2006年 03月 09日
E-330でにぎわっているいるが、今年に入ってからも続々と特許が公開されている。次期E-1がどうかはわからないが、去年秋以降、手ぶれ補正系の特許が断続的に公開されているが、久しぶりにまとまった形での特許がでた。 【特許公開2006-65096】 で、3月9日本日公開されたてのほやほやである。題名はずばり、「一眼レフカメラ」である。 (注、いつもアップすると混み混みでつながりにくいようなので、公開番号から検索して入られた方が良いと思います。) 今回の特許自体は、撮像補正系の補正がリアルタイムでわかるように、光学補正系を補正した場合に、ぶれ補正の結果ファインダーで視認している画像が、撮像画像では画像切れが生じるというのを防ぐために、撮像系に比し、光学ファインダー系のぶれ補正を大きくする一方で、ファインダー枠の内側に、レンジファインダーのブライトフレーム枠の様な枠が写っており、その範囲内に主要被写体を収める工夫がされている。 後、従来からの特許とのつながりで言えば、オリンパスの手ぶれ補正特許の売り、すなわち、撮像素子補正でありながらリアルタイムに光学ファインダーでぶれ補正を視認出来る点を具体化するためのリレーレンズと称されるレンズのペンタ部内での配置等が従来特許では模式図的であったのが、撮像素子補正系との連動も合わせて、より具体化された形で詳述されている点である。この図の通りであれば、ぶれ補正は次期E-X機であろうか さて、ここで、オリンパスの去年後半から公開されている一連のぶれ補正系特許で公開されているものをまとめてみると、 ぶれ補正系のシステムとしては、 ・撮像素子によるぶれ補正であること。 ・撮像素子のぶれ補正と連動する、ぶれ補正系をクイックリターンミラーからファインダーまでのファインダー光学系にも登載し、撮像素子によるぶれ補正系でもぶれ補正後の画像を視認可能とする点だ。 要は、オリンパスのぶれ補正の肝は、この撮影画像のぶれ補正系に連動する(オリの言う)ファインダー内ぶれ補正系のシステムである。。(登載されれば、これが次期E-Xでのオリの好きな世界初になるのであろう) これがあることにより、以下の関連特許が公開されている。 ・この光学ファインダー補正系を使用することにより、例えばレンズ駆動補正系を使用する場合にも、ファインダー観察時はレンズ補正系を駆動させずに、(レンズ補正系は撮影時のみ駆動)光学ファインダー補正系を駆動させる。 ・こうすることにより、観察時に消費する電力が、(比較対比において)レンズ補正系のレンズを駆動するより、大幅に節電することが可能となる。 ・撮像素子補正の場合も、観察中はこのファインダー補正系のみが動く(撮影時に撮像素子が動けばよい)事には変わりなく、 ・従って、レンズ駆動、撮像素子駆動を問わず、より省電力で且つ、リアルタイムにぶれ補正効果後の画を視認出来る。 と言う形だ。そして、繰り返しになるが、今回の特許で更に、ぶれ補正にともなう視認時と撮影時の画像切れを防止する措置を施した格好になる。 また、当たり前であるが、これに関連すると思われる、光学系や、素子を動かすアクチュエーター関係等の細々とした特許がぽつぽつと上がっていると言った格好だ。 私は、最近これに関して、ん?と気が付いたのが、秋にでるライカの手ぶれ補正レンズの事だ。これは補正方式を二つ切り替え出来て、パナの時にはファインダー観察時もフルタイムでレンズ駆動されるが、もう一つのパナ以外(=必然的にオリンパス)でも使えるモードは撮影時の瞬間しかレンズ駆動されないモードになっている。ぶれ補正は使えるが、のぞいている時には補正が観察出来ないのだ。最初、パナの機体でないと何か制限があるから仕方が無いかと思ったが、オリの上記特許のぶれ補正であれば、レンズ駆動補正でも観察中は光学ファインダー系補正で対応するために、機能制限と見えるこの仕組みも、オリの手ぶれ補正登載カメラでは理にかなっている事になるからだ。(省電力に資する形) (尤も、ぶれ補正系を登載しないE-330等ではぶれ補正量を観察中視認出来ない)何れにせよ、このぶれ補正系が、公開されていくたびにより具体化されているのは嬉しい限りだ。出願時期を見ると、2004年の後半、E-300のリークが出始めた頃だ。 (余談であるが、今回のE-330に登載された内蔵アイピースシャッター等の特許の出願時期をみると、2004年春ごろである。それぞれ出願された時期を更に遡って、開発はスタートしているのだろうから、かなり前の段階から私などがおおーっと思うものをオリはしこしこ開発していたのだろう。裏返すと今、正に開発中でこれから出願される様なものは一体オリは何を考えているのだろうかと考えると、わくわくしてくる) その他、今月の特許を見ていて、ぶれ補正同様、段々煮詰まってきているなと思われるのがレンズの超音波モーターで、これもレンズ鏡胴に登載された具体例から、更に今月のものでは自重によるずれ防止等具体的なものに入ってきている。 後は、上にも述べた、アクチュエーター系と、前から熱心に進めている静電シャッターも引き続き公開されている。 目新しいところでは、これも次期E-1では具体化されるのかもしれないが、より高倍率で且つ、ハイアイポイントを実現するファインダーの光学系の特許が公開されている。「35ミリカメラの対角線長の約1/2程度のカメラでも、、云々」と書いてあるが、これがフォーサーズを指すのは間違いないだろう。 次期E-1もなにやらやってくれそうな気配である。
by Hiro_Sakae
| 2006-03-09 23:48
| オリ特許関係
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