が丁度良いのではと思うのだ。あのままレトロで出すというのでなくあれぐらいのサイズと雰囲気があればよい。PenSあたりが雰囲気的にはベストか。値段はGRD位から、5万円まで。で例えばこんな感じである。
・筐体、雰囲気は往年のPenを彷彿とさせるもの
・色はシルバー×黒の革張り(合皮でも良い)とブラック
・レンズはコンパクト初のZuikoDigital銘
・種類は35ミリ換算25~50ミリのズームと、25~28ミリクラスの単焦点の2機種
・C-5060の様なフリーアングル液晶
・只のフレームファインダーでよいから単焦点はファインダー付
・フリーアングルは裏返すとエプソンR-D1の様にそれで様になる様にする。
・Rawもバッファーをきちんととり使い物になる様にする。
・ズームはファインダーが無い代わりにぶれ補正搭載。
・単焦点はぶれ補正無い代わりに徹底的に明るいレンズ。
・アクセサリーシューは付ける。
・当然金属製ボディ
・おもちゃを一杯用意する(速射ケース、ストラップ、テレコン、ワイコン、フード等)

おもちゃに関しては、自社で用意するのもありだが、例えばアクセサリーシューやフィルターを装着出来る様にしておいたり、アダプターを用意したり、吊り金具を両吊り出来る等それなりに仕掛けを作っておいて、サードパーティで色々カスタムアイテムが出しやすい様にしておくのも手であろう。もしくはボディもシルバーや、ブラックのままでもかっこよい形にしておいて張り革を勝手に貼って遊べるという仕様でも良い。

とまあこんな感じである。当たればペンワイドの様な派生機種を出せばよい。何れにせよ、コンパクトはオリのホームグランドであり、こういう「コンデジでも儲かる仕組みの萌芽が出てきている」のをみすみす放っておくこともあるまいと言う感じだ。

そして、E-400の開発コードがOM-Dで合ったということなので、これの開発コードはずばりPen-Dで決まりだろう。リコーのGRDのブログではないが、何なら開発段階からブログを立ち上げてわいわいやっても良いではないか。Penのブランドは団塊の世代にもなじみが深いわけであるし、DSLRはキヤノン、ニコン派の人もこのPen-D計画だけはあれこれ賛同してくれるかもしれないからだ。

と言う感じで、結局また話しがとまらなくなりそうなのでこの辺で、、

by hiro_sakae | 2007-01-03 00:08 | その他オリ絡み


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