2008年 03月 15日
そろそろ考え時ではないか?フォーサーズとしてのサポート対応
  ここで改めて書くまでもないが、フォーサーズの魅力の一つに賛同企業各社の共通マウント化によりレンズが乗り入れ出来るところにある。実際に、オリのボディでパナのレンズを、或いはパナのボディでオリのレンズを使っている人も多いと思う。



  ここら当たりは、フォーサーズのHPのフォーサーズのFAQにも触れられており、以下引用してみるとこう書いてある。


Q. 異なるメーカーのボディーとレンズの組み合わせで、機能の制限はないのですか?

A. フォーサーズシステム規格は各社の独自性を阻害するものではありません。レンズの性能だけでなく、機能においても各社の特徴を出すことがお客様が購入される際の選択肢を広げることにつながると思います。標準化するのはAE、AFなど 基本性能の部分だけです。詳細につきましては、各メーカーにお問合せください。」


過去M42マウントなどが各社のモディファイを重ねた結果、同じM42マウントなのに、「そもそも装着すら出来ない別物マウント」になってしまった。かといって、全く各社の創意工夫が出来ないような「がちがち規格」だとオープンで作り上げていく良さが失われる。各社各様の工夫の余地を残しながらも、お互いに装着出来、AE,AFなどの基本的な部分は使い回しが効くというのが現状のフォーサーズマウントの互換性のさすところであり、それ以上のそれ以下でもないと言うことである。そして、それぞれのレンズについては個別にそれぞれの会社での対応と言うことだ。従って、現状のオリンパス、パナソニックのとっておられる対応は全く以てこのフォーサーズの趣旨通りと言える。両社とも文句の言われることではない。

しかし、一方で何となく不便さを感じているのもまた事実である。メーカーが考えていた想定と実際の4年半の中でのフォーサーズの使われ方に差異が生じているのではないだろうか?それがユーザー側から求めるものと、メーカー側の現行対応(互換性を維持するものの、対応はあくまで個社対応やファームウェア更新方法等)に生じるずれ、或いは不満と言ったものを引き起こしているのだと思うのである。今回はこのあたりをあれこれ考えたものを書いてみたい。

1.想定される当初の姿。(勿論私が考えるである、、、)

多分、最初は単純に「キヤノンと、ニコンのシステムでそれぞれレンズが使い回せたらいいなあ」とかそういう感覚からのスタートではないだろうか。そしてフォーサーズの模式図の様なものでもA社のボディと、B社のレンズあるいはその逆が使えるような説明がなされていた。

従って、本来はオリンパスのE-systemがあり、パナソニックのLシステムがありそれぞれのユーザーがいて、これらユーザーが自分のシステムのレンズのみならず他社のシステムのレンズでも流用出来るというのがこのオープンシステムの利点及び前提であったと考えるのだ。

「んなもん、言われなくたってわかっている。」と思われるだろう。ただここには隠れたある前提が潜んでいたと思われるのだ。

2.想定外の姿

当初想定されていると思われるのはつまりオリンパスなり、パナなりでそれなりのシステムを組みそしてそれぞれのシステムが共通のマウント規格で相乗りをするというイメージだ。先ほどのキヤノン、ニコンの例で言えば、それぞれ双方持っている人が「EOSでもマイクロニッコールが使えたら、、」とか言うイメージである。そして、肝心なのはここでマイクロニッコールが使えなかったとしても、手持ちのEOSシステムはそれなりに破綻をきたすことなく単独でも使えるというイメージである。これであれば共通化されニコンのレンズが使えるのはストレートに+アルファの魅力として生きてくる。

ところが、フォーサーズは誕生時からオープンマウントであるが故に想定外の姿、意識が生まれた。すなわち、それぞれのレンズラインナップが発展途上だったこともありパナ、オリの区別無く双方を「フォーサーズ純正レンズ」として一括りにとらえる考え方である。
最初から、お隣さんとツーカーで行き来出来るというイメージでなく、同じ屋根の下の同居人であると言う考え方だ。(苦笑)

フォーサーズのレンズ=オリンパスのZDである時にこの問題は顕在化しなかった。シグマの参入時もシグマ=サードパーティであると言う意識があるのでこれも問題なかった。(そもそもシグマの場合はレンズのみである。)しかし、パナソニックが加わりここにZDとはちがうLeicaレンズ群が誕生した時が変わり目であろうか。フォーサーズのレンズラインナップを組む=ベースはZDの図式を崩す大きなきっかけとなったのは恐らくSummilux25/1.4の誕生だろう。

昨秋に加わった14-150のVario-Elmarや、相次ぐLeica-Dレンズの質の良さで改めてElmaritズームが見直されたりもしている。そして、オリンパスのDSLRボディにボディぶれ補正が搭載されて以降は、このLeicaDレンズが光学ぶれ補正であることを利用してボディぶれ非搭載のオリボディに導入しこれを「再活性化」に使うという使われ方もされてきている。

そして、手持ちレンズがZDもライカも混在していてどちらか一方というわけでもない、或いはレンズはパナがメインになったがボディはオリ、或いはZDが多くなったがボディはパナ等、どちらか一方、或いは双方を殊更別システムとして考えず一体でシステム構成を考える「フォーサーズマウントユーザー」というのが出現しているということだ。

3.フォーサーズマウントユーザーの問題点

これは、今色んな形で顕在化していると思う。勿論自分自身に関してもである。
先ずは、下のSummiluxにもあるとおりパナボディを持たないLeicaレンズユーザーのファームウェア更新上の不便な点である。これをどう解決していくのか?ただこれはパナボディしか持たないZDレンズユーザーにも言えることだろう。現在圧倒的に後者の例が少ないために顕在化しないかもしくは、サポートセンター持ち込みで対応出来るレベルだとしても何れ双方普及すればどこかで解決しないといけない問題を孕んでいる。

また、同様に、オリボディとパナレンズ、或いはその逆の組み合わせで不都合が生じた場合の対処法である。現在はボディ側のメーカーあるいはボディレンズ両方にユーザーがそれぞれサポートセンターに対応を依頼し、ケースバイケースで対応すると言う形である。これも持ち込まれるメーカーも大変だろうが、ユーザー側も面倒である。ただ、こういう組み合わせでの不具合も今後双方のラインナップが充実し順調にユーザー数が増えれば増えるほど、増加することは容易に予想される。

尤も、ZDに対するオリンパス、Leica-Dに対するパナに対してフォーサーズ全体に対する(株)フォーサーズなる受け皿が無い以上、(そしてそれは無いとフォーサーズで最初からうたっている以上)混在の使用で内包すべきリスクは想像出来たはずと言われればその通りと応えざるを得ないが、(苦笑)逆にここを何とか工夫して、より魅力的なシステムへ成長させるのは両メーカーにとって悪い話では無いと思うのである。

4.出来ることからやれないだろうか?

理想を言い出せばきりがないが、とりあえず目先の利便性となると、、

先ずは、オリボディでパナレンズ、或いはその逆を純正レンズと同等の方法でファームウェア更新出来る方策を何とか考えてもらえないだろうかと言うところだろう。両社共通したファームウェアダウンローダーみたいなものがあればベストなんだろうが、そこまでいかなくてもパナがオリにファイルを提供してそれをオリがオリマスターでインストール出来るように供給するとかそれぞれの独自のダウンロード手法に相手のファイルを載せるだけでも良いはずだ。ファイルは各社が作ればよいし、レンズとボディとの通信手段のところはフォーサーズ共通であるはずなので可能ではあるだろう。

そして、もう一つは両社のボディ、レンズ間にまたがる不具合等の共通の窓口の開設だろうか。最終的にどちらかのメーカーが対応するにしても、ユーザーが双方のサポートセンターに照会をかけるのでなく、双方にまたがる不具合はとりあえず共通の窓口に問い合わせをして、その窓口の方で両社どちらかもしくは双方のサポートセンターなりに振り分けると言うぐらいは何か考えてもらっても良いのではないかと思う。出来れば、各社のHPだけでなく、フォーサーズのHPにでもその結果や、オリマスター用、或いはLumix用双方の対処法とそれぞれのインストール等のHPへリンクを張ってもらうぐらいでも相当利便性は改善すると思うのである。

5.ユーザーのわがままだろうか?

これらの問題点は、それぞれユーザーがオープンマウントを拡大解釈したが故の問題点と言えなくもないが、ここで以前問題になったマウントアダプター使用による拡大とは根本的に質の異なる問題だと思う。マウントアダプター使用の利便性向上をメーカーにあれこれ言うことに関しては、ユーザー側の配慮の域を超えたものだろうが、フォーサーズ規格準拠の各社レンズの相互利用における利便性の向上というのはフォーサーズのオープン規格の有用性を高める或いは維持していくためにはメーカーとて無視出来ない問題であると思う。



ここで、E-1誕生以来秋にはE-system5周年と都度書いている。しかし、E-system5周年という事は同時にフォーサーズ誕生5周年でもある。各社独自のマウントを超えていくと言うオープンマウント思想を掲げその節目の年を迎える時にここらあたりも何らかのサプライズが欲しいところだ。新製品リリース等と比べれば地味なことかもしれないけれど、その辺の仕組みまで会社の枠を超えて取組が進んでいけば、それはE-systemの第2章に続く、フォーサーズとしての第2章と位置づけても良いようなエポックメイキングな事柄だと思う。
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by Hiro_Sakae | 2008-03-15 13:00 | E,Pen-system関係


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