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2008年 01月 06日
次期Pentaxにサムスンの撮像素子搭載の噂から
  いくつかの板で紹介されている。オリジナルは、Dpreviewの様だがあり得る話ではあろう。PentaxはHOYAグループの中でDSLRを継続し、撮像素子を確保となれば提携しているサムスンはまあ筋書き通り(どっちの筋書きかは別にしても)だと思うからだ。



  私は業界の淘汰整理は結局撮像素子メーカーとの合従連衡が大きな要因になるのではと注目し、ここでも何度か書いてきた。

  もし、この噂が噂通りに進むのであれば撮像素子メーカーから見たDSLRの勢力図は、
1.キヤノン-キヤノン
2.ソニー-ニコン
3.パナソニック-オリンパス
4.サムスン-ペンタックス

と大別される。この中で一番ゆるい関係はソニー、ニコンだろうか。他はキヤノン→FEマウント、パナソニック、オリンパス→フォーサーズ、サムスン-ペンタックス→ペンタックスと、連合間ではマウントの統一がなされているが、ソニー、ニコンはそれぞれのマウントを擁している。ニコンさんの場合はD3なども自社開発ということなので、この組み合わせは連合と言うよりも協力関係と言った方が良いかもしれない。

これをベースに現在のDSLRメーカーの勢力図をアバウトに見てみると、
1.シェア20%以上の会社→キヤノン、ニコン
2.シェア2%以上の会社→オリンパス、ソニー、ペンタックス
3.シェア0.2%以上の会社→パナソニック

となる。その他のDSLRメーカーはBCNの国内シェアで見る限り富士写真、シグマ等は0.1%未満である。また、サムスンDSLRは現在日本での販売はない。
(オリンパスが5年後に3強、20%というので、2を切り口に一桁ずつシェアのバーを下げたらうまい具合に分けられた形。逆に、3だろうが、2だろうが関係なく「強」がつくにはやはり20%と言うのが一つの節目になるのかもしれない。)


また、直近で言うとキヤノン、ニコンの二強で85から88%程度を確保。次の3社で12~13%程度を抑えて後残りという感じだ。ちなみに、未だにこの3社の中でオリが最下位としか認めない人もいるようだが、(実際年間では前半の負けが大きいため)、特に後半11,12月も3位をキープし、12月に二強の猛攻があったさいにも常に最低5%を確保したのはオリだけである。後半10日間程度はソニー+ペンタックスとほぼ同程度のシェアを確保し、何とか3社で10%を切るのを食い止めた格好だ。ここでは私も含め細かいことをぐだぐだ言うが(苦笑)E-510がコンスタントに踏ん張ったところに、E-410も若干戻したことが大きい。

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DSLRの総合的な性能を決めるとしたら、レンズ、ボディ性能、そしてデジタルになってこれに撮像素子周りが加わった。そして、これら全体を底上げしつつ性能アップを図っていかないといけないわけだ。良くも悪くも1社で賄っているのがキヤノン。協力関係でおこなっているのがニコンとソニーなら、餅は餅屋で分業しつつ連合を組むのがフォーサーズと言うところか?

結局、フォーサーズではレンズはライカ&ZD連合を核にボディはオリンパス中心、撮像素子はパナソニック中心という布陣に固まりつつある。そして、これにシグマがレンズで絡むという形だ。

俯瞰してこのボディ&レンズメーカーと撮像素子メーカーのつながりが大きく整理されてきたこと、そしてシェアに大きな開きはあるものの結局このつながりの中に収まっていないとコンマ以下になってしまうことを考えるとオリ&パナ連合、ソニー、ペンタックスがそれぞれ二強に挑みますます競争が激化する中でそれ以外の会社のDSLRビジネスはどうするのかという問題が出てくる。

それ以外のDSLR関連メーカー?、ボディでは富士に、シグマ、撮像素子メーカーではKodak何のことはない、フォーサーズ賛同企業である。(苦笑)

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シグマは各社にレンズを供給しており、フォーサーズにも複数のレンズを供給してくれている。問題は富士写真と、パナが出る前にフォーサーズにセンサーを供給していたKodakである。それぞれいわゆるビジネスとしてのDSLRはもうやめる、或いは割り切る(とりあえず作っていることに意義がある)となれば、今のスタンスもありだろう。

ただ、どうせやるならもう少しDSLR自体も売れて商売になればと思えば例えばシグマならシグマのフォーサーズ機、富士なら富士のフォーサーズ機であったり、KodakもセンサーはKAIをE-400用に作ったのであるからボディの供給を受けてフォーサーズ機を作るというのも有りではないかと思う。そして、そういう歩み寄りがあれば何か新しい展開があるかもしれない。

今後も、例えばLVの更なる高度化や更に高性能な撮像素子、或いは機能アップを図るとすればそれぞれを単独で行うには限界があるだろう。その辺のタッグを組まないと上の各社はそれぞれ良いものを持っていながら、製品として出来上がった場合に魅力に欠けるという形になり今後いずれかの段階で、過去のコダックDSLRや、コンタックスDSLRと同様の結末をたどることになるかもしれない。

そして、現行フォーサーズ連合を支える、オリンパス、パナソニック、ライカ、シグマは、このままオリンパスがボディ全体の地力を高め、パナソニックが更にLive-MOSに磨きをかけ、ライカ&ZD、シグマでレンズラインナップを充実させていけば恐らく、この4社(特にオリンパス&パナソニック)側から他の賛同企業に積極的に声をかけるという事態は今まで以上に(或いは現状でも)想定しにくい。

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カメラは、あるカテゴリーが立ち上がると参入企業が増え、様々なものが出てピークを迎えると企業が淘汰されと言う繰り返しでもある。段々機能が高度化すればするほどその傾向は強いとも言え、DSLRもむしろ今年過去ピークの生産を超え何れ来るピークアウト以降に最後の淘汰が来るのだろう。フォーサーズマウントの下でそんな中でいくつかの個性が生き残る形になるのか、あるいはただのオリ、パナマウントになるのか、それはわからない。

ただ、冷たいようであるがそうなるかならないかは、オリンパスやパナソニックが決める話ではなく、それ以外の賛同企業がどうするのかという話だと思う。そして、どちらへ転ぶか否かの分かれ目は今年辺りぐらいがもうリミットなのかなあと言う気がした。

by hiro_sakae | 2008-01-06 12:32 | オリ以外フォーサーズネタ


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