2007年 04月 28日
27日にオリンパスの業績予想修正修正に関するお知らせがリリースされ、第三四半期に出された過去最高益更新の予想を売上げから各利益すべて上回る好調な着地となるようである。オリの決算発表はGW明けの5月8日。社長以下インタビュー、プレゼン等でイメージング事業でどういった発言が飛び出すのか注目したいところだ。続きは脱線して、オリのコンデジ、木製カメラについてに飛んでしまった(笑)興味のある方はどうぞ ブログを始めてからでは、今回が3回目の決算だ。初回の時はどん底決算の発表で、去年は宣言通りのV字回復。そして今年はさらに伸びて過去最高益を更新と言うことでファンとしては非常に嬉しい限りである。また、去年の決算も、財務数字的なV字回復度と言うことでは今年と負けず劣らず頑張ったものであるが、去年と今年の違いを言えば、今年はそのオリの回復度、元気度が決算上の数字だけでなく、ユーザーとしてファンとして最近のオリから「肌感」として実感できると言うところだろう。 年初か年末かオリの菊川社長が某社のインタビューで、最悪の決算時にはアナリスト等からもカメラ部門の売却を打診、アドバイスされたこともあったがオリとしては、コアコンピタンスのオプトデジタル3本柱として「カメラ事業再生」に賭けたと言うコメントがあった様に思う。リリースにもある様に医療事業と共に映像事業が去年からの期中の複数に亘る業績上方修正の立役者となった感もある。デジカメそして、DSLR競争の激化という中で撤退等したメーカーがいくつも現れた中で、カメラ事業を守り通し元気が出てきたところを見るとファンとしてはオリに感謝したい。 とは言え、ご存じの様にV字回復後の初年度の映像事業回復の立役者は残念ながらE-systemと言うわけでは無い。むしろE-systemは映像事業好調の中で前年度対比販売台数横ばいという結果に終わってしまった。借りを返さないといけないの何もユーザーだけではない。映像事業全体で言えば、あと2期ぐらい今の調子で好調であれば他部門から借りた借りは返せそうであるが、その映像事業が更に伸びるという意味ではE-systemの強化は必然だからと思うからである。 --------------------------- さて、そう言いながら話しの流れが全然つながらないが(笑)ここでいつものフォーサーズ節をたらたら書くのでなく、一足早く復調したオリのE-system以外のデジカメについてたまには書いてみたいと思う。 今、オリのコンデジのHPを見て低迷していた時と比較して思うのは、「ずいぶんと機種が整理されたなあ」という事だ。前は下手するとスクロールしないといけないのではないかと言うくらいだだーっと機種が入り乱れていた。「在庫管理の厳正化により、回転期間の短縮、無駄を省き、云々」と言われるより、この差を見るのが一目瞭然である。あれだけいっぱいあった時より今の方が売れていて、利益も出るとなればいかにあの頃はまずかったのかというのが感覚的にわかる。 そして、ラインで見るとオリのコンデジラインは防水、防滴設計のボディで2タイプありフィルムコンパクト時代からのブランドμシリーズ、望遠ズームを得意とするSPシリーズ、そしてエントリー向けのFEシリーズである。それぞれ個性が明確になった様である。μや、最近SP550UZで注目されているSPシリーズと比較して、FEシリーズは特に日本ではあまり取り上げられることもないが、私は個人的には最近このFE230と言うのを購入した。薄い、軽い、安いしグレード的には以前から使っているμ40の方が上なのだろうけど、普段いつも持ち歩き用にはこのFE230は良い。非常にシンプルに割り切ったカメラであるが(笑)。 ちなみに、結局手ぶれ補正もμに機械式のボディ補正が入ったためか、FEに後から電子補正が付いている。時々使うがまあ、何というかまあ楽しみの一つというところだろうか(苦笑)。よくみると、FEシリーズというのは230はオリのコンデジでは最薄とか、或いはISO10000まで出来るやつとか、μと同じ光学5倍ズーム積んでるとか、「一芸に秀でつつ、後は非常にシンプルに割り切りちぐはぐ」で微妙に侮れない画を吐き出す時がある。ネットを見るとこの少し変わったFEシリーズが好きという人もいる様でこれは何というかまあ個性的なシリーズとも言えるだろう。 実際のところ、全世界的に見ても、別にメモやスナップ用途で高いものは要らない、難しいのはイヤとか、或いは発展途上国等このFEの需要と言うのはバカに出来ないものがありオリのコンデジラインナップとしてはビジネス上は重要な位置を占めている様である。ちなみに、先日BICカメラに言った時には、「宴会や、ゴルフコンペの賞品に最適」とPOPに書いてあった。そういう予算にも手頃に入ると言うことだろう。色んなニーズでオリのカメラが役に立つというのは良いことである。 ------------------------- 機能、セグメントを明確にして3ライン、これで恐らく2006年の世界シェアが日経さんあたりで発表される頃には最低でも5位、もしかすると4位にランクアップしそうな勢いである。国内でもSP550UZなどは久しぶりにオリらしいとんがった部分がでて注目を浴びている。しかし、何かが足りない。順当に高機能を求めるならE-410をポータルにE-systemへというのがオリの考えであろう。しかし、そういう単純に高機能を求めるのとは違う趣味的なニーズの部分である。 PIEに行った時に、結局私はオリブースで肝心のE-410,510よりむしろ木製カメラの展示と少々長い時間話し込んで頂いたオリの社員さんとのやりとりを思い出すのである。オリが他社にないもし、この趣味的な部分にコンデジを投入するとしたらこの木製カメラはかなりのオリの売りになると思うからだ。 その時、話した際にこれをカメラに仕立てるとした場合に現行のμの機構を木製筐体に入れて製品化すること自体はやろうと思えばすぐにでも出来そうな話しであった。動かないモックでなく実際に使える木製コンデジはすぐ作れる様である。しかし、敢えて木製カメラで売り出すとなる時に木製カメラの持つイメージ、特性に合い、恐らく「同じ性能の例えばμと比べれば明らかに高価格になるこの木製コンデジを買ってもらう意味」というのを考えるとそこの煮つめにまだ検討する余地があるような話しであった。 -------------------- 性能をどこに求めるか、またその時(あくまでコンセプトの例ではあるが)会話の中でリコーのGRDigitalの名前を挙げてあのようなコンセプト、セグメントがそろそろコンデジでも成り立ちうると言う状況は把握しており、日進月歩で使い捨ての様に商品が出ては消えていく中でも長い間愛用してもらえそうな製品がデジタルでも作れる様になってきたのではという話しである。 筐体だけ残して中身だけ入れ替えていくというのもアイデアとしてはあるだろうが現実的には難しい様である。(苦笑)色々話していて或いは改めて木製筐体の特許に書いてあるオリの思い、開発思想を見るとカメラ筐体以前にこの木製筐体を敢えて開発した意図を考えるとこれをカメラに仕立てる場合にオリがあれこれ悩むのもわかる様な気がする。 元々、オリはこの木製であるが高度な技術により現行のエンジニアリングプラスチックよりも強度のある筐体をわざわざ考案したのは、何もカメラの為に作ったわけではない。カメラはあくまでも実施例の一つなのである。(勿論カメラにした場合に想定されるネックに関しては次々と改良特許が出てはいるが、)実際には、カメラに限らず医療用の携帯機器、リモコン等どちらかというと「画一的で、味気なく、人間味が無いが人が日々触れる」電子機器の筐体に関してものとしてのぬくもり、潤いあるいは、個性と言ったものを加えたいというところからこの開発はスタートしている。 従って、例えば通常のコンデジと同じペースでモデルチェンジを繰り返すいわば木製筐体バージョンの高級型μというコンセプトはあまり乗り気でない様に思えた。(苦笑)出来ればそういうのとは無縁に長く使ってもらえるにはどれぐらいのスペックでと言うのをあれこれかんがえているようである。しかし、例えばフォーサーズのサイズの木製固定単焦点というのは考えていない。 また、話しているとこういう一台一台個性があるデジカメとなると色々思いつくだけでも問題があるなという事だ。例えば一台一台木目が違うわけであるから売る際にどうするかという話しだろう。買う方とすればお店に行って選ぶ時に少なくとも「出来るならその店にある筐体ぐらいは全部見せて貰ってその中からお気に入りを選びたい」というのがあるかもしれない。また売り出してみたらある木目の違いで売上げに大きな差が出た時に、売れ筋木目の販売量をコントロールできるかという問題もあるだろう。 後は、メンテナンスの問題か?例えば何かでひびが入ったとか、交換する際に同じ木目では用意できないのでその辺をどうするかと言うところだ。中の機械を同じユニットにして中だけ新機種に変えるというのは難しそうであるが、この側を変えるという発想はかんがえてみたりもするようである。実際に、触れることは出来なかったものの実物を見ると磨きだしたのかと思えるほどつややかななかといって、安っぽいてかりもない独特の木目はカメラとしてだけでなく、モノとしても独特の質感がある。持てば木製ながら比重はプラスチックより重いぐらいで恐らく質感に見合った適度な重量感もあるのだろう。手の中でもてあそぶだけでも何となく癒し効果があるみたいだし、使い込む内に適度に「使い込んだ感じ」も出てくるとのことである。余談でお手入れグッズみたいなのも考えても、、、みたいな話しをお互いにした。 カメラとはそれるかもしれないが、中身の陳腐化とコンセプトがそぐわないのであれば何もカメラ本体に拘らなくても良いのではないかと私は言った。比較的商品化しやすいもの、例えばE-system用のCF等のストレージケースやちょっとしたパーツ等にこの木製パーツを入れてみて先ずはこの独特の質感を味わって貰うと色々フィードバックがあって何かのヒントが得られるのではと思ったからだ。自分も含めて、もしこの木製筐体のカメラへの応用を本気で勧めていくなら、特に趣味性というのに配慮した場合、オリンパスユーザーでいちばんうるさそうさのは、E-systemユーザーだと思うからである。(笑) とまあ、何となくまた脱線した。恐らくオリのコンデジに関しては小型、スリム化に手ぶれ補正、顔認識等載せてきたので、後は広角を導入するとかまあこの辺は既存の開発の延長で出てくるだろうから、他社比大きく遅れることもない変わりに、ぬきんでるのも難しいのでは無いかという気もする。μの世界的な復活ではやはりμ725の防水や、近時ではSP550UZの様にユニークなものがオリの場合は受けている。(今あるものでそつなく優等生的にまとめるというのではやはりキヤノンさんとかの方がうまいのは致し方ない。会社の個性というモノだ(笑))となれば、尚更、この木製筐体を何とか製品にして貰いたいモノだ。ベースを固める3ラインが整理明確化されてきた今だからこそ、やって欲しい。今年の目玉がE-system第二章スタートなら、来年の目玉の一つに加えて欲しいものだ。
by hiro_sakae
| 2007-04-28 22:19
| four thirdsの思想
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