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2009年 07月 11日
【特許関係】やはりいつかはくる。EVF版フォーサーズ機
 DSLRを念頭においた、EVF機のアイデアというのはここでもいくつか過去に紹介した。今回出たものは機構的には非常にシンプルなものであるが、今までのものよりも実際に出る可能性が高いかなと思った。フォーサーズか?マイクロか?の相違点からEVFが使えるかどうかがなくなる時代が来るかもしれない。




【公開番号】 特許公開2009-151254
【公開日】 平成21年7月9日(2009.7.9)
【発明の名称】 撮影装置及び焦点検出装置

ちなみに、出願は
【出願日】 平成19年12月25日(2007.12.25 )

特許自体は、本文中で記載の通りダストリダクション機能を兼ね備えたデジタル一眼レフレックスであるから、これはフォーサーズボディに関する事は明白である。そして、この特許自体は顔認識等のコントラストAFを使う機能においてもレフ構造を活かして位相差AFとの併用、連携を行う場合等の仕組みについて主に記されている。

現在のミラーのある部分にペリクルミラーをおく。実施例のAFセンサーは11点ものが書かれている。そして、ライブビューにおいて位相差AFが行える形とした上で、上記のような機能や利用法、あるいは対応レンズに応じて位相差AF, コントラストAF、位相差AF+コントラストAFの併用等を明示的に、あるいはオートに使い分け出来るものである。

「フォーサーズのEVF機って、EVF付マイクロにフォーサーズアダプターを付けたのと何が違うの?」と思われる方もいるが、違いが出るとすればコントラストAFに加えて位相差AFが出来たり、またはそのハイブリッドが可能になる点が一番であろう。イメージとしては、ファインダーがG1の様なEVF化したE-620。他の使い勝手は変わらないばかりか、コントラストAFと位相差AFの合わせ技でAFの使い勝手は一段と上がったり、ミラーのアップダウン等のメカニカルな部分は不要となるので更に小型に出来る可能性が出るという形だ。

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私は、従来の特許更改と違って、今回「こりゃひょっとしたらやってくるかなあ?」と思ったのは以下の点だ。

1.時期的な問題
すなわち、出願時期から推測すると既にマイクロの存在は明らかになっている時期であり単にEVF機を作るだけ(=フォーサーズにEVFは搭載しない)というのであれば、何もこの時期になってまでしこしこやることも無いかもと言う思いだ。

と言うのは、従前ここで紹介してきた(奇抜なアイデアを含む)DSLRでのEVF特許の場合は、殆どがオリンパスが出願している要素技術の開発に近いものとも言える。今回は、同じ様なものではあるが出願がオリンパスイメージングに変わった。おおざっぱな話だが、オリンパスで出されるものよりも、オリンパスイメージングで出されるものの方が、より具体的であったり、製品になって出てくる可能性が高いイメージがあるからだ。

少なくとも、この時期にオリ本体でなく、オリンパスイメージングの研究開発の方でこういうことをあれこれ考えていたというのは推察出来るからだ。

2.オリのEVFの問題
今回、E-P1にはEVFは搭載されなかった。ただ、デジカメwatch等のオリの発言では、EVF搭載は検討したが要求する水準に達しなかった=パナとは別にオリもEVFを開発していることがわかった。恐らくどこかのメーカーと組んで進めているものと思うが、パナからOEMを受けるのでなく手間暇かけてEVFを作りそしてそれが、オリ自身が見ても「問題ない」と判断出来、更にこのEVFが市場に受け入れられたとなれば、「一丁、フォーサーズにも使い倒してみるか!」と考えるのは、ビジネス上も不思議ではないと思う。

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マイクロが出た当時から、フォーサーズがマイクロに無い利点として上げるなら、
・ファインダーを光学ファインダーボディもEVFボディも作れる
・AFも位相差AF,コントラストAFの双方搭載が可能
と言う点だろう。今までは光学ファインダーを必須としたので、選択肢が狭まっただけでEVFでも良いとなると、ライブビュー時のAFは両AFの良いとこどりになることに加え、ファインダーの小ささ問題も一掃される。

私の考えるものすごく都合の良い整理されたラインの最終形は

1.E-X系のラインはそのまま存続。
2.最低E-30の光学ファインダーを移植した形でのE-6XX系(K7イメージ)
3.E-4xx系の復活、もしくはE-6xxを更に小型化したEVFライン。
今回のE-P1同様内部のカスタマイズ機能等は2や3で妙な差別化はしない。
と言ったところか。

一番競合するのは、3タイプと、ペンのEVF搭載機かもしれないが、何となくこれはEとペンの立ち位置から見てもユーザー層がかぶらずに済むと思う。
少なくとも、ファインダーに関しては、
大きさ的に一番小さい機種でもE-30程度の倍率&見え(プリズム化)となり、且つファインダーもEVF,光学双方選べる形となる。

重ね重ね、これもありかなと思ったのは、
・オリ自身がEVFを手に入れること
・同じく、ツイン千鳥型AFセンサーを持っていること
・バックに利便性が上がればより使い倒せるZDレンズ群を擁していること
で、オリンパスとしてはフォーサーズEVF機を投入するメリットは大きい。

と言うか、むしろオリがEVFデバイスを手に入れる時、あるいは敢えて(少なくともDSLRライクな)EVF機を出さないのはこの辺かなと勘ぐってみたりもした。オリンパスとしては、DSLRライクなEVFボディを作るなら、DSLRでEVF機作っちゃった方が、いいだろうというのは自然だと思うからだ。

これなら、フォーサーズとマイクロを両立する意味もあろう。

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一方、敢えてオリンパスと書いたが、パナはどうだろう。LシリーズのEVF機はあるだろうか?

ピンと来たかもしれないが、DSLRはレフ構造以外にこの位相差AFセンサーがいると言うことだ。つまり、パナとしてみれば、折角マイクロでダストリダクション以外は全て自社製で出来るようになったのに、LとなるとEVFは自社で用意出来ても、AFセンサーをどうするんだという壁にぶつかるわけである。

正直、多少大きくなった上に使える位相差AFが旧来の3点AFではG1でいいよ~となる可能性はある。仮にそれでフォーサーズレンズが使いやすくなったとしても、元々自社のLeica-DはG1で使えるわけであるからオリのZDレンズが売れるだけの話になりかねない。
となると、「すんません」と言ってオリから新型のAFセンサーの供給を受けるというのが唯一の解決策になるが、何となくE-1以降新規開発したあのセンサーはどう見ても旧来の3点AFよりは高そうである。加えて、パナのマイクロの注力ぶりを見ているとまた「他社デバイス依存の部分を増やしてまで」フォーサーズボディに投資するかは疑問の残るところだ。むしろ、ボディはオリに任せてLeica-Dレンズをマイクロで使える仕様で出して、レンズ商売するのが一番賢いとも言える。

そうかといって、わざわざ自社開発で今からAFセンサーを作ると言うのも可能性は低いだろう。

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と、考えるとパナソニックがG1,GH1タイプを主軸に据えてDSLRライクなボディだけでなく、DSLRの代替を狙っているかの様に傾注するのはよく理解出来る話だし、オリンパスが、将来フォーサーズの中にEVF機も取り込もうという戦略があるのであれば、敢えてレンジファインダーライクな「色づけ」をマイクロにするのもよくわかる。

実際、次期E-3のボディの大小の議論に見るまでもなく、望遠から広角まで、そして小口径の小型レンズでなく大口径のレンズも使いたいとなると、ボディは大きすぎず、小さすぎずのレンズのバリエーションに見合った「程よい大きさ」が必要になる。

そして、「程よい大きさ」が現行のE-3~E-620までの間に存在するなら、ファインダー×AFの掛け合わせが出来るフォーサーズの方がむしろ柔軟に出来る可能性すらある。

何れにせよ、PenでEVF搭載機が出て、「これならフォーサーズでもこれを使いたい」という様なブツが出てきた時は、何かを期待出来るかもしれない。

by Hiro_Sakae | 2009-07-11 10:29 | オリ特許関係


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