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2006年 10月 14日
SigmaAPOマクロについての印象と、与太話。
  前にも、書いたがE-300導入初期にDCのズームセットというのを少しの間使っていたが、結局程なくして下取りに出した為、アダプター経由は別にして、私にとって非ZDのフォーサーズレンズを真面目に使うのは初めてである。まだ連れ出して、大して触っているわけでもないがあくまで「私的な感想、Hiroの場合」という乗りで読んで頂ければと思う。





 まず、まだこれをE-330では使っていない。E-300とE-1だけであるが、実際現在のE-systemユーザーでもアイレベルのファインダーを常用されている方の方が多数派であろうからこれはこれで話を進めていくことにする。

 私自身は、お散歩しながら撮ると言うスタイルであるので極力軽量且つ小型というスタイルでいつも撮影している。従って使用スタイルは三脚座もはずし、フードも使わない。代わりに保護用のフィルターを常用している。「ベストの状態で撮影をする」という意味では、フードもせず、フィルターをするというのはいけないのかもしれないが、大きさと撮影時の精神衛生上の安心を優先しているだけである。(そもそも、その辺の影響を考慮しなければいけないほどシビアな写真も撮っていない、、正確には撮れないか、、(苦笑))

 で、そういう状態でやおらボディに付けると、やはりZD50-200よりも軽く、換算300ミリの等倍マクロと考えれば非常に軽いシステムになる。三脚座をはずすと、そこのところが丁度くぼみになっている。E-1でいくとこのくぼみのボディ側の端あたりが丁度前後の重量バランスの中心に来る。E-300でも若干ずれるが、大差は無い。ようはこのくぼみのところに左手を添えて自然に持つと手持ちでもかなり安定する。特に、通常のマクロレンズと違って撮影距離が変化してもへリコイドが繰り出して来ない仕様なので、自分なりの持ち位置を決めれば、近接時でも安定して保持できるところは気に入った。

 HSM仕様ということだが、なるほど、ZD50-200の様な、「ジジッ」という音は無い。静かである。個人的にはいかにも、「俺も今頑張ってるぜ!」的なZDの駆動音も嫌いでは無かったがまあ静かなのは良いことである。

 ボディにはスイッチが二つあり、先ほどのくぼみより先端側に近いところにAFの合焦範囲を設定するスイッチがある。端からフル(全域)、無限遠~0.54m、0.54m~最近接の3つである。0.54mと言うと、イメージがわきにくいが比較的寄れるZD50-200の最近接距離が1.2mであるから、0.54mだと1/2倍程度(フォーサーズだと換算等倍)近くまでだろうか。

 と言うわけで、実際はフルにすると盛大に行ったり来たりするのでスピーディさに欠けてしまう。これを0.54mから無限遠にした方が絶対的にスピードも上がり使い勝手が向上する。また、AFに関してはマクロ域に近づいてくると結構迷うことがある。特に私のような葉っぱを拡大したりとかコントラストのあまり無い様な場合等はかなり迷う感じである。焦点距離も何も違うので一概に言えないが、ZDマクロや、ZD50-200の方が合焦確率(迷いの少なさ)は少ない。尤も、このレンズでもZD50-200程度の近接距離であれば大して変わらないのかもしれないが。いずれにせよ、マクロ域ではコントラストや暗いところでの迷いは少し気にはなった。

 そんなこんなで、結局私は以下のような設定が一番しっくり来た。
まず、レンズ側の設定は
AF/MFは、AFに、AF範囲は0.54m~無限遠に固定、とした上で、
①マクロを意識せず使用(通常の寄れる望遠)
ボディ側→S-AF
②近接からマクロ域撮影
ボディ側→MFモードで、AELでS-AFをするように設定変更
(MF,各AFモードでの各種カスタマイズはどのボディでも細かく出来るはずである。)

寄らないのであれば、①にしておいて0.54mから無限遠設定が一番AFのパフォーマンスが良い。
そして、寄る場合は上の設定にしておくと結局
1.被写体を見つけてAELを押してAF→合焦すればそのまま。微調整要する場合はHSM仕様のためZDのS-AF+MF同様シームレスにMFに移行する。また、ボディ側のモード自体はMFモードなので、半押し状態を解除してもまたジーコとAFが動いてしまうこともない。やり直す時はAELを押せばよい。
2.AELで押してAF合わず。(0.54mより近い)この時は下手にAF焦点範囲を変更してAFさせるより、後はMFをした方が断然早い。加えて、結局この距離だと何れにせよ最後はMFするのであるのだから合理的である。
とまあこんな感じだ。マクロ域のAFの迷いを消しつつでは、これが一番良いように思った。

ちなみに、MFの焦点合わせであるがこれぐらいの望遠になると被写界深度が薄いこともあってピントのヤマがわからなくて苦労すると言うことは無い。特にMFを多用するマクロ域では薄さに困ってもその逆はないので、繰り返しになるが、先の設定装置でAFとMFで良いとこ取り分担をする方が早い。フォーカシングリングもフィーリングその他は別にしてフォーカシングに支障の出るような感じは一切無かった。

後は、一部価格.comあたりでは買ってみると、レンズ内にゴミが入っていた等の書き込みがあったりするが、私は幸いにもコンディション含め問題はなかった。特に神経質にならないといけないということは無いだろうと思う。

最後に、このレンズは買いかと言う問題であるが、(笑)
マクロ撮影をする方であれば気に入れば、買っても良いと思う。150ミリのマクロのワーキングディスタンス、ぼけ量も違いが出るし、性能的にシグママクロの中で評判が良いだけあって不満が出る部分は無いであろう。また、(多少せこい話になるが、)ZDやライカでは恐らくこの焦点クラスのマクロレンズが出ることは早々は無いと思うので、買ったはいいが、程なくしてZDやライカとかぶってしまうということも無さそうである。

難しいのは、別にマクロはあまり撮らないが、リーズナブルな望遠単焦点としてこれをどうにゅうすべきかどうかと言う場合だろう。松の150ミリとは、価格も、重さも、何もかも違うので比較すると言うことはないだろうが、悩ましいとすればZD50-200との比較だろう。
価格差は2~3万円程度。軽くて、マクロも使えるという意味ではこちらだが、多少重くて、テレ側は半段暗くなるものの、50-200をカバーすること、なんと言ってもZD竹の中でも評価が高いこと等を考えると悩みどころになると思う。

まあ、この辺をあれこれ悩むのも楽しみの内と言うことだろう。

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話は脱線するが、結局私の場合も単焦点レンズで導入しているのはマクロレンズだけという状況だ。これは私がマクロレンズが好きだという事だから当然であるが、やはり今時の単焦点を入れるとなると、寄れる、或いは、ズームでは出来ない明るいF値、魚眼等特殊なもの、もしくは同じくズームでは絶対出来ない小型とか何か特色が無いとなかなか触手が伸びないと思う。裏返すと、売って商売をするとなるとなかなか大変だなと言う感じである。

結局、私などはAF一眼レフの最近の時代をすっ飛ばして、MF銀塩時代の「思いこみ」を引きずったままフォーサーズの世界に入った。入ってもうじき2年近くになるが、竹ズーム群などを使っていると最近のズームレンズは殊更自分がこだわりを持っていたり、細かいことに気を遣わなければ敢えて画質等のために単焦点を入れる必要性が無いと言うことだ。
従って、私がマクロ用途に使えない単焦点を敢えて求めようとすると、
・ズームでは絶対につくれないようなもの もしくは、
・ズームよりかなり小型軽量に出来るもの
と言うものに興味を覚える。(勿論、小型を犠牲にしなければ明るいに超したことは無いが、それ故にズームと変わらないとなるとすこし萎えてしまう。)
逆に画質を維持してうーんと小さく作れるなら敢えて単焦点にはこだわらない、むしろ2倍程度のズームならその方が良いとか思ってしまうところもある。(そう言う意味では、もし画質が問題ないのなら逆に小梅ズームに少し萌え~状態でもある。(笑))

何れにせよ、すこしずつフォーサーズも「レンズを選ぶ楽しみ」が出てくるのは良いことだ。こういう悩みは大歓迎である。

by hiro_sakae | 2006-10-14 21:18 | シグマ系


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