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2006年 11月 25日
【特許関係】来たよ~。オリらしいマニアックな特許
 この機能改善も、特許によればユーザーから改善の声があった様である。うーん、カメラ好きには琴線に触れる部分があるし、恐らくこの機能は他社のDSLRには乗っていないし、噂もない。(笑)木製カメラではないが、いかにもオリらしいこだわりの特許が出た。そして、開発の趣旨がまた泣かせるのである。(笑)これだから、オリファンはやめられない。



【公開番号】 特許公開2006-317482
【公開日】 平成18年11月24日(2006.11.24)
【発明の名称】 撮像装置のレリ-ズスイッチ

とある。
何かと言えば、
発明が解決しようとする課題をそのまま引用してみよう。つまり、
「ユ-ザ-はレリ-ズスイッチのストロ-クを任意に調整、設定できず、レリ-ズスイッチをカスタマイズできない。」
となっている。それで、
現行、レリーズスイッチはファーストストロークとセカンドストロークの接点(短冊状)を所与に固定しており、現状ではこれを後から調整する技術はあるがいかんせん調整ねじは構造上本体の中に設定される。従って、
「 ユ-ザ-は撮像装置をサ-ビスセンタ-に持ち込んでレリ-ズスイッチのカスタマイズを依頼せざるを得ない。そして、サ-ビスセンタ-での持込みによる修理期間中においては、当然ながら、ユ-ザ-は撮像装置を使用できない。また、レリ-ズスイッチのカスタマイズに対するユ-ザ-の好みは多種多様であり、ユ-ザ-の好みに合致したストロ-ク調整をサ-ビスセンタ-において行なうことは容易でない。」
と言う問題が発生している。
今回のオリの特許はこのストロークの接点のうちの真ん中の接点を直接調節するのでなく、この短冊の端にくっついて伸びた接点の様なものをねじで調整する仕組みを考案した。
回路に接続している短冊自体を止めているところは固定のままである。ここの間隔を調整しようとするから無理になるか、はたまた分解が必要になる。で、この短冊の端に重なる接点を作りこれに圧力をかけ、接点となっている短冊の変形の力を使って調整するというものだ。
そして、そうしても接点がうまく作用する様な仕組み、レリーズボタンの形状含めてアイデアと共に特許化されている。そして、当然これらは産業用の全ての2段レリーズに応用可能であるとくくっているのは言うまでもない。

そして、この特許による効果として、
「従来のようにサ-ビスセンタ-に持ち込む必要がないため、修理期間のような撮像装置を使用できない期間は存在しない。そして、ユ-ザ-は自己の好みに合わせて自らがストロ-ク調整を行なうことにより、世の中でただ1つのレリ-ズスイッチを獲得できる。
と結んでいる形だ。(笑)

うーん。まさかオリのユーザーだけレリーズタッチに敏感でサービスセンターが困っていると言うことでも無かろうが。(笑。しかしサービスセンターで修理扱いでこのタッチを変えてくれるというのは私は今まで知らなかった)

ちなみに、カメラの実施例ではレリーズスイッチの近くに小さい蓋(或いはキャップ)が設けられてそれをはずすとねじがありこれを回して調整するようだ。
個人的には、上位機種向けか或いは、パナ製との差別化とかでライカのフォーサーズなんかに乗せると受ける様な気がするが。オリらしさを感じる特許である。

by hiro_sakae | 2006-11-25 20:01 | オリ特許関係


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