2007年 07月 28日
DCM8月号の夏番付考 画質編
  梅雨がようやく明けたのか、今日は久しぶりに朝から晴れている。お散歩日和である。週末のお散歩を楽しみにしている私にとって、またチャンスがあればカメラを持って写真を撮りに行くという健全な写真人からみれば、このお天気を尻目にこうして朝っぱらからPCでちまちま書き込みすると言うのは不健全きわまりないかもしれない。
  しかしながらである。それはそれとして言いたいこともある、今回のDCMの夏番付記事。何となく歯切れの悪い記事である。画質検証、ハードウェア検証、その他全体と貴誌の筋立てに沿って書いてみたい。先ずは私は今回の記事で唯一読んで為になったと思われる画質検証編である。悔しいが特徴は良く捉えている。



  画質検証編では、項目をAWB,ISO1600時のノイズ、解像力、ダイナミックレンジの4項目で評価している。A~Eの5段階で5~1点のポイント制である。ランキングの全11項目の内4項目を占めていて、E-410とE-510はここで19機種中、最下位である。個人的には最下位というのが面白いはずはない。しかし、私は小山さんが指摘されていることに関しては私などのユーザーも、フォーサーズの弱点として認識している点と一致している。いわゆる、悔しいけど「違和感は無い」というものである。また、最下位と言っても子細に見れば、(特に同じ普及価格帯で見れば)ポイントで感じるほどの絶対性能の差があるわけでもない。また、そのポイントとて、丁度中間順位のポイントとは3ポイント差である。目くじら立てる話でも無いと思うからだ。何より、今後E-410,510を使っていく上での色々なヒントが隠されている。

  先ず、ダイナミックレンジではある。結局ここはEランクはなく、キヤノンのフルサイズとFinepixS5proをのぞけば、7段2/3から8段あたりに収束している。普及機レベルとしてはこの程度だということだろう。また、ダイナミックレンジはE-410,510よりも前機種の方が優秀であったと言う結果もわかるような気がする。(その分第一章ボディはノイジーではあるが、、)例えば、先代Live-MOSのL1は1/3段広い8段である。Live-MOSが出た当時、これで更に先代のE-500と同等のダイナミックレンジは確保していると言う話ではあった。
ただ、そうなるとE-500までのコダックのフルフレームは現行Live-MOSの10MPに対し2割落ちの8MPで+1/3段ダイナミックレンジが広い形になる。(実際には私はE-330とE-300でも一発決まった時はE-300のKAFの方が粘るような気がする。)ちなみに、E-300に乗っている8MPのKAFのダイナミックレンジは64デシベル。E-1のそれは更に広く67デシベル。恐らく、ダイナミックレンジだけの勝負ならE-1は今回Bランクに飛び込んでいたはずである。

「ノイジーかもしれないが、この辺の扱いは腕で何とかなる。(高ISOを回避する、或いは現像時に手間暇をかける)しかし、あのE-1のE-300のKAFは捨てがたい魅力がある」と第一章からのユーザーがこぼすのも、やたらKAFセンサーを持ち上げているわけでもないということだ。KAFは別にコダックブルーだけが良いと言うわけでもないのである。

余談であるが、フォーサーズユーザーに新たになられた方でもしこのKAFに興味があるならサブに捨て値寸前のE-500を入れるというのもお勧めと言うほどでもないが面白いかなと思う。何と言っても中判デジタルバック用から連なるコダックのKAFセンサーとしては恐らく後にも先にも「一番廉価で味わえる機種」であることには間違いない。
そして、個人的に改めて気になるのはE-410の兄弟機E-400のコダックKAIセンサーである。フルフレームでは無いが、コダックのデータシートによるとスペシャルなチューンがしてあるのか、一つフォーマットサイズの大きいものと同じ64dbのダイナミックレンジをたたき出している。10MPに増えながらKAFの8MPと遜色ない形である。KAIの登載されたE-400で画像エンジンを最新のTruePic3に載せ替えたE-400nのようなものを出してみてはいかがだろうか。いや、無理なら現状残っている在庫(含む流通在庫)分ぐらいは欧州限定の縛りをはずして欲しい人は手に入れられるようにして欲しいものである。

次に解像力と高感度。高感度はISO1600一本だが、ISO1600クラスが苦しいのは周知の通りだ。むしろISO1600クラスで他社と比較出来るレベルになってきたのはよく頑張ってきたなと思うのである。解像力も、これもオリのデフォルトはノイズ除去のレベルが無し、弱、中、強の4レベルで中の設定。400以上に上げない場合はデフォルトの中では少し効きすぎで解像力的には甘くなる。100~200なら弱かオフにした方が良いくらいである。ちなみに私は、通常はISOはオート(400まで)なので、このノイズ除去は弱に設定を落としている。従って、これらに関しては、この条件であればその通りでしょうねと言う感じだ。実際には気にするレベルでもないし、設定を変えられるようになっているので実害は無い。

唯一使用していての使い勝手と違和感を感じたのがAWBだ。私は安直にWBはオートを多用しており、この辺は本当にオリのみめちゃくちゃなのかどうかが実感と結びつかない。WBの補正に関してはメーカーさんの思想も入る。完璧に補正しまくるか、或いはある程度雰囲気を残すというのも有りである。しかし、この結果通りならオリはそういう味付けの範疇にも入らないくらいまったくでたらめのような印象を受ける。出来れば再度個体を変えてテストしてもらいたいくらいである。

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さて、そんな中でやはり今回Live-MOSの特徴が良く出たのは何と言ってもダイナミックレンジの出方だろう。同じクラスのボディと比べてダイナミックレンジの幅自体は1/3段程度に収束するが多機種に比べて明らかに顕著なのは、黒側が他ボディ比伸びておりエンド一杯まで拾っている。従ってその分白側は限界が早い。この黒にめっぽう強く、白弱いというのはL1の先代Live-MOSにも共通だ。従って幅が先代比1/3段縮まったのはそのまま白側の限界が縮まっている形だ。E-410のコメントも「アンダー気味に露出を決定し、中間調とシャドウ調側を明るく処理しよう。素直にまとまっているので扱いやすい印象だ」となっている。恐らくこの特性を踏まえた上で、特に評価測光時にアンダー目の露出になっているのだと思う。

同じ程度のダイナミックレンジで他ボディが一つ上のランクのものもある。恐らくぱっと見て同幅でもハイライト側が伸びている方が見栄えが良いのではないだろうか?(特にデフォルト前提のユーザーの場合)

最後に、苦言を呈するとすればこの分析が一眼レフ機種毎のセンサーの性能対比という独立した記事であれば私は現状を(限られた項目ではあるが)データで示したものとして評価したい。しかし、この特集の大筋すなわち、この夏のボーナスシーズンに各機種ボディの購入の目安にする記事となればいかがだろうか?ハードウェア検証編ではその辺を考慮して持った時の感触等購入する人と同じシチュエーション(すなわちレンズならキットレンズもしくは一番合わせるだろうレンズ)を装着した上で、比較検証を行っている。すなわち、これをみて買おうか?と思った人がすぐ体験するであろう設定にしてあるのである。

であれば、本件もボディ+レンズのセットで比較した方が良いと思うのである。すなわちボディ+キットレンズのデフォルト設定でどうなんだという比較である。(ボディ設定はデフォルトで行っている)E-410,510はボディの魅力もさることながら、小梅ズームの出来がよいのも売りの一つになっているからだ。想定される最大の使用設定ということであればその方が筋が通るであろうし、いやボディの性能を見るのだということであればデフォルトでなくそれぞれのボディのベストの設定にして欲しかったと思う。中途半端な感じがした。

とは言え、この画質検証編が私的には(比較論であるが)一番ましだとおもった。
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by hiro_sakae | 2007-07-28 09:09 | E,Pen-system関係


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