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2007年 03月 17日
最後に少しDistagonの与太話
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E-330, Distagon 2.8/25 ZF
ISO400
CaptureOne LE + NeatImage 5.5



  今回のZFはご存じの様に、コシナが作っている一連のシリーズである。Planarの2本は基本的にContaxのものと設計は同じでDistagonとMakro-Planarは新設計とのこと。マクロプラナーの方は開放がF2となった。

  そして、このディスタゴンに関してもかつてコンタックスマウントで同じ焦点距離のものが存在するが、際だつ特徴が最短近接距離が大幅に短縮されマクロレンズと名乗っても良いレベルになった。(マクロプラナー自身も1/2倍までなので、実質殆ど変わらない)元々、このレンズのスペックが公表された時にうーむと思ってしまっていたわけだ。焦点距離25ミリというのはフォーサーズで言うと、換算50ミリ。私的には丁度50/2.8マクロがぽこんと出来た様なものである。

 最後まで逡巡していたのはここで何度かコシナのフォクトレンダーを導入しなかった時に書いたヘリコイドの回転方向。ニコンとオリンパスは逆なのである。今までこれが気に入らず躊躇していたのだが今回はさすがに誘惑に負けてしまったと言うところだろうか。あれこれネットを見ていると、通常の使用では兄弟の35ミリの方が良いのではと言う意見もちらほら書かれていたが、この近接能力のレベルの高さをほめているのが多かったからである。

 マクロ撮影で且つOMマクロど同様このクラスのレンズを使っていて一番なのはピントの山がつかみやすいことだ。特にE-330のファインダーというのはうちのE-1,E-300と比べるとやはりピントが合わせずらいと感じる時もあるが、逆にE-330でフォーカシングですらピントが併せやすいか否かというのは、一つの目安になる。(笑)あわせやすいのは良いレンズと言うことだろう。

 よく、ライカとは言えパナ製とか、ツァイスとは言えコシナ製というのを気にされる方もおられる。カメラにくっついているレンズならともかくレンズ単体で売る場合には誰に作らせようがライカ、ツァイスのブランドで出す以上はそれなりの基準を満たしているわけで(彼らとてそこが、自身のブランドイメージを維持する生命線であることはわかっているはず)、私などは、ブランドとしての品質を保証してくれるなら、間違いのない最新設備で作ってお手頃価格でリリースしてもらえるに越したことはない。これを独逸で人手をかけてしこしこやっていたら、このレンズも、フォーサーズのSummiluxもとてもあんな値段で出なかっただろう。それが安くはないかもしれないが、性能比リーズナブルな値段で出てきたことを素直に喜びたいものだ。

 Summiluxの様な或いは、Sigmaの様な明るいレンズも良いが、私はこういう25/2.8程度の明るさで小型で軽量で、少し暗いけど寄れたり或いは抜群の性能を誇るZDレンズを早く出してくれないかと思う。使い勝手から言えば、1/2倍程度に抑えてもらって良いので、ZD25/2.8マクロなど出てくれたら私としてはありがたい。そう言う意味で今度の新梅ラインは期待したい。従来の単純なStandardシリーズとしての梅でなく、新梅に「少し暗いが、小型なのに高性能」という意味づけを与えて欲しいからだ。ロードマップに来年リリース予定となっている8-16の広角ズームもそう言う意味では期待している。敢えて新梅に持ってきたと言うことは、「とかく、広角は大きい」というフォーサーズの常識を破る様な小型レンズを出してくるのではと思うからである。

 とまあ、色々書いた。万能としての使い勝手では恐らくSigmaの24/1.8、フォーサーズでの使い勝手、明るいレンズという意味ではSummiluxがそれぞれフォーサーズマウントでもあり、アドバンテージがあるのは明らかである。しかし、この換算50ミリにもフォーサーズの小さい撮像素子に耐える(或いは、ZDやOMマクロと並ぶ)マクロを探しており、MFを使うことに躊躇しない方であればこのレンズを導入する価値はあると思う。当たり前だが、一般撮影は問題ない。(と言うかそもそもはそっちがテリトリーだろう(笑))とは言え、今この焦点距離でフォーサーズて使えるレンズでは一番「寄れる」レンズである。ZFの存在はフォーサーズ使いにとっても、有効な「技」となると思う。

by hiro_sakae | 2007-03-17 13:39 | その他マウント


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