2006年 04月 16日
オリンパス、フォーサーズもPMAで秋迄のロードマップが大体見えた格好だ。新製品ラッシュが続けば、「こんなんじゃお財布が持たないよ」と文句を言い、無ければないで「何をやっているんだ」といらいらするのがファンの常である。 しかし、しかしである。フォーサーズにはもう一つの楽しみがある。ここでも紹介しているマウントアダプターを使っての様々な過去のレンズの利用である。いつもアクセスの節目が来るたびに何か企画を考えようと思いそのままになっていたが、この沼遊びを勝手にキャンペーンすることにした。まずは、基本編である。 1.マウントアダプター遊びはフォーサーズでないと出来ないのですか? 結論から言うと、他社でも出来るが、制約があるために実際に複数のマウントを簡単に(改造せずに、市販のアダプターを買って使える)遊べるのは、フォーサーズマウントと、キャノンのEOSマウントの2種類である。 別に、フォーサーズユーザーとキャノンユーザーに古いレンズを使いたい人が多いという訳でなく、構造上そうなってしまうのである。初心者の方でここがわかっていない人が時々いるのでおさらいしてみる。 まず、カメラをマウントするところの面(接触面)から画像のセンサー(またはフィルム)までの距離をフランジバックと言い、これがカメラ各社で異なっている。ここの距離に合わせて各社のレンズが作られているために、アダプターを使ってフォーサーズに付けたとしても、その際にそのレンズが元々作られた会社のボディのフランジバックと同じようにしてあげないと、うまくいかないということだ。 例えば、OMレンズを付けるアダプターが純正で作られているが、この場合OMのフランジバックは46ミリ、対してフォーサーズは40ミリであるから、OMレンズを付けて何故フォーサーズで使えるかというと、フォーサーズの40ミリ+アダプターの厚み6ミリ=46ミリでOMと同じフランジバックを確保しているからである。元々の40ミリ+アダプターの厚みで調整するわけだ。 従って、付けようとするボディのフランジバックより長いフランジバックのレンズはアダプターさえ作れれば使えるが、逆にそれより短いものは、物理的につかない。(厳密に言うと、ついても元と同じように無限遠まで使える。従って、フランジバックが短いボディほど、他社のレンズをマウントアダプター利用で付けられる可能性が出てくる。逆は、別に発売してくれないのでなく物理的に無理なのである。そして、今、デジタル一眼レフで考えると一番フランジバックが短いのがフォーサーズで40ミリ。その次に短いのが、キャノンの43ミリである。ちなみにフランジバックの表はネットで色々公開されているが、一例を上げるとこんな感じである。従って、マウントアダプターで過去の銀塩フィルム時代のレンズを楽しむには現行DSLRではフォーサーズが一番物理的許容度が高いという話しになる。 次に、物理的なのはわかったが、実際に自分でアダプターを作れるわけでもない。市販等されていて実際に使えるのは何だ?と言うことになろう。 先ず、オリンパス純正としては、OMレンズ用のアダプターがある。 他には、近代インターナショナルと、HANZA製がある。近代インターナショナルのHPでは通販のページがあり市販価格より安く確実に入手出来て便利だ。ちなみに、HPでは代引き扱いになっているが、注文時に頼めば振込扱いにも対応してくれる。 実際にここで取り扱っているマウントは、オリンパスOM,ペンタックスK,M42,ニコンF、ローライQBM,ライカR,エキザクタ、ヤシカ/コンタックス、ミノルタMDの9マウントがある。これらは、このアダプター1枚買えば、これらのレンズがすぐ使える状態になると言うことだ。 また、アダプターに更にアダプターを重ねて使うと言うことも可能である。簡単なところではこの会社で扱っている、ハッセル、ライカのビゾ用レンズ、ペンタックス645用は、中間にニコンF-フォーサーズをかませることでフォーサーズでも使える。後はここではいちいちHPを引用しないが同様の手法で、デッケルマウント、ペンタコン6,Kiev88、は市販品で対応可能だ。 最後に、マウントアダプター使用では、絞り優先AEでの使用となる他、実絞りになる。早い話が、ZDだと絞りをF5.6にしようが、F8にしようが、ファインダーは開放時の明るいまま(撮る時だけ、その絞りに絞り込まれる)であるが、マウントアダプターでは、実際に絞りに応じて画面が暗くなる。(常時プレビュー状態を想像して頂きたい) 従って、例えばF8であれば、開放絞りでまずピントを合わせ、それからカチカチっと絞りを回し、シャッターを押す。このカチカチのところのワンアクションが増える形になる。(当然ピント合わせはMFである(苦笑)) 実際には、E-300のファインダーでF5.6位までなら多少暗くなるがそのままピント合わせが可能だった。ただ、このマウントアダプター利用ではE-330のライブビューBは効果絶大である。光学ファインダーだとF8では暗いので、上のようなカチカチアクションが必要になるが、ビューBならF11,屋外ならF16でもそのままである。いわゆる実用絞りの面倒が大幅に軽減される。加えて、ビュー拡大も使えるから助かる。E-330のユーザーでライブビューBでの撮影スタイルに慣れた方はこのマウントアダプターは特に有効であろう。(そもそもビューBはZDでもMF専用であるのだし) とまあ、こんな感じである。
by Hiro_Sakae
| 2006-04-16 09:37
| アダプター沼関係
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