2007年 09月 21日
下の記事のレスに代えて
  自分としては、APSのこと、そしてフルサイズのことと触れた上で、最後にフォーサーズと書くつもりだったが、下の記事のレスも兼ねさせて頂く。(と言ってもここに対応しているわけではないが。)





 もし、メーカーとそのメーカーのユーザーが求める理想はフルサイズDSLRなのだと仮定しよう。

 APS-Cはこれだけの支持を得ながら結局、普及型~中型のセグメントを与えられる。それは何故?とりもなおさず、その誕生から含めて良く言えばメーカーの現実的な妥協、悪く言えばメーカーさんのご都合によるものだ。そしてこのままいけば、「普及型層~中型層のニーズを満たすカメラ」に安住することになる。恐らく、このフォーマットから一桁番号を冠するフラグシップ機は出ないのだろう。

 そして、方やフルサイズDSLRはどうか?ことここに至っても結局キヤノンに追随する他社もマウントの変更には手を付けられなかった様子である。メーカーの怠慢か?いや、私は違うと思う。ユーザーの意向であろう。フルサイズに高画質、高感度特性を求めるがマウントを変えてまで突き詰めてもらうほどでもない。精々「APSよりは良いという程度の画質と、一段上のカメラを使っているという満足感」が得られれば十分なのであろう。

1.現行マウントで、APSよりは上の画質と高級感のあるフルサイズDSLR
2.新マウントで、フルサイズの性能を極めたフルサイズDSLR
3.APS-C中型機と同じ値段かそれ以下で性能はAPSと差がないフルサイズDSLR

と並べた場合、一番売れないのは2であろう。3も、私は画質が同じであれば当然より重くなるフルサイズDSLRであればAPS-Cを選ぶ人も少なくないと思うのである。

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  もし、他社さんがそういう目先の商売を度外視して、フルサイズ、APSそれぞれそのフォーマットにあった最適のマウント、フランジバックで新システムを作ればこれは巷間言われる様に、フォーマットによる画質の差は努力や、技術革新ではなかなか埋まらないものになるだろう。(勿論、逆に重さや取り回しの良さも、差がつくことになるだろうが、)

  しかし、フォーサーズに取って幸いなのは、一番近いフォーマットが中型機以下のカテゴリーとして設計され(従ってここからは各社の一桁機は出ない)、加えて、フルサイズも本来のフルサイズでなく、「現行マウントで何とかやりくりできる範囲でのフルサイズ画質」に収まってくれる可能性が高いことだ。

  では、「もし、他社がフルサイズ用の新マウントを起こしてとことん攻めてきたら、、」という事が考えられるがその可能性も低いだろう。結論は簡単だ。そういう画質を求める層が確実にいることは間違いないが、そういう層は非常にシェア的に少ないと言うことだ。フィルムカメラの時もたくさんのカメラファンがいた。しかし、何故35ミリ一眼レフと、645以上の中判のシェアが比較にならないほど差がついてしまっていたのか?
フィルム時代に
・35ミリ一眼レフの機動性を犠牲にしてでも画質を追求し、
・35ミリ一眼レフと違うマウントのシステムを敢えて導入する層が
全体から見れば極めて少数派しかいなかったということであろう。少なくともメジャーではペンタックス以外は参入しなかったカテゴリーである。フルサイズの画質追求はあくまで「現行マウント流用」の上でしか成立しないと思う。少なくとも、ニコン、キヤノンさんが出張っていくほどの「新マウントでも揃える」というシェアがデジタルになった途端出現するとは思えない。従ってフルサイズはせいぜい、「現行マウントの中でやりくりできる性能」の中での話であると思う。

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  フォーサーズの利点は、35ミリ一眼レフの画質を代替出来るぎりぎり小さい撮像素子を選び、レンズ設計をセオリー通りに近づけたシステムであるところだ。そして、総じてシステムのフラグシップ機からリーズナブルな価格で入手できることに尽きる。
・フラッグシップ機以下価格レンジをフィルム一眼と同じ程度のリーズナブルな価格で
・フィルム一眼と同じ程度の小型軽量の使い回しで
・フィルム一眼と同じ程度は十分カバーする画質を提供し
・フィルム一眼では不可能だったDSLRとしての機能追加を
追求するわけだ。

  以前にも書いたが、オリンパスの光学機器(内視鏡、顕微鏡、カメラ)の中で真のプロ用、業務用は前者ふたつであり、カメラはそもそもがより多くの大衆に、より手軽に、より高性能なものをと言うのが起点である。性能を突き詰めたハイエンドの先がプロ用にたどり着くことがあっても、この一般アマのマジョリティと遊離したシステムというのは本来のオリのカメラの思想とはなじまない気がする。画質では明らかに劣るがPenのシステムで敢えて一眼レフを出したこと、OM10の普及型から、一桁まで極力レンズ、アクセサリが共用できる配慮をしたこと、そして今回のE-systemでも普及型から、フラッグシップまで単一のフォーマットで揃える(フラグシップ機のフォーマットに最適化されたレンズは、普及型でも最適化されている。)こと等はその思想に合致するのである。

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 一般の写真趣味のアマのカメラファンのマジョリティのニーズに応えいく目線→小型軽量、画質水準、価格レンジと言ったものを35ミリ一眼レフのそれに置くという戦略はどうか?と言う疑問はあるだろう。しかし、私は過去から結局長いカメラの歴史の中で最終的に35ミリフィルムの一眼レフの質量、容積、或いは画質水準や、購入する際の価格レンジが支持されてきている以上、ここをターゲットにおくのは無難であると思う。

 確かにデジタルになり、PC上で今までと考えられないほどピクセル単位でピントをチェックしたり、A3等の大伸ばしも簡単にプリンターで出来る様になった。そう言う意味では、「画像」(あくまで画像と書く)の画質をチェックしたりするのはたやすくなったのは事実である。しかし、PCなりに映し出す、或いは印刷してそれを写真として鑑賞する場合はどうだろうか?家族のスナップ写真でも全てA4以上に拡大してきれいに写っていないと許せなくなったとか、写真展の大伸ばしを見に行った時に、目をくっつけて見ないといやだとなっただろうか? 

 カメラが、勝手に性能をどんどん上げるにしても、我々生身の人間が二年ごとにパワーアップするわけではない。(笑)人間として、
・ボディレンズを両手で持つ時にバランスを保ててじゃまにならないぎりぎりの小ささ
・同じく、持っていて疲れないほどほどの重さ、
・写真の大きさ、内容によりそれを俯瞰し鑑賞する距離
・上記距離と目の分解能から来る実用上必要とされる解像度等々
は、恐らく80年近く前にバルナックライカが登場した時から目の性能、手の大きさ、同じく保持する力、或いはそれらを持ち歩く時の腕力、脚力の平均はそんなに大差ないはずである。ひょっとするとこの辺の腕力、脚力は現代と昔の比較あるいは、女性比率の拡大等で平均では落ちているかもしれない。(苦笑)

 そして、この人間の視力、体力等の物理的なファクターから来るものとフィットし、満足する性能が何十年の歴史の中で35ミリ一眼レフを支持してきたと思うからだ。

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 フォーサーズは、良くも悪くもフォーマットと、マウント径とフランジバック、そしてテレセントリック性確保のための入射角というDSLRとしての骨格の比率を決めた上で、これが上の質量や画質を満たすぎりぎりの大きさで策定された。当然、何が何でも画質優先の方等フォーサーズの範疇でカバーできないニーズはある。もとよりそこは致し方のない部分であるし、フォーサーズの守備範囲においては他社よりも秀でたものを目指すと言うところだ。

 従って、個人的にはフォーサーズに一番近いAPS-Cでとことん煮つめる他社さんが出てきたら厄介だなと思っていたが、それは回避できた様なので安心している。(笑)今のフォーサーズに足りないもの、或いはAPS-C機に見劣りしている部分はフォーサーズの企画の問題でなく、オリンパスの力が「まだ足りない」と言うだけの話だ。(苦笑)

 以前の記事にどなたかレスで書いてくれた言葉がある。フォーサーズは新しく生まれたロケットで、他社は昔からある飛行機の様なものだ。 今はロケット性能が開発途上なので、スピードも、飛べる高度も超音速旅客機に負けているかもしれない。しかし、はっきり言えることは、ロケットは何れ宇宙に飛び出す可能性はあるが、飛行機はいくら極めても宇宙に飛び出すことは無いと言うことだ。



 
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by hiro_sakae | 2007-09-21 01:08 | 雑記諸々


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