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2007年 02月 10日
【特許関係】オリの考えるぶれ補正系の進化
 DSLRそしてE-systemは発展途上のシステムである。今まで特許を見てきて恐らく第二章中に進化するものとして、ボディ手ぶれ補正の搭載、ダストリダクションの改良、AFシステムの一新、光学ファインダー系への新光学系採用等が特許から予想している。




 そして、オリの特許を見ているとこれで「ネタ切れ」になるわけでなくまだ先がある。これからも紹介していくが、既に特許で公開されていて予感させるものだけでも「燃料電池のDSLRへの採用」「ダストリダクションのフルオート化」「超高速連写」「恐らくEVF(特許上ではそれはまだLCDビューではあるが、執拗且つ細かな改良特許)」「無線通信」等である。

 そんな中で、手ぶれ補正でオリが考える次の一手を思わせる特許が出た。既に理論的なものは出されていたが、より具体的にフォーカスされてきたようである。オリがボディ補正搭載後更にその先に考えるものは、、

【公開番号】 特許公開2007-33740
【公開日】 平成19年2月8日(2007.2.8)
【発明の名称】 手振れ補正機能付きカメラシステム

ちなみに出願は平成17年7月となっている。わかりにくい名前が多いなかでずばり手ぶれ補正付きと真っ向勝負のネーミングだ。

簡単に言えば、先日紹介した特許はボディに補正機構がある場合に、レンズ側にも補正機構がある、なしにより、ボディ側を使う、レンズ側を使う等の選択及び、それが視認できる仕組の機構は単純だが、補正付きレンズと無しレンズが混在するシステムでは肝のような部分の特許が公開された。そもそも今まで他社さんがそういうのを想定していない間に「早い者勝ち」で取った感じがしないでもない。(笑)今回のものはもっと踏みこんでいる。

前回の特許でも選択肢として、ボディとレンズ両補正を使うというオプションがあったが実際にせそれを選んだ両補正とは「一体どうなるんだ」というところが欠けていた。今回はここを埋める特許である。

結局、細かい仕組みは理解を超える部分もあるが要は角速度センサのぶれ情報に基づいてボディ補正とレンズ補正をハイブリッドに組み合わせることにより
・通常のぶれ補正では取りきるのが困難な回転ぶれ(縦、横でなく、レンズを支持しシャッターボタンを押す際に生じるレンズを中心に回転する方向のぶれ)にも対応できること。

当然、従来の並進ぶれに加えて回転ぶれも検知するとなると角速度センサが二つ必要になる。
これに対応して
・角速度センサをボディに一つ、そしてぶれ補正付レンズに一つで二つを使う形。
・既存のシステムで考慮されている並進ぶれをボディ側で補正し、回転ぶれをレンズ側で受け持つと言う分担
にする形だ。
当然、この二つの角速度センサと、二つの補正機構を組み合わせて動かす部分もこの特許の重要な部分であるが、この角速度センサをボディに二つ載せるのでなく、ボディ、レンズに一つずつ載せるというのがミソである。
(ちなみに、これ以降ボディのみ、レンズのみで他社を含む現行の補正を通常補正(並進ぶれのみ)、両方あわせて回転ぶれまで補正するものをハイブリッド補正と区別する。)

例えば、ボディに二つ載せれば、補正機能付レンズを持っている人は良いが、普通のZDレンズの人であれば、通常補正しかしないので、角速度センサ一つが遊んでしまう。また、レンズ側に角速度センサが付いているからこそ、このレンズをぶれ補正の無いボディに付けても通常補正が出来る形だ。
従って、ボディ、レンズの補正有無で下記のパターンが考えられる。
ボディ無  レンズ無    ぶれ補正無し
ボディ無  レンズ有    通常補正
ボディ有  レンズ無    通常補正
ボディ有  レンズ有    ハイブリッド補正

このハイブリッド処理自体はぶれ補正付きレンズと情報のやりとりさえ出来ればボディ側で演算をするようであるので、例えば今までならライカのぶれ補正レンズを買って、ぶれ補正付ボディを買うと「何だか損した気分」になるが、今後は両方ぶれがつくとそれなりのメリットがある形である。

オリがボディ補正、パナがレンズ補正でどうするんだと思っていたが、将来的にはそういう選択自体がナンセンスな話しなのかもしれない。後は、ライカならちーと高いがシグマがぽつぽつ出しているキヤノンやニコンさん向けの手ぶれ補正付きレンズのフォーサーズ版が出てくれば、オリボディではこのレンズと新ボディでは「ハイブリッド補正」が出来る形になる。

意外だったのは、従来のこのボディ補正とレンズ補正を併用するという特許はあったが、それらは、ファインダー視認時にはレンズ補正を使い、ぶれ補正ではボディ補正を使う等々、それぞれを排他的に使う形で、両方一度に使って行うというのはなかった。

ぶれ成分を並進ぶれ要因と、回転ぶれ要因に分け、それぞれのぶれ要因にレンズ、ボディの角速度センサを振り分け特化させて、ハイブリッドな効果を上げるという仕組みだ。当然この前に、過剰補正を排除するロジックが特許で公開されていることは言うまでもない。(いわゆるレンズ補正後の光を撮像素子が補正前の光と勘違いしてぶれ補正がうまく働かなくなる等単純に組み合わせれば良いという訳ではないようである。む、難しい。)

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個人的には、光学補正と、ボディ補正が混在する環境でこれを使い分ける特許を「早い者勝ち」特許と書いた。裏には例えば、キヤノンさんやニコンさんが将来ボディ補正ボディも投入するとした場合に、先に押さえておくのは悪くない話しである。

と、同時に既に光学補正を導入しているシステムが、ボディ補正を導入するとなれば、既存光学補正レンズ導入者のためにも「新たにボディ補正を入れる何らかのメリット」が欲しくなるだろう。その際に、この二つ補正システムが存在するかめらで、「排他的でなく同時使用でより高度なぶれ補正を行う」というアイデアは生きてくる。当然オリも特許の第一実施例として、回転ぶれの補正まで出来ると言うことで説明されているが、これは別に回転ぶれ補正追加だけに限ったわけでなく、さまざまな組み合わせにも応用できる。

第二章に至るまで、コンデジも含めオリはぶれ補正導入は最高発組となった。アクチュエーターの駆動原理からオリジナル特許で作り込んだために遅れたのかもしれないが、追いついた今後に関しては、この独自技術路線の強みを活かして、他社を追い抜いて欲しいものだ。

by hiro_sakae | 2007-02-10 09:00 | オリ特許関係


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