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2008年 10月 13日
4/3型撮像素子で、レンズ非交換型ボディという発想
  今、男前一眼ということであれこれ★★★BINさんを元にマイクロ機を考えている。これはこれで楽しい。




  特に、オリンパスの場合は、フォーサーズとマイクロフォーサーズという二つの山をつくるというのでなく、これを一体として見るようで、全部そぎ落としてしまえば、オリンパスがフォトキナで呈示したようなモックアップモデルまでは小さくなるようである。しかし、逆に言えばあそこまでしか小さくはならない。

  レンズ交換式となれば、当然レンズ交換の為の接合部、つまりマウント部という仕掛けがいる。これはこれで場所をとるものである。また当然、ダストリダクションも必要になる。これもmm単位の世界になれば馬鹿にならない厚みと言えよう。また、そもそもテレセントリック性確保の問題もある。フォーサーズより小さいとは言えそれだけのマウント径も確保しないといけない。

  加えて、どうしてもボディの方に目がいきがちであるが問題はレンズである。確かに広角側が小さくできる可能性があるだろう。単純にフランジバックより短い焦点距離(ズームであれば広角端)のレンズであればフォーサーズより小さくなる。実際G1を見ても、標準ズームや7-14の広角ズームなどは小さそうである。ただ、45-200になってくると微妙である。比較するレンズがないが、同じ開放F値で近いレンズで言えばZDの梅40-150だろう。

G45-200
フィルター経52mm
最大幅×長さ 70mm×100mm
重さ 380g

梅40-150
フィルター経58mm
最大幅×長さ 65.5mm×72mm
重さ 220g

となる。ボディや標準ズームほどいかにも小さいというわけでもない。梅の広角端を45mmに揃えて、200mmまで伸ばしたからと言って全長が100mmまでいるか微妙である。と言うか本来は同じスペックで作ればオリンパスのフォーサーズ版でもこの焦点距離になってしまえばあまり変わらない大きさが作れそうだ。ひょっとするとぶれ補正がない分軽量に作れる可能性がある。

また、マイクロフォーサーズ版の300/2.8とか、150/2の松レンズを作ってしまえば、それはフォーサーズ版とあまり変わらない大きさとなってしまうはずである。このクラスの且つこの焦点距離になってしまえばそもそもフォーマットサイズは変わらないのであるから当たり前と言えば当たり前だろう。

つまるところ、フォーサーズとマイクロフォーサーズでマイクロが小型化を受けられるメリットは、
・フランジバックをみじかくした分の薄さ
・焦点距離(ズームの場合の広角端)が概ね40mmまでのレンズ
に限定される。光学ファインダーをレスに出来るメリットはあるが、その分EVFを搭載すればそれもそれなりのスペースを必要とするのでここは幾分割り引かねばならないだろう。

一方で、ボディに関してある一定の重量を許容してしまえば、それはフォーサーズボディとの差がなくなってしまう。将来、本当に光学ファインダーが不要になればフォーサーズは以前述べたように光学ファインダーの代わりにEVFを搭載しコントラストAFのみならず位相差AFとの併用も可能である。フォーサーズは光学ファインダーを搭載出来るが、「光学ファインダーを搭載しないといけない」という縛りはない。

と、考えるとオリンパスが今考えているあくまでメインはフォーサーズで、フォーサーズが小型軽量のために不得意とするところ、或いはE-420ですらちょっとと言う部分を埋める形でマイクロフォーサーズを考えるというのは理にかなっている。私がオリンパスのアプローチを是とするのもそんなところだ。

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さて、それではフォーサーズ機をメインに使って、マイクロで補完という側面を考えてみよう。一番コンパクトに使えるのはレンズに単焦点もしくは精々2倍程度のズームを組み合わせる場合だ。(極めて個人的な意見として聞いて欲しい)

私であれば、マイクロに標準ズームをつけた形でも少々大きいかなと言う印象を受ける。コンデジの様にレンズが引っ込まないからなおさらだ。となると単焦点。パンケーキ当たりが一番軽量なのかもしれない。しかし、パンケーキにこだわってしまうと、それでどの程度のスペックのレンズが出来るのかは疑問となってくる。難しいところである。

基本に戻って、私がフォーサーズのサブ機として敢えて欲しい機能?はポケットや鞄にぽんと入ってしまう小型軽量性だ。極端に言えば見た目は普通のコンデジと変わらないに越したことはない。

そして、敢えてそれを持っていくとなると使うレンズの選択肢もかなり絞られるような気がする。望遠ではかさばる。何となく精々、28mm、35mm、50mmぐらいだろうか?もしくは小型のズームであればそれ一本。つまり、フォーサーズのようにオールラウンドに使うのでなく、ある程度的を絞った使い方になりそうだ。

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そこで、はたと考えたのは今回のSigmaのDP1,DP2のアプローチである。あれは、乱暴に言えば、レンズ交換式のAPSカメラを作る代わりに各焦点距離毎にカメラを揃えるようなものだ。つまり、エントリークラスでマイクロで全て揃えてしまばよいとなればレンズ交換式マイクロははまるとおもう。しかし、マイクロフォーサーズがもう一つ掲げているカメラを趣味とする方へのアプローチとしてはマイクロだけでなく、敢えてレンズ非交換式で更に小型化を突き詰めた(もしくは同じ大きさならより明るいレンズを搭載した)カメラもありだと思うのだ。

DP1は少し割高だが、オリパナで各焦点距離のボディで共通化出来るユニットは量産し使い回せば、共通化すると言っても組み立て段階の話であるのでマウントがいるわけではない。ダストリダクションも不要だ。ある程度BTO的に受注に生産をフィットさせればオリ、パナでLive-MOSならもっと廉価に出せる可能性が高いと思う。

上述したように、最初からレンズを組み込んでしまうのであれば沈胴も可能であるし、レンズ、ボディ側もマウントの仕組みも何もいらない。DP1でもAPSでレンズ込みで250gまで軽量化出来ているのだからフォーサーズであればこれ以上は詰められる可能性もある。

仮に250g2台で500g。マイクロのボディ1台とレンズ二本の重量とあまり変わらないか、うまくすればボディ2台の方が軽い可能性もある。何よりレンズ交換しなくて良いから楽だ。そして価格をボディ1台+レンズ2本より安くできれば比較対象になりうる。マイクロで使いたいレンズが決め打ちの人であれば1台で足りるのでもっと安く軽く出来ると思うからだ。

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現在、このカテゴリーの代表格はリコーのGRD2,GX200、パナのLX-3等か?リコーのGRD2とGX200は足してもコンデジの0.4%程度のシェアしかない。しかしこれはDSLR全体のシェアが7%であるからこれに引き直すと、これがDSLRであれば5.7%程度のシェアになる。オリとパナのDSLRのシェアを合わせたぐらいと同じ数が売れているのである。しかもエントリークラスのDSLRのボディや、レンズキットよりも、こちらの方が値段も高く、フォーマットも小さく、画質も劣るかもしれないのにである。(敢えて言うなら、フルサイズDSLRのシェア合算よりこれらを選ぶ層が多い)これに、LX-3が同じぐらい売れているのであるから、「各社エントリーDSLRキットより高い金を出して敢えてコンデジを買っている層」というのはDSLRシェアに引き直すと相当あると思う。

尤も潜在的な需要と言うことではG1が狙っている女性層等の方が何倍も大きいだろう。しかし、これら高級コンデジを購入している層は既に顕在化している需要である。こういうのを出せば買ってくれるかもしれないでなく、こういうのであれば買うと言うことで実際に身銭を切ってくれている層である。ここを取り込む意義は(特にコンデジの価格下落が激しい現状を考えると)とても大きい。

尤も、マイクロと違いレンズ非交換式フォーサーズとなればそれはもう完全にただのコンデジでDSLRシェアにはカウントされないかもしれない。(苦笑)でも、私はそれはそれで良いと思う。これらのカメラに興味を持ちながら高級コンデジに流れている層にフォーサーズサイズの撮像素子の可能性、画質を訴求するというのは悪いことではないと思うのである。

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と、脱線しまくったが、私などはDP1&2のフォーサーズ版、差ながらPenDigital 、PenDigital wideみたいなのを出してレンズ非交換式にする分極限まで小さく且つ、より廉価に出してくれればその方が良いかなあとすら思えてきた。勿論レンズはコンデジと言えどもこのボディにはZuikoDigitalを奢って欲しいものだ。

by Hiro_Sakae | 2008-10-13 15:41 | 未発表機種/他社動向


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