このレンズが出た1950年代末と言うのは一眼レフが本格的に立ち上がるはしりのような時期である。1970年代に入り、フローティング機構が組み込まれる前の標準マクロは本来の複写用途以外は描写が固いというのが通説である。しかし(あくまでフォーサーズで使っての印象として)個人的にはこの東独のフレクトゴンと時代を前後して現れているリヒテンシュタインのマクロキラー、そして本邦富岡の60マクロが標準マクロ的にはベスト3本ではないかと思う。(60年代央まで下ればこれにマクロエルマリートか)
マクロキラーはエキザクタマウント(M42は高価すぎる)、富岡マクロは出物自体が極端に少ない中、フレクトゴンは比較的入手しやすくまた値段も安い。ただ最近は高くて商売になるためか35/2.4のMC仕様が多くこのゼブラ模様のコンディションの良い物は少なくなった。たまに見かけると値段はMCより廉価でありクラシカルな指数も高いので手に入れても悪くないと思う。ツァイスもとかく東独ものは低く見られがちであり、実際作りが雑なものもあるがきちんとすればやはりツァイスであると思う。
E-410, CZJ Flektogon 35/2.8
ISO AUTO
Silkypix 3.0