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2007年 03月 10日
【久々の超弩級特許】ツーサーズ、マジで考えているのか的特許
ほ、本気か?



今回、つらつら特許関係を見直していると結局手ぶれ補正の今のボディ補正式が更改され始めたのが、2006年秋頃、決定版と言える素子の駆動方式の詳細なものが出たのが確か去年の春頃、そして1年後にぶれ補正が出てきた。リレー光学系も実はもっと前からで当初は2006年頃はファインダー系でぶれ補正を考案する際にも登場し、リレー系ファインダーとして出たのは去年の春~夏頃従ってこの頃には完成形が出てきた多点測距の千鳥格子センサーがE-3に搭載されるのであれば、リレー系も乗ってきてもおかしくはないはずだ。

 と言う意味からすると、今公開されてかつかなり具体的なものでも商品で出てくるのは2年後か。EVFを想定しているカメラボディ等々の特許は去年からぽつぽつ出ているのは紹介したが、これはどう絡んでくるのか?ここでもEVF等の話題が出てきた時に、ファンの戯れ言?として言っていたものを少なくともオリも考えている様である。

 手ぶれ補正、AFの千鳥格子センサー、新光学系特許技術がE-3で出てきたら、次に期待したいものとしてここで追いかけている高速連写、次世代電子式完全手ぶれ補正に続く来て欲しいものの一つである。みなさんはどうだろうか?
特許内容は非常にわかりやすい。

【公開番号】 特許公開2007-58123
【公開日】 平成19年3月8日(2007.3.8)
【発明の名称】 デジタルカメラシステムおよび中間アダプタ

解決する課題はずばり引用すると
「【課題】長いフランジバックを持つカメラに適合する交換レンズを中間アダプタを介してフランジバックの短いカメラに装着し、高画質の撮像を行なうことができるデジタルカメラシステムを提供する。」である。

フランジバックが長いカメラAに装着可能な交換レンズをフランジバックがこれよりも短いカメラBにこの中間アダプタで装着可能とする。肝はこのアダプターの中に補償光学系(レンズ)を入れて上記カメラAのマウント面から撮像面までの光学的距離と、中間アダプタを装着した状態でそのマウント面から第二のカメラBの撮像面までの光学的距離を一致させることにより、デジタル撮影に耐える光学的収差の最小化も図るというものである。

要は、この中間アダプタを使うとフランジバックを調整して装着可能となるばかりでなく、この中間アダプタの光学系と元レンズの合成光学系によりあたかもカメラBのフランジバック長に最適化された交換レンズと同様のパフォーマンスを確保できるという代物である。

具体的には、現在のデジタルシステムではレンズと撮像素子との間にローパスフィルター等さまざまなものがありこれらの影響を総合的に計算した上で光路設計がなされているために、単に従来特許の様にフランジバックを整えれば良いというものでない。また、今回の中間アダプターの特徴は、光路長を補償する形でデジタルとしての光学性能を補償するだけでなく、カメラAで使っていたのと同じ使い勝手を提供する形が出来る。例えば、カメラBの撮像素子サイズがカメラAより小さければ、35ミリレンズをフォーサーズに付けた時と同様に焦点距離が変わるがこれをカメラAと同じ状態、すなわち当初と同じ画角(換算読替不要)で使える形だ。

特許の請求項としての記載では成立の請求項3あるいは説明事項0009に
「【0009】
本発明の請求項3記載のデジタルカメラシステムは、請求項1に記載のデジタルカメラシステムにおいて、上記第一の撮像素子の画素ピッチは、上記第二の撮像素子の画素ピッチよりも大きい。」
とある同一画素で、カメラAの画素ピッチが、フランジバックの小さいBより大きいというのは撮像素子サイズから言えば、カメラBの方が撮像素子サイズが小さいわけである。

そして、発明の効果はずばり、
「【0017】
本発明によれば、フランジバックの異なる第一,二のカメラボディおよび該カメラボディに装着可能な第一,二のレンズと、中間アダプタとからなるデジタルカメラシステムにおいて、フランジバックの短い上記第二のカメラボディをより小型軽量に構成することができ、さらに、上記第一のレンズを上記中間アダプタを介して上記第二のカメラボディに装着可能であり、かつ、該装着状態でも高画質の撮像を行なうことができるデジタルカメラシステムを提供することができる。」
とある。」
ちなみに、当たり前であるがこの小さいボディ用のレンズは大きいボディ用のレンズに付けることは出来ない。また、(意味がよくわからないが)このアダプター使用による光学的パワーは0となるところが(設計上の妙か)ミソの様だ。

純粋に技術的には、恐らく私が読んでよくわからない(苦笑)中間アダプターの構造と理論の計算や第二ボディ(小型の方)と合成された部分の設計であろう。ちなみに、図で見ると、撮像素子の大きい方は明らかにE-1型ボディと竹レンズ。肝心の第二のボディは模式図と撮像素子周りだけは詳細な図面が載せられている。また本特許はいきなり出てきた感じの反面詳細説明の部分のアダプターの形状、爪の回し方装着方法があたかも既に実物があるかの様にリアルに記載されている点である。

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恐らく、フォーサーズの弟分的DSLRが出来てより小型軽量を売り物にするならテレセントリック性確保と小型化のために撮像素子は例えばここでよく冗談で言った2/3型素子でツーサーズ?みたいなものになるだろう。そしてこれにフォーサーズ用のレンズを付けた場合にフォーサーズ利用と全く同じ使い勝手で且つ光学性能を補償してくれる(当然電子的制御も含めてであるが、)となれば、これらを包括した新E-systemとも言える。そう言えば、思い出す方もいるかもしれないが、去年の春オリの中期経営計画でこの3年はフォーサーズを煮詰めていくとしながらもその先の課題としてパワーポイントのスライドには「新型DSLRシステム」と書いてあったはずだ。あれは絵空事では無いと言うことなのだろうか?

フォーマットの違う一眼レフシステムでオリとなれば、やはりOMとPenFシステムを思い出す。フォーサーズは今回OMを意識して小型化に注力しE-410等まで詰めてきたのは皆さん周知の通りである。フォーサーズは10近くAF一眼レフでブランクのあったオリがこれに追いつきつつ、DSLRを立ち上げると言うことで相当苦労した。しかし、今度の新システムはこのフォーサーズの蓄積の上に作るわけであるからやろうと思えば出来なくもない様な気がする。

ここから大きく夢想すると、

かつての(そう敢えてかつてとつける)軽快で小型な35ミリ一眼レフシステムのDSLRでの再現を狙うフォーサーズと、コンビで更に軽快なPenFを思わせるツーサーズが加わった新E-systemで、フォーサーズのレンズ資産等も乗り入れが出来るとなれば痛快ではないか。個人的には、他にフランジバックを切りつめたEVF版を作るとか応用技も考えればこれは商売的にもいけてる技術だと思うのだがいかがだろうか。

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まだ、わからないが木製カメラも出てきたし、E-3もぶれ補正、AFセンサー、ファインダーあたりが本当に出てきたらわくわくものである。そして「ああ、やっぱりこういうの絵空事でちゃんと作ってくれるのね」となってくると、ここで話題にしている超高速連写や新システムも出てくるのかなあと妄想してしまうのである。だからやめられないのであるが、、大変だろうけど頑張って欲しい。

by hiro_sakae | 2007-03-10 22:30 | オリ特許関係


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