2009年 05月 03日
【特許関係】端折りモードで申し訳ないが、
さぼっているうちに、かなり溜まってしまい本来は、いちいち原典引用をしないといけないのだが概観と言うことで書かせて頂く。




とりあえず、最近の新機能?としては動画機能や、オリ、パナ、ソニーに続いてニコンもD5000で可変アングル液晶を入れると言ったそんなところだろうか?次期E-3に何が出てくるのだというのを妄想しながら最近の特許で引っかかったものを書く事にする。

1.ライブビューでのAFの抜本的改善が各社のホットな話題か?
ライブビューでのAF改善という意味では現行マウントから手を入れ直したマイクロのコントラストAFをのぞいては、イマイチの状態である。敢えて言うなら現行位相差AFを使ったソニーと、レンズを選ぶが対応レンズでそこそこ使い物になるオリがやや他社よりもましと言ったところだろう。速度だけならソニーもイイ線を言ったが、如何せん仕組み的にペンタプリズムでは不可能であるところが痛い。

「AF 撮像素子」の様なオートフォーカスと、撮像素子を関連づける形で特許検索をしてみるとわかるが、キヤノン以外の、オリンパス、ニコン、そしてソニーがそれぞれ微妙にやり方は異なるものの、撮像素子で位相差AFを行う方式の特許をあれこれと上げている。現行方式では光学ファインダー使用時には、メインミラーを透過した光線をサブミラーで下部に反射しこれを位相差AFセンサーに導いているが、これを省き透過させた光線をそのまま撮像素子に当てて撮像素子のセンサーで位相差AFを行う。またライブビュー時にはライブビューをしながら、位相差AFを行う形である。

乱暴に言えば、程度の差はあれ撮像素子の中に位相差AFを行うラインセンサーの機能を行う部分が含まれることになるためそこの部分の画素が欠落する。しかし、その欠落範囲というものはごくごくわずかなモノであるようである。従って、このAFの仕組みや、欠落画素の補完や、そもそもそういうものをいかに回避するかが各社アイデアの出しどころの様な状態になっている。そもそものアイデアの各社出願時期は意外と早く、ひょっとするとどこかが抜本的な解決を行って光学ファインダーだろうが、ライブビューだろうが位相差AF、もしくはコントラストAFとのハイブリッドの良いとこどりである究極のAFシステムとして出してくる日が来るのかもしれない。

つまるところ、先の話ではあるがAF自体にまた新たなブレークスルーが来るのではと思う。

2.オリ独自としては、DSLRにおけるメインミラー方式の放棄?

これは、以前に少し出て、去年の暮れから今年に入り断続的に続いており「こんなもん本気でやるのかいな?」と流していたが、一向に途切れずにやっているので何れ格好良い?のが出てきたら紹介するつもりだ。まだ、少しずつモディファイしたり亜流?の様なものが混じっている状態である。出願時期は丁度E-3が発表される前の春ぐらいから数がぽつぽつ出てきた感じ。

つまるところ、原型はここでも以前紹介したように現行のメインミラーの代わりにあれと同じ傾きを持った、鏡面を持つ円盤に置き換えようと言うものである。円盤に窓が開いている部分があり、窓のところが光路に来ると光はスルーし、撮像素子に当たる。鏡面の時は反射してファインダーに光がいくというモノである。
では、位相差AFセンサーにはどうするのか?と言う問題になるがこれはサブミラーがこの円盤に固着しているという原始的なものから、サブミラーも円盤状のもので別に回転するものや、上記の特許と併せたようなものもある。これなどは(撮像素子をAFセンサーに併用するために)そもそもサブミラーが不要であるので随分スマートな形である。またこの円盤状のものの仕組みはPenFのロータリシャッターそのものの様な感じだ。

尤も、この円盤の代わりにミラーが左右に引き戸のように動いて同じ効果をもたらすものもある。カムの操作により回転運動を左右運動に変え、且つこの運動にSWDを使うようである。左右に動かすとなると相当のスペースを有するようであるが、元々の撮像素子が小さいため、横に100%対比したとしても17mm×2=34mmで、これはフルサイズのミラーの長辺36mmより短い。E-xxx型では難しいが、E-x型程度のボディであれば何とかなりそうかもしれない。(笑)

3.2の一連の特許でオリがやりたいこと。

先ずは、DSLRにおける高速連写の抜本的改善である。オリの特許によれば現行のミラーアップダウン方式では秒10コマオーバーぐらいまでが限界でそれ以上飛躍的に増やすことは困難だと言うことだ。撮像素子側はどんどん高速連写に対応しているのに、ミラー側の挙動がボトルネックでこれ以上高速連写が出来ない状態になっているわけで、これを何とかしたいと言うことである。

また、副次的効果として(特に)連写等での頻繁なミラーアップ動作から来るぶれ要因を軽減すると言った効果もあるようである。

次に、一見回転盤という方が何か大がかりな感じがするが、ミラーアップ機構を埋め込むよりはこちらのほうがむしろコンパクトに出来る可能性があるということだ。更に最近の例では、ミラーの場合は光路を横から見て45度に傾いた形でミラーが入っている。光路から90度直角に分光してファインダーに導いているためだ。これを45度傾けるよりわずかに角度を立てて円盤を配置する工夫をしている。

こうすると、分光した光は真上よりもわずかに前方に傾いてスクリーンに入る(勿論スクリーンもそれに併せてやや傾けて前方にずれる形になる。)
これが何を意味するかというと、
・円盤は45度よりもわずかに立つ形となるのでメインミラーで必要となる奥行きをより薄くできることになる。
・ミラーはやや前に張り出す一方で、高さをより低くした上で従来のものよりもプリズム後方から、接眼部までの距離を稼げる=より高倍率に出来る可能性
等が上げられる。

また、これと併せて1の位相差AFセンサーが不要となれば現在撮像素子下部にかなりの部分を占めている位相差AFセンサーを格納するスペースがそっくり不要になるため、一段と小型化が可能になると言うものだ。

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元々は、特殊用途のカメラであった一眼レフ。決して使いやすいカメラでは無かったものを戦後の日本のカメラメーカーが、ブラックアウトを無くすスイングミラー機構、開放で視認出来る絞り機構に始まりその後、AE化、AF化とカメラを取り巻く技術の発展を巧みに取り入れまたは、克服し現在の日本のお家芸とも言える一眼レフに育て鍛え上げた。

DSLRになってから感光部はフィルムから撮像素子に変更したものの、肝心のミラー部分を含むレフレックス構造の部分や、位相差AFへの分光のメカニズム等は従来のままである。一眼レフが特殊用途から一般用途へ飛躍した時のようなミラー機構や、AFを組み込む際のサブミラーを含む機構の仕組みの様な抜本的なブレークスルーはまだ来ていない。パナソニックが呈示したミラーレスはこれの解決と言うよりも、デジタル時代の別の新しい方式の呈示と言ったものだろう。

何れは、一眼レフという仕組みも他の方式と同様に過去のものとして細々と生きながらえることはありながらも、檜舞台から降りる時が来るのかもしれない。それは一つの技術の発展とその限界、あるいは栄枯盛衰として必定のものと思えば当たり前の話かもしれない。

ただ、その時が今なのか?もう、現在のままで今回こそ進歩を終え終焉を迎えるのか?と考えるとそれはまだわからないのではないか?と言うのが私の気持ちだ。逆説的かもしれないが、まだまだだと思うからこそ、パナのG1も良いし、オリのマイクロもいいなどと悠長なことを言っているわけで早晩DSLRは特殊な高級機をのぞいてレフレスになってしまうというなら、楽しめる内に使っておくか、ストックしておくだろう。

また、やや大げさに言えばコンシューマー向カメラの頂点に立つDSLRを日本が独占的に押さえられているのもレンズ自体の開発力以上に、長年各社で積み上げてきた一眼レフに関する膨大な特許、技術、ノウハウの集大成があってこそとも言える。これにしがみつくばかりというのは意味がないにしても、これを土台に新たな展開、発展をしていくという戦略を敢えて捨てるというのも考えにくいと思うからだ。

まあ、何れにせよ現実にマイクロフォーサーズのようなレフレスのカメラが出てきている以上はこれに対するDSLRとしての更なる発展があるのかないのかはこれからの見所とも言えよう。それはとりもなおさず、フォーサーズとマイクロフォーサーズを併存する魅力が増すか否かと同義になっていくようにも思えるからだ。
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by Hiro_Sakae | 2009-05-03 22:01 | オリ特許関係


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