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2009年 04月 18日
と言うわけで、D700で
まあ、色々使いながら思ったことを、

と言うわけで、D700で_c0036985_18163662.jpg

E-3, Nikkor 35/1.4S
ISO AUTO
Capture One 4.6 Pro




D700と言うのは、フルサイズなのに12MP機、おかげで高感度が強いというのが一つの売りと言われている。私自身も購入前に魅力を感じたところだ。

D700との比較対象と言えばソニーのα900やキヤノンの5DMk2だろう。何のかんの言いながら高解像度を求めれば画素数が多い方が良いに決まっている。また、画素数が20MPオーバーになったとてそんなに高感度がめろめろになるわけでないことは、キヤノンの5DMk2でわかってきたし、フルサイズの20MPオーバーのセンサーや100%視野率のファインダーを使ったからとて高価で重くならないのは、ソニーのα900があっさりと見せてくれた。おまけに、ボディ重量もこれら20MPオーバー機より重い。

リリース時期もこの3機種では一番古い事も考えれば、これら2機種に対して販売で差が出ても良さそうなものだが相変わらずコンスタントに売れている。BCNランキングを見ても、直近の3月では同じニコンのD40.60.90に続いてD300よりD700の方が売れているようであるし、5DMk2とは接戦を繰り広げている。勿論、ニコンのユーザー層の厚さとそのブランド力というのは無視出来ないが、(特にソニーとの差)キヤノンとはどっこいどっこいであると思うのにである。

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私が、個人的に使ったところではこういうスペックや作り込みと言った部分に加えてD700が根強い人気を維持し続けているのはMF時代からのレンズを「全く普通に使えるDSLR」であると言うことに尽きるのではないかと思う。

つまりDSLRに固有のニーズ、「慣れ親しんできた35ミリフォーマットで、出来れば今まで持っているレンズも含めて不自由なく使えるDSLRが欲しい」というものに一番応えているという点ではこのD700が一番なのであろうな?と言うことである。

色々制約があるものの続けてきたニコンFマウントのおかげで、非Aiの古いものを除きほとんど全てのMF,AFレンズが使える。これは、AF移行時にMF時代のマウントを一新したキヤノン、ソニー(ミノルタ)には出来ない芸当である。

また、例えばこれらMFレンズの使用においても、レンズ情報をプリセットすれば中央重点、スポット以外にRGB測光も可能であるし、MFしか出来ないものの(当たり前か)51点AFポイントでフォーカスエイドも効く。12MPであるから、35ミリ一眼レフのカバー範囲の代替という意味では充分以上である。またこの画素数のために、従来のレンズにも優しい仕様となっている。

加えて、デジタル特有の利点(高感度特性や、ライブビュー等々)は全てフィルム一眼とは一線で画したものである上に、デジタル利用でネックになる周辺部分を中心として画像への影響は倍率色収差に関しては自動で補正し、フィルム対比目立つ周辺光量の低下は自動、もしくはマニュアルで補正可能となっている。

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この辺は、購入する前からも事前に知識としては調べていたことであるが、実際レンズを装着して電源を入れ、Fnボタンを押してそのレンズの情報を選んでしまうと、最新のAFレンズと同様に絞りを回すとファインダー情報の絞り値が動き、AEが働いてF値も動き、MFのアシストが欲しければAFポイントを会わせればフォーカスエイドが効き、普通に撮影出来る。

そして、他社製であるCaptureOneで現像する時でも、この焦点距離情報等が引き継がれているのでCaptureOneのレンズ自動補正等もきちんと働く。要はAFが無いことを除けば全く不自由なく35ミリのレンズが普通に且つ本来の画角で使えてしまうわけである。これら最新のアシストとデジタル化でむしろ使いやすくなったとも言える感がある。

フルサイズでMFレンズとなると、例えばキヤノンなどはフォーサーズ同様マウントアダプターで種種のレンズを使えるわけだけど、アダプター経由での利用とは根本的に違う使い心地の良さがあるし、敷居はうーーんと低い。

敷居の低さという意味では、現行ボディはまだ少し高いもののレンズに関してはこういうMF時代までのレンズまで含めてしまえば膨大な中古市場もあり極めてリーズナブルに構築出来る可能性があることだ。繰り返しになるが、そこには12MP(APSなら6MP,フォーサーズなら4MP程度の画素ピッチ)、倍率色収差補正、周辺光量の低下の補正も可というこれらのレンズに「優しい仕様」がある。ニコンのFマウントの奥深いところはNikkorレンズ自体の沼の深さに加え、長年君臨してきただけに特にMFレンズに目を向ければ様々なサードパーティ製から、マウント改造品?まで入れるとその沼は広い。

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本来、APSやフォーサーズと言った従来の35ミリフォーマットのより小さいフォーマットがかつての35ミリ一眼の守備範囲を代替してきている以上、フルサイズはむしろ従来の35ミリの守備範囲を超える全紙、全倍と言った(645以上への)領域へ踏みこんでいくというのが本筋だろう。フルサイズがAPSやフォーサーズより大きいと言え、従来の中判カメラから比較すれば、軽量且つ軽快である。

そう言う意味では、このフルサイズなのに敢えて上位遷移を狙わずあくまで従来からの35ミリ(レンズ)の利用をより快適にし、代替していくことにフォーカスしたようなD700の様なアプローチは、フォーサーズからみれば一番厄介な存在とも言える。(笑)いわゆる、従来の「フォーマットによる画質や使い回し等の棲み分け」を逸脱したアプローチだからだ。

確かに今のD700はAPSやフォーサーズと比較すれば重いかもしれない。しかし、例えばあれだけ高感度が効くわけであるから、内蔵ストロボとこれに付随する部品等をはずすだけでもかなり小型化が効くはずである。またボディを防塵防滴仕様の金属ボディにしているところも同時に詰めれば、軽量且つ更に廉価なフルサイズDSLRも可能だと思うからだ。

何れにせよ、フォーマットのサイズが違うのだからその分高精細、高画素でないと意味がないと言う人にはD700は全く不向きのカメラだろう。高感度特性は凄いが、普通に日中に撮っている分にはそこまで必要でないケースも多い。Jpegで良ければ、他のカメラもノイズ消しはうまくなってきたし、D700のダイナミックレンジの広さはRaw撮りして手を入れないと、Jpeg出しではムック本やDpreviewでもD300の方が上である。ただ、上述したように、過去のレンズを含め全く普通に使える汎用性の高さ、フィルムからのレンズを快適に使える懐の深さはぴかいちだろう。つまり、極めて趣味性の高いカメラとも言える。

そしてそういうカメラが、フルサイズ普及型トリオの中では、その他二機種の中に混じってよく売れ続けていると言うことである。私も、E-systemも好きだが、D700もええでえと思えるのはそんなところにあるのかもしれない。

一つのマウントで色んなレンズや、或いはアダプターで様々なレンズを楽しむのも良いが、デジタルになってフィルム時代以上に、コンデジまで含めればフォーマットの違いを楽しむ幅は格段に増えている。コンデジの小さいフォーマットから、フルサイズまで画素数、画質の子細を気にしてどっちが上、下と上下に並べるのも良いが、それぞれを横に並べて違いを楽しみ、あれもいいけど、これもいいとする方が楽しいと改めて思った。

by Hiro_Sakae | 2009-04-18 19:53 | FX関係あれこれ


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