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2008年 04月 05日
【特許関係】やはり拭い去れないフォーサーズの弟の存在
  今までの特許関係の記事の中でも、フォーサーズレンズをより小さいフォーマットのレンズ交換式カメラと互換性を持たすアダプターや、フォーサーズにしては、コンデジに近い実施例のレンズ交換式カメラ等がぽつぽつと特許公開されていた。問題はそれがコンデジの形態を実施例にしながらフォーサーズのEVF単独方式関係の様でもあり、或いは上記のアダプターではないが特許自体はDSLRのものからその裏にあるものを「うかがいしる」と言う程度のものであったことだ。

  フォーサーズ自体もE-4xx系を筆頭にOM並の小型化までたどりついた。パンケーキも出る。しかし、これより更に小さい、Penの様な存在、あるいは、「レンズ交換型コンデジ」というようなもの、、去年ここで上記アダプターにより、「ツーサーズ、もしくはフォーサーズハーフか?」と記事を書いたが、今回ようやくこのフォーサーズよりさらに小型の正にレンズ交換型コンデジを思わせる特許が出た。




【公開番号】 特許公開2008-76916
【公開日】 平成20年4月3日(2008.4.3)
【発明の名称】 カメラ、レンズ着脱機構、レンズユニットおよびカメラ本体

及び、似たような内容であるが、

【公開番号】 特許公開2008-76917
【公開日】 平成20年4月3日(2008.4.3)
【発明の名称】 カメラのレンズユニットおよびアクセサリーユニット
の二つである。

実施例は、明らかにコンデジのようなものでレンズ交換が出来る。どれぐらい小さいかというとイメージ的にはGRD程度のボディで、レンズもGRDのレンズがぽこんとはずれるイメージを想像してもらった方が早い。

レンズ交換型コンデジと言っても、別に光学ファインダーレスのDSLRと基本は同じである。レンズ着脱機構に新しく必要な技術って一体なんだというところであろう。

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まず、E-systemの一番小さい小梅ズームを思い出して欲しい。そしてGRDやコンデジのレンズユニットがぽこんとはずれた交換レンズをイメージして欲しい。コンデジクラスの交換レンズを作るとなると、小梅と比べてもとても小さなレンズであることが想像つくだろう。

そして、次に現在のDSLRのマウント着脱方式はというと、着脱ボタンを押してバヨネット方式で着脱する。しかし、このバヨネット方式をそのままコンデジクラスのレンズ交換に利用するとなると、
・着脱ボタンとその機構でかなりのサイズを取ってしまう。
・無理に小さくすると、ボタン押し操作を含めて使いづらい。

と言うことで、このレンズ着脱方式に磁力、いわば磁石の力を使ってしまえと言うアイデアだ。勿論これにはレンズ自体の質量が通常のDSLR対比非常に小型になっていることも影響するだろう。
実施例はさまざまあるが、一番簡単な図を引用すると
【特許関係】やはり拭い去れないフォーサーズの弟の存在_c0036985_16373642.jpg

(上記特許添付の公開図面1から)
こんな感じだ。

黒ぽっちはこの図では二つだが、3つでも良い。ここに磁石があると想定して欲しい。
二つで有れば、マウント側は片方はレンズとくっつく方がN,もう片方がSとなっている。レンズも同様にしておく、そうすると、マウントN,レンズSの接点と、マウントS,レンズNの接点でがちっとつく、3つの接点も同様だ。これにより、パコンとはめるだけだけでなく、このNSが合わないときちんと固着しないので電子接点がある場合の位置決めもびしっと決まると言うことだ。(なるほどうまいと思った。)

この例は、レンズの凸でボディにはめ込むが、この出っ張っているところを直角でなく斜面にすると、よりはずしやすくつけやすくなる。

従って、レンズをはめる時はとにかくぱこんとはめて、くるっと回す。NSが有ったところでぱちっとくっついて装着完了。はずす時は、うきあげつつ回転をさせる。そうすると今度はNNとかSSになるので反発するのでスムーズにはずせる。実施例ではこれで手元を見なくてもレンズの装着、脱着が迅速に行え、小型レンズ交換カメラならではのスピーディな操作も出来る。

そして、秀逸なのは、このレンズユニットの先端側のリングにも同様の磁石を仕込んでおいて、この小さなレンズを3,4本数珠繋ぎに出来る仕組みしておくと言うことだ。これでこの小さいレンズを2,3本ポケットに放り込んで持ち歩くという事が可能になる。

更に、このレンズユニットとの同形状の小さいアクセサリ、実施例では
・外付けメモリーユニット、
・外付け外部電源ユニット
を作ればこれらアクセサリも交換レンズと一緒に数珠繋ぎで持ち歩けるので非常に便利であるとなっている。

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mixi支店のアンケート等でもそうだが、フォーサーズの小型化はあくまで35ミリ一眼レフの継承として十分な画質性能を確保した上でOM程度のボディ、システム質量を目標に作り込んで頂くとして、それよりも更に小さいフォーサーズの弟分的サブシステムを要望する声はかなり高い。

また、ここまで小さくて格好良くて、ギミックなレンズ交換コンデジが出来ればこれはフォーサーズに限らず、DSLRは他社を使っているユーザーでも非常に魅力的なカメラになるような気がする。オリがこれをやるのかやらないかわからないが、どこかがいずれやってきそうな気もするし、それであるなら、オリにやってもらって、松、竹、梅のZDに続くかわいい豆ズイコーが誕生してもらいたいものだ。

by Hiro_Sakae | 2008-04-05 16:52 | オリ特許関係


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