2007年 05月 09日
オリ、通期決算発表と今期はDSLR勝負の年か
  決算発表会での内容がまだアップされていないが、本日決算短信が発表された。平成19/3期は予想通り、売上げ、営業利益、経常利益、当期利益すべて過去最高更新で来期も2期連続更新予測という2年前にこのブログで決算の記事を書いた時から比べられると、完全復調と言った内容である。そしてフォーサーズファンとして、注目すべきは、、



 
 第二章宣言前後から、インタビュー等ではこの第二章が勝負の年の様な発言はあった。が、決算短信上も前期とは一転、はっきりとデジタル一眼レフでの意気込みが記されている点が注目される。

 去年ぶち上げた、V字回復後の3カ年計画(H19/3~H21/3)で、オリは最終営業利益1000億円を目指すと言うことであったが、このままでは1年前倒しで達成しそうな勢いである。大きくおつりをだしているのは、映像事業部門。他の医療(内視鏡)、ライフサイエンス(顕微鏡)が元々映像(デジカメ)比高い予算であったにもかかわらず、それを無難にこなしている上に比較的控えめに見積もられていた映像部門が好調に推移したためだ。ちなみに、映像部門の最終着地は売上3000億円、営業利益120億円であったが、既にH19/3期の実績で売上2940億円、営業利益に至っては270億円をたたき出した。尤も、このデジカメ好調の要因は徹底したリストラと在庫管理の徹底と、μ、とFEが全世界的に好調に推移したものである。残念ながらE-systemは貢献していない。(苦笑)

------------------------

 そして、今期(短信上は次期)の見通しに関して、従来より一歩踏みこんだ記載がされた。すなわち、映像事業としては引き続き競争力の強化を図る上で、コンデジは安定的な収益確保を図るべく事業効率を高める一方で、
「デジタル一眼レフカメラにおいて確固たる地位を築くため、経営資源を重点的に配分する」
と明記されたことだ。 

 この記載でも、従来のオリの決算短信上の淡泊な?記載からすると相当踏みこんでいるが、これだけに止まらず、セグメント見通しでは次の通りとなっている。

 すなわち、映像事業は19/3期の売上が2943億円であったものを3300億円にする計画になっている。ちなみに、19/3期の営業利益は272億円で、今期より事業効率を進めるがこの要因を抜きにして、同じ営業利益率で推移したとしても3300億円の売上げであれば約300億円の営業利益見込みとなるはずである。しかし、実際のオリの営業利益見込みは250億円。
19/3期の実績と比しても▲22億円。想定される営業利益から見ると50億円も低く見積もっているのである。

 そして、これに関しては、注記としてこうはっきり書いてある。
「映像事業は、新製品効果により増収となる見込みでありますが、デジタル一眼レフカメラの販売促進や開発投資継続により減益となる見込みです。」
オリは、今期増収による利益の上積み分はもとより、前期比実績対比減益にしてまで儲かった分をE-systemの販促と、第二章の3ボディの開発に目処が付いた今期においても引き続きあらたな開発投資に金をつぎ込むと言う形だ。

 従って、中期計画との絡みで言っても他部門は計画通りに順調にいっているなかで、余剰分を吐き出した主因が映像事業である。そして、その余剰利益のかなりの部分を映像事業のそれもデジタル一眼レフに集中投下しようという計画である。勿論、これが出来るのも全社的に極めて好調に数字が推移しているのと、当の映像事業部門がH19/3期実績で示された様にコンデジだけで全世界的に見れば十分当初の部門予算を達成するほど驚異の立ち直りが出来たと言うことだろう。

----------------------

 ここに来ての様々なキャンペーンや、オリからのメッセージから感じられるとおり、ようやくフォーサーズらしいボディを登場させ、陣容が整ってきた。復活後初の3カ年計画のど真ん中の年である。結果がどう出るかは別にしてやはり、オリは今年勝負をかけるのは間違いない。ここでの成果がその後の開発スピード、わかりやすく言えば我々が望んでいる単焦点レンズとかそういう部分が今までの様なスピードが、加速度が付いてどどっと来るかの大きな分かれ目の年だと言えるのである。目標、去年の倍増25万台→50万台。シェアで行くと8~9%か。ただ、私は恐らくこの目標は、今までと違い、「最高値でなく最低値」ぐらいの気概で望んでくると思われる。

 後は、地域別の伸び率で行けば、日本での伸び率を他地域より高めにおいてきた。第二章突破の口火はやはり日本でのシェアを一定以上とっていこうということか?

-------------------------

 私は、長くフォーサーズを安定的に続けてもらえるならあまりシェアには拘らないが、しかし今後の製品開発に弾みがつくかどこか、この第二章でオリは本気で勝負に出るというのならやはり応援したい。

 二強のほぼ独占からスタートしたDSLRのシェア争いも、E-300が出た2004年頃から各社が本格的に、第三の地位、二強のシェア奪取に挑んだ。しかし、結果的にはシェアを奪うどころか、年間シェアとなれば1割もとれない。逆に、コダック、コンタックスは撤退し、ミノルタというブランドは消えた。去年はペンタックス、ソニーがイイ線を行ったが、二強の普及型総入れ替えでの真っ向勝負には歯が立たなかった。そんな中で、オリンパスはそういう「シェア争い」の様なものからは、末期のOMのごとく無縁の世界であった。どちらかと言えば退場したメーカーに続く候補にはいつも顔が上がる様な状況だった。(苦笑)

 オリは、或いは、オリ、パナのフォーサーズ連合は今年の終わりには二強に次ぐチャレンジャー一番手の地位を占めているだろうか?常識的に考えれば、前年1%のシェアしかとれていないメーカー連合である。10倍やってやっと10%だ。(笑)シェアが既に固まった1970年代に入り最後発で参入し、キヤノン、ニコンに一泡吹かせたOM伝説の再来はあるのだろうか。客観的なことを考えても、盛り上がらないので(苦笑)私としては大いに期待したい。

 ただ、言えることは、過去最高益を連続して超えられそうな会社の状況、苦節数年でようやく開発体制他整ってきた陣容、そして何よりもこれをバックアップしようと言う経営の意志、そして、ようやくブツとして出てきた超小型ボディに、待ち望んだ次期フラグシップの登場。潮目を変え、乾坤一擲反転攻勢に打って出るなら今しかないだろう。後は、今オリが発しているカメラは持ち出すもの、小型軽量、デジタルにはデジタルに最適なシステムがあるはずと言うフォーサーズの思想、この見ようによってはシンプル且つ青臭い思想がどれだけ受け入れられるかであろう。

 フォーサーズ第二章。それはフォーサーズという枠組みの中での第二章とも言えるが、OMからつづく、オリンパスの一眼レフの歴史の中でOM1で一泡吹かせながらAF化で敗退した第一の挑戦に続く、新たな挑戦のはじまりとしての第二章とも言えるかもしれない。恐らく、将来振り返ってフォーサーズにとって大事な年となるであろう、今年の動きを見守り、応援していきたいものだ。出来れば、じいさまになって昔話をする時に良い思い出として語れる様になってもらいたいものである。(笑)
[PR]

by hiro_sakae | 2007-05-09 00:05 | E,Pen-system関係


<< オリやはり本気。今年度のハイラ...      E-410 と そしてもうじき... >>