2007年 02月 04日
第二章を前に、今年のDSLRシェアに対する予想
  今、大いに盛り上がっているオリンパス第二章前夜ではあるが、さてさてではオリンパスはこの2007年が終わった時に全世界でどれぐらいのシェアを取ると予想されているだろうか。



 オリンパスは、今年度は40万台の計画を立て結局25万台に下方修正し先日の菊川社長のインタビューではこの下方修正計画通りの数字に着地しそうである。(むしろ、この読みに合わせて計画を修正したのだから当たり前というところだろうか)ちなみに、この25万台というのは前年度のオリのDSLR販売数とほぼ同じ。オリはDSLR市場がふくらむ中で「1年足踏みした」状態である。個人的にはよくもまあ、あのラインナップで前年度並みの絶対数を確保したものだというのが正直な感想だ。(ちなみに、好調で上方修正したペンタックスの今年度着地が確か28万台である。いつも思うが日本での感覚からすると、オリとペンタが3万台の差というのは違和感もあるが、)

 ちなみに、カメラ映像機器工業会からはDSLRの世界出荷数等が公表されている。オリの発表台数は年度ベース(4月~翌年3月)、工業会は暦年ベース(1月~12月)であるから、正確に言えば誤差が出るが、大まかなトレンドをつかむ上では問題ないだろう。

 これでいくと、2006年の世界出荷は526万台、オリの今年度の25万台で算出すれば世界シェアは約4.8%である。ちなみに2005年の世界出荷は378万台、オリは前年度も変わらず25万台であるから、世界シェアは6.6%である。比較で言えば、出荷数は増減0,シェアで1.8%の下落という形である。

 では、2007年ではどうか?これも年度との比較なのでずれはあるが、オリが予想通りの50万台を達成したとしよう。同工業会の2007年予測は599万台であり、これを元に算出するとオリの2007年予想シェアは8.3%となる。今年との比較で言えば出荷数25万台増、シェアで3.5%である。また、概算であるが、ソニー、ペンタックスもこの50~60万台を狙ってくるとなると、この3社で160万台シェア26.7%。その他パナ等で2~3%取ったとしてこれを加えて丁度3割程度となる。裏返せばキヤノン、ニコンで7割のシェア。二社占有率は下がるが二強に変化はないはずである。従って、シェア変動を別にすれば市場自体が拡大するために販売台数自体は各社今年度より上乗せして、前年度比増減ベースでは「どこも負けない」というのはあり得る。特にDSLRは予想よりも上ぶれる可能性が高いから尚更だろう。

 従って、オリは計画通り倍増しても8.3%程度。当面のターゲットにしているシェア1割以上確保は来年度以降である。ひょっとするとパナが普及機にも参入すれば「フォーサーズ連合」としてはとりあえず2007年に1割確保が出来るかもしれない。

 オリンパスに限らず、ソニーも、確かパナさんもであるが、とりあえず確保したいシェアを10%から15%にターゲットしているようである。私も、個人的には安定的にシステムを推移するにはこの辺のシェアが目処値ではと思うのだ。このままDSLRがフィルム一眼レフ時代のピーク年間900万台程度まで行くとすると、台数にして100万台である。そして、私はそれ以上はむしろ台数は狙わない方が良いと思う。

 過去フィルム一眼レフ時代の4強、キヤノン、ミノルタ、ニコン、ペンタックスに共通していえることは、一位と4位では結構なシェアの差がある。特に1,2位のシェア変動や順位入れ替えもある。しかし共通していえることは、この4社のシェアは最下位の時でもごく一部を除いて必ず10%程度を確保している。「いかに高いシェアを取るか」と言うより、「いかに好不調に関係なく1割程度を確保出来ているか」というのが、4強と、それ以外のメーカーの決定的な違いだ。

 私は、仕事上では光学関係のクライアントを持ったことがないのでこの辺の1割以上確保の謎はわからないが、例えば絶対台数でなく、シェアで売り場の確保等が決まるのであればコンスタントに1割程度は流通量を確保していないと、店舗スペースや、そもそも陳列店舗数が確保できないとか、ある一定の流通経費が維持できないとか、何か因果関係があるのかもしれない。あくませ経験則である。しかし、とりあえず、上に書いたようにオリとか、パナとか、ソニーですらシェアで10最低15~20を狙うというのは何かあるのだろう。

 オリは、中期計画でも生産台数では100~150万台を最終ターゲットにしているようだが、このボトム100万台が一つの線になるだろう。ここまで行ければ、DSLRのピーク時でも1割をぎりぎり確保できる。後はピークアウトして下がってくる時もある。60万台~100万台で1割は取っているというのが目安か。そして、今年度第二章でようやく年間通して1割確保が見えてくる形だ。これ以上例えば、売れるからと言って増やすのは私は要注意だと思う。恐らくオリが中期的に想定している100万台~150万台を超えるとすると、想定外の追加の生産設備等が必要となってくるだろう。それは確実に短中期的には再三確保の最低販売台数を押し上げる。ひょっとすると、100万台~150万台でそれ以上深追いしなかった方が良いという結果にもなりかねない。

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 フォーサーズが、こういった戦略を考える場合に従来の非4強各社が結局消えてしまった時と違うのは、同一企画の素「オリ、パナ、ライカ、+α(謎)」のフォーサーズ連合が組めることだろう。一時期例えばオリが苦戦しても、パナが善戦してフォーサーズではシェア維持というのもあり得るし、或いは一社で1割を大きく超えて拡大するリスクをオリ、パナ1割ずつとって連合で2割のシェアを確保するというのも可能だ。

 また、現在の事実上の「フォーサーズ主要3社」となっているオリ、パナ、シグマのスタイルもお互い連合を組むメリットを享受している。完成品ではオリ、パナは今後より独自のスタイルが出て、フォーサーズのバリエーションを拡大していくことになる。そう言う意味では色々な興味を引くことになるだろう。一方で双方が完成品メーカーとしてでなく、フォーサーズに対する部品メーカーとしても機能する。

 すなわち、オリのボディが売れようが、パナのボディが売れようが関係なく、オリにはダストリダクションの売上げが、パナにはLive-MOSの売上げがと言った具合である。そしてシグマはどっちのボディが売れてもレンズ売上げ的にはプラスとなり、お互い競争しながらも、各社メリットを享受するスタイルが出来つつあるからだ。

 言い換えれば、今まで4強に対して1割確保しそれを維持するという「最大のネック」を連合を組むことにより先ずは確保し、基盤を作った上で基盤維持のために「売れるもの」ばかりでなく、それぞれの個性をぶつけた新たな挑戦が続けば、それこそフォーサーズという新しいDSLR企画を連合で行う意味が出てくると思うのである。

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 さてさて、皆様はどれくらいのシェアをオリに期待していただろうか。これでいくとやはり二強はキヤノン、ニコンが「当面は」続きそうである。そしてそれに対して、オリ、パナはカウンターパーティとしての地位を確保できるかが見所だろう。個人的には通年8.4%は良いが、今までの例であれば、これだと日本は2,3ポイント落ちるので5%程度か。(笑)
一杯シェアを取ってくれとは言わないが、せめて「欧米並み」のシェアと揃うところまでは復活して欲しいものだ。
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by hiro_sakae | 2007-02-04 22:10 | E,Pen-system関係


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