2008年 01月 05日
【特許関係】LV単独方式来るか?いずれ放たれるのか、オリの新たな矢!
  去年、暮れに特許関係で「最近の公開分から見えてきたオリのLV&AFのアプローチ」と題して、秋以降出ている特許から
現行のLVーBでAF周りを改善していく方式→現行方式
LV単独とし、位相差AFを常時可能とするLV-B→単独方式
の二つの流れが見えてきたことを書いた。出てくれば光学を捨てる分、
・光学ファインダーレスによる更なる小型化と、低コスト
・他社LV機能比圧倒的に有利な常時位相差AF環境
等インパクトの大きい単独方式絡みの特許を紹介してみたい。





1.前回までの整理

  まず、整理すると光学ファインダーを無くすと現在撮像素子、AF周り、光学ファインダーと光を3つに分けないといけないために、ぱたぱたさせたり苦労している部分が、AFセンサーと、撮像素子の二つの分岐だけになる。従って非常にシンプルになるのが単独方式の良いところだ。

  現行公開されているパターンは二つ。ひとつは、現在のメインミラーをハーフミラー化する。分光割合は透過(撮像素子側)に7,センサー側に3である。この状態でLVを行い、撮像する時だけこのハーフミラーを跳ね上げ、全光量を撮像素子に導く方式である。
  もう一つは、ハーフミラーを固定化し、現在撮像素子があるところにAFセンサーをおき、反射する側に撮像素子をおく(現行のスクリーンがあるところに撮像素子があるとイメージして良いだろう)。これで、透過側(AFセンサー)に3,撮像素子側に7としておき、撮像する時だけ、通常のミラーが下から跳ね上がって、このハーフミラーと重なるようにしておく。すると撮像素子側に全反射して撮像出来るというわけだ。

  前者の方が、シンプルであるがこの時は、LV時はハーフミラーを透過し、撮像時は無い。ここでLV時と撮像時にこのハーフミラーの有無によるわずかな光路影響が出る。(像がずれる)これを回避するためのハーフミラー形状が公開されている。ただ、ハーフミラーが回動するためにこれの強度確保のためにハーフミラーを薄くするのに限度がある(もしくはコストがかかる)のがこの方式のネックである。

  後者はそれをクリアーするためのものだ。これでいけば撮像時もLV時も撮像素子はハーフミラーの反射であるので影響がほとんど無いほか、ハーフミラーは固定しているので限りなく薄く出来るということだ。要はコストと手間の問題であるのでどちらになるかはわからないが、(どっちも無いというのもあり得る(苦笑))一応基本的な仕組みはこの2形式のようである。

  そして、これら両方式において先ず問題になること。すなわちLV時に何れもハーフミラーが介在することから、このハーフミラーのダストをとるために、また超音波を使ったミラーのゴミ落とし機構の特許が公開されている。オリのこの扱いも進化してきたのか極めて小型である。

2.今回出てきている、更なる改良特許

  実際に常時ファインダーをLVで使用するとなると無視出来ないのが電源消費の問題である。元々Live-MOSは極めて低電力消費の様であるが、使い勝手をそこなわず電力消費を押さえるためのアイデアが今回公開されている。

【公開番号】 特許公開2007-336388
【公開日】 平成19年12月27日(2007.12.27)
【発明の名称】 撮像装置

  と題された特許。前提はぶれ補正搭載ボディだ。正確に言うとボディ内にぶれ検知用の角速度センサを搭載しているレンズ交換式ボディである。(敢えてDSLRと書かないのは光学ファインダーがないため、、)

  うんと乱暴に端折ってしまうと、この角速度センサによりカメラが静止している、或いは横に振ったり、縦に振ったりしている動きを併せて検知する。そして例えばカメラで上下になにかを舐めるように追っているとか、被写体を追っているかどうかを検知するようである。そしてこれをもとに、LVのフレームレートを最高60フレーム/秒、平常30フレーム/秒、静止物撮影時等の15フレーム/秒とフレームレートを可変することにより使い勝手を維持しつつ、電力消費を節約するというものだ。

  例えば静止物をとっているときなどは、オリの特許によればフレームレートを逆に下げる方がちらつきぶれを抑えられて却って使い勝手は向上するとなっている。勿論これは明示的にフレームレートを調整しても良い。何れにせよシチュエーションに応じたフレームレート可変機構を入れることにより動体追随から、静止物撮影まで最適のフレームレートを提供しつつ、省電化を図るアイデアである。実際どうなるかはわからないがかなり具体的な部分まで踏みこんできている感を受ける。

3.そして、E-3タイプとは違う可変アングル液晶
  正確に言うなら、この特許の実施例は現行方式LV-B方式の延長線上でありながら何故かE-3xxタイプのボディで説明している。恐らく、実際にこの形云々でなくここで問題になる可変アングルがE-330タイプの応用形だから便宜上このボディが使われているのだろうと思う。そう、E-330のあのタイプで上下左右可変を可能にしたものだ。

【公開番号】 特許公開2007-336192
【公開日】 平成19年12月27日(2007.12.27)
【発明の名称】 デジタルカメラ及びカメラシステム

興味のある方は原典をあたられてそのギミックな機構に酔いしれて頂きたい。(笑)そして、この機構が凄いのは、ぽんと引き出す時こそ手動で引き出すが、可変後しまう時はボタン一発でぱたぱたと元の液晶位置に収納される。(もしくはスリーブ設定をしていても自動的に一定時間使っていないと収納される)

LV専用機でLVを可変等で使い倒すとなればこそ、引き出したりしまったりという動作が多くなり面倒を感じると思う。この機構だと引き出す時はぽんと引き出し一発で、動かしてこれはどっちに回転させれば裏返しだっけと悩むこともなく、ぽんと押せば元通りだ。この辺の使い勝手はあるとなしでは変わってくると思う。またE-3の様に横に引き出さないので、E-330と同様液晶を光軸上においたままである。

尤も、素人が見ていてもこれで防塵防滴のE-3の強度水準を満たすのは困難なものかなと思った。やはりE-3はあの形式でないとだめだったのであろうと、、。ただこの辺は中型機ではいれてもらえるといいかもしれない。この機構を見ているだけで幸せになれるかも(なんて言うと、また「オタク寄りだ」と批判を浴びるかもしれないが、、(苦笑))

4.その他

上のうちのハーフミラーのゴミ対策に興味のある方は原典はこちら、
【公開番号】 特許公開2007-336041
【公開日】 平成19年12月27日(2007.12.27)
【発明の名称】 レンズ交換式デジタルカメラ

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最後に、全く0からデジタル専用システムの理想を求めて立ち上がったフォーサーズ。既存二強の壁に挑むフォーサーズは、オリの目論見通り行ったとしてもシェアは20%だ。3強、20%と言うのはいわば数値に置き換えた場合の事であり、スピリッツとしては、二強にはシェアでは及ばないものの、きらりと光る技術で時には二強を一泡ふかす、あるいは敢えて二強以外に「オリンパスが存在する意味」を主張するというのがその心意気だろう。

オリンパスは、フォーサーズを立ち上げてからこのDSLRならではのフロンティアに次々と矢を放った。先ず、既存他社に対してダストリダクションという一の矢を放った。優位性は未だオリンパスであるが、性能をのぞけばこのゴミ対策は既存4社が追随してきた。
そして、オリンパスは更にE-330で常時ライブビューという二の矢を放った。今回も追随されたが、E-330登場後2年を経て追いついているのは現状二強のみになった。

そして、今回どこも、新たに参入した電器メーカーですら飛びきれない光学ファインダーのないレンズ交換カメラという三の矢を放てるのか?E-3で可変アングルのLVを備えつつ、防塵防滴を達成し、且つフォーサーズ素子であの見えと大きさを光学ファインダーで実現するという正に光学メーカーの意地を見せたオリンパスである。ダストリダクション同様、オリンパスの考えるLV単独機は、今のLV機能から想像出来るような「そんな陳腐なものでは無いぞ」と言うところを見せて欲しいものだ。
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by hiro_sakae | 2008-01-05 10:47 | E,Pen-system関係


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