2008年 08月 06日
フォーサーズのホワイトペーパーからみたマイクロ規格
  既に見られた方も多いかも知れないが、フォーサーズのHPにフォーサーズ規格に続いてマイクロフォーサーズ規格の規格概要(ホワイトペーパー)がアップされた。迷った時は原典に当たれではないが、、、個人的におさえておくべきところを書いてみたい。



全体の話は、プレスリリース等にかぶるので省きたい。主だったところがホワイトペーパー上ではどういう風に規定されているのかを見ていきたい。

1.ロゴとフォーマットのアスペクト比について
  フォーサーズのロゴの長辺:短辺は4:3のフォーサーズ撮像素子のアスペクト比を表していたが、マイクロのロゴの比率は16:9と変更された。

  また、フォーサーズ規格ではセンサーの対角長の記載はあるが撮像される画像のフォーマットに関しては規定がなかった。これに対してマイクロ規格の方は、第7項で「イメージサークルに対して記録や処理が可能な矩形の水平方向と垂直方向の長さの比をアスペクト比(有効画素対角長)と呼ぶが、マイクロフォーサーズでは将来の動画対応も見据えて、フォーサーズ規格が定める4:3、3:2、16:9 を含む撮影画面サイズに対応させている。」として、ピン数の規定等と同様に規格として明確に動画対応を明記するほか、4:3以外に3:2及び16:9のフォーマットへの対応を規格に定めた。
  
  フォーサーズ規格が定めるというのは、文脈上フォーサーズ規格の対角長を意味すると考えられる。従ってパナのコンデジで搭載されているどのフォーマットでも対角線長を目一杯使った画像が撮影出来る機能がマイクロ規格準拠ボディではデフォルト機能となる可能性が高い。スクエアフォーマットが入らなかったのが個人的には残念であるが、、(笑)

2.フランジバックの短縮について
  今回約40mmのフランジバックを半分、20mmにしてきた。何故、これ以上縮められないかという部分においては、「ローパスフィルターやダストリダクション装置などのデジタル一眼レフに不可欠な装置のスペースや、今後実装を予想される機構類のスペースを確保しつつ,レンズの駆動などにも支障をきたさない限界域としてフランジバックをフォーサーズシステム比での約1/2 にまで短縮している。」と説明されている。

  フォーサーズ規格策定時にテレセントリック性確保の要件とされたイメージサークルの対角線長比約2倍のフランジバックをその後の要因のために縮めてきたわけであるが、この説明通りであれば、仮に何かスーパーな仕掛けでこれより更に光学上はフランジバックを短縮しても問題ない状況になっても、これ以上はその他の機構のスペース確保のためには短くできるすることは出来ないようだ。逆に言うと、今回ぎりぎりまで詰めてきた形になる。

3.撮像素子に対する言及
  フォーサーズ規格では第6項にセンサー仕様として、
基準対角長は21.63とする(フィルム135フォーマットの1/2)
フォーサーズ撮像素子: 撮像素子のフォーマットと斜入射特性の規定
としかない。肝心の「斜入射特性の規定」は開示されていない。

  マイクロ規格では更にあいまいとなるが、こういう書きぶりになっている。引用すると、
「マイクロフォーサーズシステムとはフランジバックを既存フォーサーズシステムよりも短くし、マイクロフォーサーズシステムに適した撮像素子(Micro Four Thirds System Sensor) を使用することを前提・・・(以下略)」

  従って、詳細はわからないがフォーサーズ規格対比、マイクロ規格が撮像素子に求める斜入光特性はよりハードルが高くなっているのかもしれない。

4.ライブビュー専用機としての規格
  第3項において、フォーサーズシステムにおける拡張規格とした上で、本規格は「Live View 専用規格としてミラーボックスを持たない構造を基本とする。」と規定している。類推するに、フォーサーズにおける一眼レフ機構による光学ファインダー機や、LV、光学併用機種は引き続きフォーサーズの従来の規格に則るものと思われる。

5.フォーサーズシステムの既存レンズとの互換性確保
  をすることも第三項で明記されているほか、第8項にも規定。ただし、第8項の冒頭文において、「マイクロフォーサーズシステムのメリットを活かすためには専用レンズとの組合せが最適だが」と注釈がついているほか、脚注にアダプター利用での互換性を確保するものの、マイクロフォーサーズの持つ全てを利用出来ないこともあるとある。
  察するに一番はAFの問題。LV専用機で当然ミラーがおけないと言うことは位相差AFセンサーでなくコントラストAFとなるので、アダプターに何らかの機能を付与しない限り、既存レンズでコントラストAF非対応レンズは「AFが使えない。」(笑)加えて、恐らく付加された2本のピンの主目的は動画対応の様であるので、既存レンズで動画撮影する場合には出来ない場合もあるのかも知れない。(これもMFになるとか、、)
  また、既存レンズを利用可能にするアダプターの提供は行うが、マイクロ用レンズの既存ボディへの利用は出来ない。


-------------


で、最後は全然はずれて与太話

 今回の拡張は、フォーサーズ絡みの色んなところで議論されているが、基本方針として概ねポジティブな意見が多い一方で、発展途上とも言えるフォーサーズシステムにおいて戦線拡張するのはいいけど、肝心のフォーサーズの方の充実は大丈夫なのか?と言う心配の声も結構聞こえる。この辺は、今のところは推移を見ていくしかないだろう。

  ただ、今年冒頭にパナ自身が年内に小型のDSLR新型機種を出すと言っていた以上、意外と早くこのマイクロ機(と当然専用レンズ)を出してくるのはないかと思う。AVを自社の戦略分野に位置づけデジカメにおいても一度撤退した後再参入した後、ねばり強く戦い今年は恐らく、世界3位のシェア確保確実と目されているパナだ。「おいおい、何かDSLRだけは力が入ってないんじゃないかと思ってたらこんなもんをしこしこ仕込んでいたのか!」と言うぐらい、出てくればと思う。他社が、「あーあ、本気出しちゃったよ~」とため息が出るくらいなら最高だ。

 また、日本は別にしてもDpreviewなどはこのマイクロの話題が非常に注目されている。オリンパスフォーラムは当然として、全体に及ぶNewsDiscussionでも次々とスレが立ち建設的な議論から妄想、提言までさまざまだ。ライカフォーラムではもう、このマイクロをベースにしたDigilux4のXデーを期待している。、恐らく、9月のフォトキナで、ライカの次期C-lux、D-luxとして発表されるだろうパナのベースボディは今月リリースされているわけであるから、L-1のライカ判であるDigilux3も更改されるとしたらこのマイクロじゃあないかと期待するのは順当なところだろう。

 そして、オリンパスはどう動くのか?もし、ここで発表後間をあけることなくフォトキナで某かの成果を披露し、マイクロと合わせフォーサーズ全体でパナが、ライカが、そしてオリが、更にどっかが?(笑)と行けば、「この秋はフルサイズの上級機商戦で話題を盛り上げようね」と思ってい他社に一泡吹かせられるかも知れない。いずれにせよ、これに実機投入が間をあけず追随出来てフォーサーズ、マイクロが両輪のように回転しはじめれば少しぐらいは山が動くかも知れない。
[PR]

by Hiro_Sakae | 2008-08-06 17:56 | E,Pen-system関係


<< 既存の1ユーザーとしての、マイ...      とまあ、真面目な話はさておき >>