2007年 10月 06日
カメラの品質の担保はブランドか?それとも生産地か?2
  予想外と言っては語弊があるだろうか?ひょっとしたらはずした記事になるのかなと思ったのだが、結構コメントを頂き且つE-3に止まらない話にもなっている。恐らく、ここで寄せられた様なコメントばかりであれば私も敢えてこんな記事は書かなかっただろう。




  そう言う意味では、今回寄せられたコメントに関しては各々の方の結論の相違も「Hiroさんも私の考えているここをポイントにしたらどうなのよ」とその人の持つ視点に自分も移動すれば首肯できるものばかりだ。

  DSLRをコンシューマー製品としての括りでなくその技術は「オリが誇る最先端技術の固まりである」と規定すれば、そこの技術開発もしくは高度な製造技術の海外移転はコマーシャルベースの議論を超えて、日本の産業レベルの維持、あるいは精密工業に関する他国優位性の維持の観点から議論されなければいけないだろう。事実、オリも内視鏡他医療・産業用機器と研究開発拠点を日本から移転する気はさらさらないようである。オリンパスの場合は特に、オプトデジタルやMEMS技術ではオリンパスの枠を超えて様々な大学、研究機関と密接に絡んでいる。

  この辺は、ペンタックスのHOYAへの統合記事の際にも書いたように本邦の光学メーカーの主要どころが海外資本の傘下に入り会社毎技術が国外へ流出することは恐らく経産省が許さない。海外資本による三角合併においても政府に対する報告等を有する技術、製品が定められておりオリのコア技術はこれに抵触する。従って、実際にはオリンパスの所有する技術の内のある一定レベルを超えたコアな部分に関しては日本から出て行く事はあり得ない。いわば、その企業が本籍とする国家の準管理下にあると言えよう。

  私は、精密工業、或いは光学メーカーの業界に詳しいわけではない。従って私が知っている業界からの推測でしかないが仮にE-3を或いはレンズを作るとなってもこの辺の技術移転等に関しては、明文化、非明文化を問わず日本にとって問題がある場合はチェックが入るはずであり、もしE-3が中国で生産されたとなれば、「その辺の問題が手当てされた上」での話だと思う。

  また、記事コメントでも一部指摘されているメーカーにおける研究開発拠点と生産現場の配置の問題や、日本での生産現場で実際に生産に従事する人、環境の変化なども考慮すべき点であろう。これらは、私の本業の方でもクライアントとの間で時折でる話題でもある。そして、これらはそれぞれいくらでも議論を深めることが出来る。これらのコメントを寄せてくれた人にはいささか申し訳ないが、私が敢えてE-3においてこのブランドか、生産国かの問題を提起した真意はもっとナマな、俗なことからである。ずばっと書けば良かったのだが(意図的に、カムフラージュした部分がないわけでもない。(苦笑))皆さんが真面目に考えて頂いたので、敢えて書くことにする。

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 私は、まあ約3年前からこのブログを開設すると同時にDSLRの世界に触れた。それまではOMやクラカメだったので別に新製品や動向には全く無頓着であったのだが、それからはネット上もいろいろ渡り歩くようになった。そんな中で、ネット上の板で繰り広げられるバトルには正直驚いた。「荒らし」とかいう言葉も覚えたりもした。例え、相手の言っていることがむちゃくちゃでも匿名性に隠れて言ったもん勝ちの所があり、正論の言う方の防御が「スルー」で沈黙をするしか手だてがないという不条理さを味わったりもしたものだ。特に、オリンパス自身が与太った時、或いはフォーサーズ出た頃は本当にひどかったものである。(苦笑)

 そんな中で、メーカーを超えての批判の中に未だにこれは中国製であるとか、サムスンは所詮韓国製という議論が出てくることだ。更には、その先に中国や韓国の方の蔑視ともとれる発言が出ることである。これは見ていて非常に不快であるし、醜悪ですらある。技術レベル的な意味で中国では作れないと言うのなら、まあ現状の事実としてわからなくもないがこれが中国人には作れないとなると様相は違う。日本がつくれているのは先人達の不断の努力の積み重ねの結果の上であり、日本人だからぽこっと作れたわけでもあるまい。(苦笑)国民性としての向き不向きはあるだろうが、少し行き過ぎの感がある。

 また、上記のような発言が年配者に限定されるというのでなく明らかに「こいつ、若い兄ちゃんやろうな」と思える人からも出てくる怖さである。私は、先に述べた技術移転等による日本の優位性喪失も心配であるがそれ以上に、「中国、韓国では無理だよ~」的妙な蔑視、裏返しの今の優位性が日本人故の様なばかげた優越感の方が心配だ。んなものにあぐらをかいていればいつかドイツの二の舞である。

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 話を元に戻そう。私は従って仮にE-3が中国オリ製で出た時にそれだけを以て不当にE-3にけちをつける輩が出るのは見ていて嫌だし、それは悲しいことだなと思った次第だ。また、けちをつけるところまではいかなくても、それだけを以て「落胆」みたいな雰囲気が当のフォーサーズファンからでるのもいやだなあと思ったところが本音の部分である。

 E-3の開発は日本でも、E-3の生産あるいはアセンブリ程度は中国オリは十分にこなす、こんなレベルのものが中国オリは作れるということ、言い換えれば、
「オリンパスは、開発拠点、コア技術の国内存置を維持したまま、国内生産と遜色ないレベルの国外生産拠点を構築するノウハウを有し実際にその果実が生産された」
と言うことは、オリンパスが「日本の」グローバル企業として生き残っていく(=E-systemを継続的に開発発展してくれる)上で、ファンであれば評価すべきものであると思うのである。

 更に、妄想レベルであるがフォーサーズの本質的な思想の一つのオープンマウントを考えるならば、将来日本以外のDSLRメーカーが誕生した時に参入してくる可能性もないわけではない。その際に、ライカは良いけど、サムスンはと言う議論が(ブランドや商品自体のレベルでない)低俗なレベルで行われるというのもおかしな事だと思う。

 何かまたまとまりのない、文章になってしまった。(笑)ただ、made in Japanとは言え、これだけ電子製品化したDSLRであればそれはビスやパーツの単位までいけば全て日本製というのは無理な話だ。また、ユーザーはそれこそ世界中に広がっている。made in Japanが一つのブランド神話として残っていくのも結構なことだ。商売上それを有効に活用するのは悪い話ではない。

 ただ、そんな中でオリンパスが、或いはオリンパスはどこで作ろうとmade by Olympusで通用する、ユーザーの信頼を得られるとなればそれは大きな強みではないかと思うのである。良くも悪くもコンサバな層がいるDSLR。他社が自社のブランドと、日本製というダブルブランドでないとフラグシップ機は売れないだろう?としている中で、オリンパスがこれに風穴をあけるとしたら面白いし、一つの強みになりうると思う。とまあこういうことだ。
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by hiro_sakae | 2007-10-06 08:47 | 雑記諸々


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