2007年 07月 28日
フォーサーズでの望遠マクロ
 匠さんのHPでヤシコンのマクロプラナー100/2.8の記事が出ていた。勿論デジタル使用での話である。たまたま、メールの方でフォーサーズで中望遠マクロを試してみたいけど何がよいかと言うのをもらったので書いてみたい。尚ご存じのように今フォーサーズでは90~100ミリクラスの純正マクロが無いので、カテゴリーはアダプター沼にした。



 当たり前だが、純粋に画角で言えばフォーサーズでは50ミリマクロが35ミリでの100ミリ相当になるので中望遠マクロが無いのではなく、50マクロがそれに当たる。逆に35ミリで言う標準マクロは35マクロになりこれは同じく換算では70ミリとなるので35ミリで言う標準マクロ(50~60ミリ)より長めという話である。

 従って、フォーサーズで90~100ミリを使うというのは180~200ミリ相当の画角になる。その辺をわかった上での話と進めたい。実際35ミリで180~200ミリのマクロというのはそんなに使いやすいものでは無いがフォーサーズであると、当然35ミリのこのクラスのマクロよりはうんと小型になる。同一画角で同じ明るさであれば被写界深度が約2段分深く稼げる。加えて最低シャッター速度も35ミリ判の目安1/焦点距離で行けば、この画角であれば1/180程度になるが、フォーサーズでも慣れれば、1/180でなく、1/90迄はいける。(多分、ミラーが小さいこと等から来ているのだと思うが、)
 つまり、従来の35ミリでの180ミリクラスのマクロを使う時より、
・手持ち限界がシャッター速度で1/180→1/90で一段稼げる。
・同一被写界深度確保の為の絞り込みで2段稼げる。
・大きさは(当然だが)90~100ミリマクロのレンズなので小型になる
為に、使いでは「90マクロ→35ミリの180マクロ」でイメージするよりはうんと使いやすいイメージである。従ってこのアドバンテージを使って距離の稼げるこの距離を敢えてフォーサーズだからこそ使ってみたいと言うのもこれはあり得る話なのである。しかも、35ミリ時代のこの90から100ミリクラスは良いレンズが多いからだ。

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 だと、振っておきながらこの手のご質問をぽつぽつ頂いた時の私の模範解答は
・そうは言っても、マクロ撮影が初めてだとなかなか歩留まりが上がらないかもしれないよと断った上で、
50マクロを持っている人には、新品レンズを買ったつもりでテレコンのEC-14を買うことをお勧めしている。70/2.8相当になるし、使った方はわかるがテレコンとしては高価なだけあってこのテレコンは非常に優秀である。OMレンズやシグマのレンズに合わせても遜色なく使える。私はこれにOM50や、OM90を付けているがこれで初めてテレコン→画質劣化という偏見をなくした。

加えて、このEC-14は特にZDレンズとの組み合わせに於いては、レンズ側とテレコン内のCPUが通信をしてEC-14との合成時には合体したエレメント構成で一つのレンズとみなせるような仕掛けがしてあるようである。従って特にお堅いオリがこのEC-14に関しては魚眼から、サンニッパまで全てのレンズでEC-14を適合可能としている。実際、魚眼に付けて超広角マクロとして利用する方法などはかなりポピュラーな方法として知られるようになっている形だ。私はこのEC-14を竹の標準ズーム、広角ズームに付けて最短距離の撮影範囲がよりマクロになるのでマクロズームとして使ったりしている。つまり、仮に70/2.8マクロが「今ひとつ」であったにしても、一粒も二粒も使い倒せるのでまあ持っていて損はないだろうと言うところだろう。尤も今度二倍テレコンが出たので、この辺は選びどころかもしれない。私は本来の望遠を拡大すると言うよりも、つけるとより寄れるという方に重きを置いているので二絞り暗くなる2倍テレコンより、一絞りで済むEC-14で気に入っていると言うところだ。

さてさて、この辺の所はよおくわかっているけど
「やっぱりアダプターでこうじっくりMFを味わいたいのだよ~」
「特にMF時代のしっとりした金属の質感とグリースの効いたねっとりとしたヘリコイドの感触を楽しみつつ、わかるだろう、Hiroさん」
というやや病的な部分も抱えている人の為に(苦笑)アダプター使用での90~100ミリクラスに触れてみたい。まあ病的と言われようがこれをあれこれ楽しめるのはキヤノンEFとフォーサーズマウントの特権だからだ。

先ず、当たり前であるが後悔することが無いのはZuikoが誇る90/2.0マクロにとどめをさす。相変わらず出物は少ないが、広角側がじわじわ値上がりしているのから比較すると一時より値段はこなれている。もしフォーサーズ移行でOM処分を検討されている方もOM90が手持ちにあればこれはなんとしても死守(苦笑)すべきであろう。
また、Zuikoの中古の中では高価ではあるものの、比較されるヤシコンマクロプラナーや、マクロエルマリートなどと比べればその性能比において「明らかに割安」である。標準マクロと違ってこの辺はもし敢えて買ってでも導入するとなった場合この値段の高さは両レンズ導入を躊躇する部分だ。実際私は躊躇してしまった。いえ、マクロプラナーやマクロエルマリートが大したことが無いと言っているわけではない。Zuikoマクロがそれだけ良いという事である。もしくはマクロプラナーや、マクロエルマリートをどうしても欲しいというのでなければ我慢してその予算をこれから出るZD100マクロに投入すべきだろうと思うからだ。(まあ、そんなものぽんぽん出せるという人は買えばよいだけの話ではある。笑)

その辺も考慮して、リーズナブルで且つフォーサーズでの使用にも耐えるとなると安直ではあるかもしれないが、タムロンの90マクロがやはり無難な線であろうと思う。フォーサーズで入れるとなるとAF化される前のバージョン。等倍になった72Bも良いがこれのMFは出物も少なく高い。むしろ「ポートレートマクロ」としてタムロンマクロの名声を決定づけたあの味を知りたいというのであれば1/2倍時代、52B,52BBあたりが値段もこなれていてオススメである。個人的には金属鏡胴の初代52Bが値段的にも、性能的にも良いと思う。付属の等倍まで使えるエクステンションチューブ付きだと高くなるし、これは決して使いやすいものでもないので無しでよい。またフードもちょっと大げさだし、フード付きだと高くなるのでこれもなしのシンプルなので良いだろう。
OMマウントでと探すと意外と見つからないかもしれない。他マウントでも安そうなのを選んで今でもヤフオクあたりでコンスタントにOM用のマウントが売っているのでこれだけ付け替えるというのも有りだと思う。

52BもOMで使っていた時代はそうは思わなかったがフォーサーズで久しぶりに付けてみた時は、こんなにコンパクトだったけと思ってしまった。AF付の今のレンズになれてしまった身としては、こんな大きさで、180ミリ換算で使えて、この描写でこの価格でとなるときっと驚きが出るくらいだと思う。アダプターMFマクロへの入り口としては良いレンズだろう。

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最後に、縁があったもの、無かったもの含めて多少入手はしにくいが個人的興味が沸いたもの縁があればひょっとするとふらふら~と行きそうなものを書く。

先ず、マクロキラーに90ミリがある。アポクロマート仕様ということで使ってみたがこれは悪いレンズではないが、先ず重い。そしてぼけが独特のぼけを示す。何故かミラーレンズのようなリングぼけが出るのである。他のHPでの作例でも同様の報告を見たがこれは少し癖があるのでその辺を考慮された方が良いだろう。

逆にOM時代にタムロンを使って縁がなかったトキナーの90、カミソリマクロ。これが意外と出てこない。また、これの原型とも言われる、Vivitarの90マクロ。海野さんが絶賛されているがこれもあまりでない。Vivitar時代はトキナーがOEM生産していて設計はNASAと言われているしろものである。同じくこの一派だと思われる、Kironのマクロ。この辺が多少マニアックであるが興味の沸いているところである。

次は、ヤシカMLで55/4マクロが良かったので、同じくMLの100/3.5マクロ。これも滅多に見ない。マクロプラナーの陰に隠れて地味だが富岡の流れを汲むマクロである。私は最初100/3.5と言うスペックとその風貌からコシナ一派の100/3.5マクロのOEMかとも思ったのだが、全然違うようである。失礼をしてしまった。気づいてからあのMLの暗い標準マクロがあれだから、この100マクロも実はとても良いのではないかと思っているが縁がない。たまに出ると随分高くなってしまっている。(と言ってもマクロプラナーとは比較にならないくらい安価ではあるが、)

最後は、ズミクロンMの90/2である。このブログで私は一時ライカRからその先にR-visoアダプターを付けその先にビゾフレックス用のベローズをつけて撮るというのにはまった時期があり、(引退者カテゴリーに放り込んであるので興味のある方はそちらへ)定番のエルマー65ミリから、エルマー90/4、エルマリート90/2.8のレンズヘッドを付けてこれらを手持ち、もしくは一脚でへえへえ言いながら撮っていた。結局描写は満足していたものの、手間暇との兼ね合いと、これがまた一式で非常に魅力的なオファーを受けてしまい(苦笑)、手放してしまったのだ。

で、ある時こうしたけど、結局手放したと、、純粋に描写となればここまでしなくてもOMや他のレンズでも遜色ないし、、と言っていたのだが数少ない知り合いというかまあ病人筋の知り合いからズミクロンのMをなんで試さなかったのだと言われた。私は手が出なかったがズミクロンMの90ミリもレンズヘッドが外れてビゾにつくものがありこれのベローズとの併用でのマクロは「絶品」だというのである。勿論ズミクロンの90ミリは良いレンズであろうが、これのレンズヘッドだけ使ってベローズ。。こういうのは何となく秘技めいている上に、頭の中で「絶品」を反芻しながらイメージすると何かとんでもなく良さそうな気がして今も思い出すと、少し引きずってしまうのである。(苦笑、馬鹿だなあ俺も)

で、そんなこんなもあり、このマクロ、ズミクロン→幻から、来年出ると噂されているライカのフォーサーズ初のマクロ、「Summicron 45/2.0macro」には大きな期待を寄せているのである。何と言っても、今年のSummiluxのあの出来とあの値段を見てしまうと、これはイケてるのでは無いかと期待も高まるというものだ。

と言うわけでいつも通り最後は脱線してなんの役にも立たなかったかもしれないが、納屋見所ではある事は確かである。早くZDで100マクロを出してくれればなんの問題も無いのだが、、
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by hiro_sakae | 2007-07-28 23:35 | アダプター沼関係


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