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2005年 09月 29日
恐らく、このカメラのハードウェアとしての評価等は私が書くまでもなく、これから色々なところで的を得た評価、記事が書かれるであろう。ここで、ファンとして、そういうものから一つ離れた、今回E-300発表時と違った、変化、雰囲気、空気について、まとまり無く書いてみたい。 それは、、、 日本では、三つ星云々でぴんと来なかったが、Olympus UK のフレーズは、ずばり、"Classic design with a futuristic edge"である。ちなみに、E-300を表すものとしては、"Revolt Against Tradition with the EVOLT. "(注海外ではE-300はEvolt E-300)である。 フォーサーズは登場時から、デジタル一眼レフには銀塩一眼レフとは全く違う規格が必要であるというところから出発した。そう言う意味ではそれをストレートに現すには、E-300の伝統に反逆せよと言うフレーズの方がある意味正常進化とも言える。しかし、E-500ではそういう未来的な思想、技術を内に秘めながらも、ここに"Classic"と言うキーワードが登場した。 従来の銀塩を捨て、デジタルに進み過去を断ち切るフォーサーズという新しい規格を突き進むという中で、何か変化があったのだろうかという片鱗はこの海外のキャッチフレーズだけでなく、ここかしこに見受けられる。 ・まず、今回の発表に先立ちオリンパスのHPでは7月頃から過去の名機の壁紙を次々とリリースを始めた。 ・今回アクセサリにOMマウントアダプターを正式に採用した。推奨絞り表をつけながら(これは裏を返すと、その絞り値においては、銀塩ズイコーも立派に実用になるのを認めたことになると思う)性能が保証出来ないからと、無償で配るという中途半端な対応をしていたものが、今回事実上制限はあるものの、公にそういう使用法を認めたこととなった。 ・また、今回もE-300と同様に、体験講座会を開くがその際に、OM、Penのカリスマ設計者である、米谷氏のスペシャルトークを企画に組み入れている。一回につきたった10名だが、米谷氏と90分もフリートークを交える機会を東京だけでも土、日で6回も開くというのだ。 また、更に細かい事を上げれば以下のことも上げられる。 ・OM時代に「露出決定は作画者に委ねるべき」と、当時ESP測光に各社が流れる中でオリンパスが唯一ユニークな測光として、マルチスポット測光と、ハイライト&シャドウコントロールをOM3&4に搭載した。今回マルチスポットは復活しなかったが、(これが次期E-1に搭載されることを切に望んでいる)、ハイライト&シャドウコントロールが復活した。 ・入門機にも、写真を趣味として取り組むものに配慮する姿勢。かつて、OM時代の入門機にOM10がある。当時AE一眼レフの入門機というカテゴリーで、各社AE専用一眼としエントリー層の取り込みを図ったが、OM10のみ、マニュアルアダプターというユニークなアクセサリをつけAE専用一眼を上位機と同じマニュアル一眼としても使える工夫をした。またエントリー一眼がミラー切れ等で一部レンズの制約等がある中で、全てのズイコーレンズを使える等極力そのままステップアップした際に使い込める工夫がなされた。今回のE-500も他社と同じ、パパママ一眼のお気楽機能に加えて、マニアックな機能をきちんと盛り込んでいるところは同じ思想を感じる。 ・今回、OMアダプター、アイカップ、バッテリホルダー、ハードケース等がアクセサリとして出たが、アイカップ2機種の内標準はE-300と共用出来るほか、バッテリホルダー、アダプターは全機種に対応している。この辺のシステム共用の思想が、E-1とE-300の小物ではやや薄れていたきらいがあった。またこれだけ小型化しながら、バッテリを従来のまま使える等システムとして使い回せる部分を配慮したところは、OM以来の良い部分を継承してくれている様だ。 オリンパスはフォーサーズを立ち上げた時、殊更銀塩との決別を意識しすぎていたのが少し元に戻ったのかなと思うのがここから感じるものだ。元々、マーケティングはうまくはないし、E-500に付加された諸機能も本来入門機という位置づけの3桁ラインとしては、写真を趣味とする人以外にはあまり訴求力が無いものもある。 ただ、いわゆる「いかにも光学会社のカメラ好きの技術者さんがこういうの良いなという風に真面目に作ったら、こんなカメラになりました」的良さが戻ってきた様な気がするのだ。 そういう意味でも、良きに付け悪しきに付け今回のデザインもオリンパスのきまじめさが出た様な気がする。E-1、E-300のデザインは私は嫌いではないが、発表時のデザインコンセプトがそれぞれ、「南部鉄瓶の、、」とか「日本刀をイメージ、、、」と読んだ時は違和感を感じた。 E-500も当然デザイン的配慮はされていると思うが、基本がなるべく小さくした上で、右手にグリップを付けて、左はパトローネが無いので、極力落として、付けるもの付けてと先ず機械ありきのシンプルな感じがする。先ずはこれはカメラであると言うことを認識した上でのデザインの様な気がする。 フォーサーズはフォーサーズとして銀塩と決別しデジタル時代の小型一眼レフの理想を追求する。この思想には当然いささかの迷いもない。 ただ、それが具現化した「オリンパス」のカメラ、ブランドとしての「ズイコー」を考える時には、これとは別の次元、銀塩以来のオリンパスの伝統、らしさがあるのではないか、そしてこれは両立するのではないかと言うところにオリンパスもきづいてくれたのかなとファンとして(勝手に)嬉しく思った次第だ。 何れ、パナもDSLRを出すし、将来的には他社が入るかも知れない。同じ思想で、企画で各社が作るからこそ、このオリンパスらしさが大切であると思う。技術は相互交流出来ても、戦前から続くオリンパス、そしてズイコーのブランドの歴史だけは壊してしまったら二度と手に入らない。少し肩に力が入りすぎて、いささか迷走するのではと思っていたが、今回のE-500の失礼ながら予想外の真面目な作り込みと、最近の動向から、引き続きオリンパスに大いに期待したいと思ったものだ。 ・
by Hiro_Sakae
| 2005-09-29 00:40
| E,Pen-system関係
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