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2006年 03月 19日
試しにマクロレンズの後ろ玉の大きさを測ってみた。
PMAも終わり、去年秋のE-500発表前からのE-330迄(含む、ライカ、シグマ)の一連のフォーサーズの発表もとりあえず一段落であろうか。

今日は、朝から散歩に出かけようと思ったら雨が降っていて出鼻をくじかれたのでつまんないことをしてみた。

(注 コメントにもあるように、テレセントリックを後ろ玉の大きさで目安(あくまで目安)にするには私の考え方が少し違うことをずくなしさんから指摘を受けました。もう少しましな判定法がわかればアップするつもりです。削除しようかと思いましたが、これはこれで私の一時点の勘違いのさまをそのまま載せておくのも「私が考えたあれこれを載せたブログ」という意味ではありかと思いそのまま載せております。その点ご注意下さいませ)



ZDに関してはテレセントリック性が問題になるが、一体うちの銀塩マクロレンズ達とどれだけ違うのかとふと思い立ったのである。素人の発想で、一番後ろのレンズから、ぱーっと光が出てそれが撮像素子面に当たるので、これの直径の大きさでわかるかなあと思ったからだ。

先ず、正規軍のZDの後ろ玉の直径を測ってみた(こどもの定規なのでアバウトではある)
35マクロと、14-45、14-54の各ズームは18mm
11-22,40-150各ズームは20mm
50マクロが突出して大きく28mm
であった。ちなみに、フォーサーズのサークル径は22.3mmである。
一番小さい18mmで差は4.3mmと言うことは、半径では2.15mm広がっていることになる。正確にはバックフォーカス長なのかもしれないが、乱暴にフランジバックで行くとフォーサーズは40mmだから、40mmと2.15mmの直角三角形の角度が入射角か(すいません、文系のため計算略(笑))?かなり立っている。原始的ではあるがこの条件で紙に書いて分度器で測ると87~8度ぐらいだ。殆ど直角だ。

で、問題の銀塩レンズ群だ。ここでは条件を揃えるために数のある標準マクロレンズ群で測ってみた。
ズイコー50/3.5→18mm(9mm)、フランジバック46mm
マクロキラー40/3.5→12mm(6mm)、フランジバック44.7mm
エルマリート60/2.8→19mm(9.5mm)、フランジバック47mm
リケノン60/2.8→20mm(10mm)、フランジバック45.5mm
直径を半分の括弧にしているのは、実際にフォーサーズで使うのは1/2の範囲であるためである。この括弧の数字で見るといかにフォーサーズのレンズの後ろ玉がイメージサークル比大きいかが分かる。また、実際の35ミリ用レンズが、35ミリフィルムのイメージサークル径43mmとの比較で小さいかが分かる。現行のZD並に後ろ玉をイメージサークル径に近い大きさに35ミリでするとなるとでかくなるだろうなと言うのは実感出来た。
では、上記条件で手作業、分度器計測でアバウトの周辺入射角を出してみる。
これが、上記数字からかなり違いがある様に思ったが実際に測ってみると一番悪いマクロキラーで80.5度ぐらいであとは81~2度ぐらいの感じである。思ったより角度が立っているイメージである。うーん、何故だろうと考えて、結局イメージサークル径とフランジバックの長さが効いているのではと思った。

単純にフランジバック40ミリの所で点の様になってそこからイメージサークル一杯にばーっと放射して光が当たるという一番極端に悪いパターンを考えた。そうすると、直角三角形は底辺が11.15mmで、高さが40mmの時の角度を測れば良い。これをまた書いて分度器で測ると74度あった。要はフォーマット比極端に長いフランジバックのために74度以上は入射角がきつくなることは無いわけだ。ちなみに、比較的フランジバックが長いOMでも65度だ。65度というとかなり、斜光になる。

尤も、実際には、後ろ玉のある位置から図らないと意味がないのは当たり前の話しである。
で、これら標準マクロを10:1の近辺ぐらいに伸ばすと後ろ玉はかなり奥まった位置になる。1:10は大体、普通の50ミリ標準レンズで最短の0.5m位の距離に近い。実際には2mより近くなるとぐーんとレンズが奥まっていくのである。
ちなみに、この1:10だとエルマリート、ズイコーでも長辺が長くなるので85度ぐらい、リケノンに至っては87度ぐらいに達している。これはZDと変わらないレベルだ。そして、本来のマクロ域に入ると、急激にこのバック長が伸びて、角度は更に90度に近づく。

以前、マクロレンズは元々近接を中心に解像度に優れたものが(レンズの性格上)多く、フォーマットの小さいフォーサーズでも負けないパワーがあり使いやすいのではと言うことを書いたが、今回の実験では、それだけでなく、ホームグランドの近接域では、テレセントリック性を本来併せ持っているのではと思った次第だ。

従って、本来の解像力、収差等が優秀でフォーサーズのCCDの要求に耐えうるレベルのマクロであればマクロレンズを常用する距離(1.5~2メートルから、最大近接まで)はテレセントリック性も他のレンズに比べて良好で、且つ0.5メートルを超えてマクロ本来の領域では、テレセントリック性はZDと遜色ないレベルに達しているのではと言う事が言えそうだ。

やはり、フィルムレンズを流用するなら、高性能銀塩マクロは適しているのではと言うのはあながちはずれていない様な気もした。何かの参考にしていただきたい。

by Hiro_Sakae | 2006-03-19 10:03 | アダプター沼関係


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