2008年 01月 26日
小型・高級のデジカメ支持が拡がっていると言う記事
  昨日の日経の記事。キヤノンの新型キスデジの記事も乗っていたが私としてはこちらの方が気になった。




 団塊の世代を核にする中高年を取り込むとしてDSLR市場では昨秋から中型機を各社が一斉に投入した。今年はようやく?1980年の過去ピークの出荷台数記録を更新すべく益々競争が激しくなってくる。ただ、長期スパンで見ればこの勢いが永久に続くと言う事もあり得ないだろう。何れ落ち着く、もしくは揺り戻しがあるかもしれない。問題はオリンパスがフォーサーズで参入してからも早4年の歳月がたち、その間にDSLR全体の価格帯性能比は格段に割安になりまた選択肢も増えた。ただ、一方でカメラ全体の中で締めるDSLRの比率は少しずつ増えているものの、ブレークするところにはいかない。これはここでも指摘しているとおりである。

 今回読んだ記事では、やはり本来DSLRを買ってもおかしくないのにDSLRを購入しないユーザー層が一つのカテゴリーとして市場を形成しつつあるようだ。記事ではヨドバシカメラでの聴取ではあるが、このカテゴリーのDSLRを除くいわゆるコンデジの中でのシェアが約10%。2年前から5ポイント上昇とあるからほぼ倍増である。コンデジでありながらマニュアル操作や、Raw現像が出来る機種を想定しており価格ゾーンも2年前は実売6万~8万円だったものが4万から6万へ下がってきている。記事中このゾーンの売れ筋モデルとしては、リコーのGRD2や、キヤノンのG9,ニコンのP5100などが上げられていた。そして、購買メイン層はカメラに興味のある中高年層の2台目需要と、20~30代の機能を重視する女性で、指名買いが多いのがこのカテゴリーの特徴とのことだ。

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私が思ったことは以下の通りだ。

1.馬鹿に出来ない規模に育った印象
 DSLRと同様、コンデジも対価格性能の改善は著しく、今や、顔認識にぶれ補正に最低3倍以上のズームに様々な機能の付いたメインの売れ筋は実売で3万からそれ以下にシフトしている。多くの売れ筋は2万円台からある。またじわじわと価格レンジが下がり、一方で買換を促す新機能もかなり出尽くしの感が出てきた。実際、メモ&スナップに使うならオリのμでも不足は無い。FEでも問題ない。実用上はもっと安いコンデジで充分なのに、この高級コンデジ市場というのがデジカメの10%を占めているということだ。

 たかがコンデジの1割ではないかと思われるかもしれないが、そもそもDSLRのシェアもデジカメ全体の1割程度。残る9割の1割であるから、全体の中の9%である。DSLR市場との対比と言うことで見れば、現行のDSLR市場とほぼ同じ規模の市場がそこに形成されているということだ。今後益々、競争が激化してくるDSLR市場では台数の過半を占める普及型市場の利益率は下がると考えるのが妥当であり、DSLR市場の競争、過熱ぶりに比べれば「無風とも言える、利益の採れるカテゴリー」を取り込むというのはメーカーにとっては魅力であると思うのだ。

2.敢えて言うと、DSLR普及型ユーザーよりも、、
 このカテゴリの方が、写真を趣味にしている人が占める割合が多いのではと言う気もしてくる。DSLRが現行高級コンデジ比性能が勝っていることは間違いない。ただ性能が勝っていることと、写真の趣味の方の比率が多いか少ないかはまた別だ。少なくともDSLR(特に普及型)購買層のコアの部分を占めていると思われる
・子供の運動会等を撮影するためのいわゆるパパママ需要
・店頭で勧められて買うという層
はGRD2等に流れないだろう。記事の通り、DSLRを持っていて2台目を選ぶ、カメラの機能に詳しいこだわる若い女性層というのがそれを象徴している。そして本来はこういうこだわりのある方々(特に後者)がステップアップ層としてDSLRに来るはずなのにこちらに流れているといった案配だ。

 実際、私の知っている人でもGRD2やG9を使っているおじがいる。こういうGRD使いにやれセンサーが小さいから画質がとか、高感度がだめだからとか言うことをいってもそれは野暮というものである。あるいは、却って馬鹿にされるのがおちかもしれない。んなことは百も承知の上の話だ。(笑)逆に言うと、ものとしての質感やつくり、何よりもコンセプト、ねらい目が真面目に作ってあればそれを評価し、自分で指名買いする層がここに存在すると言う話だ。DSLRの普及型は乱暴に言えば「一家に一台のビデオカメラ」的需要もあり、ここで何度か触れているように「良いもの作れば一気に売れる」という市場でもないからだ。

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 翻って、オリンパスのデジカメのラインナップを見てみると、低価格コンデジ、ボリュームゾーンのコンデジ、ネオ一眼タイプ、DSLRと並べておきながら、ぽっかり空いているのがこのカテゴリーである。恐らくオリンパスは当初はこのカテゴリーはE-systemの普及型でカバーするつもりだったのかもしれない。一方で、去年のオリの関係者の発言にあるようにどうも価格を下げて画質がより上ならとすんなりコンデジからDSLRに乗り換える、もしくはもう一台のサブをそこから選ぶといかない層が存在すること、そして一般のコンデジより「明らかに割高で」、単純な画質比較ではDSLRより「劣っている」デジカメをわざわざ「指名買い」する層が現行DSLR購入層と同程度の規模で存在すると言うことだ。

 やはり、ここを何れどこかの会社ががさっと押さえにいくのだろう。(笑)特にオリンパスは今このカテゴリーを持たないわけであるから既存機種との競合も少なく食い込めれば食い込めた分総取りである。(苦笑)妄想的深読みをすれば、オリンパスはここを取り込むためにしこしこ秘策を練っているからこそGRDのヒット以降他社が追随した時からこのカテゴリーを放置プレイしているのかもしれない。

 何れにせよ、この層を強引にDSLRに取り込むのか、あるいは新たなカテゴリーに合うカメラが生まれるのか?DSLRでの各社の動向共に、この新しいカテゴリーの趨勢にこれからも注目していきたい。勿論、オリファンとしては、このカテゴリーに新たなカメラが誕生しE-systemと共に新たなZuiko神話を作って欲しいものだ。
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by hiro_sakae | 2008-01-26 12:41 | E,Pen-system関係


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