2008年 09月 20日
に関連するものか?と思われる特許が公開された。 【公開番号】 特許公開2008-216439 【公開日】 平成20年9月18日(2008.9.18) 【発明の名称】 カメラシステム 出願は2007年3月。そして、これの出願者はオリンパスでなく松下である。 明らかにフォーサーズと、マイクロフォーサーズと思われるもので、マイクロフォーサーズのボディにマイクロ用のレンズをつける場合、アダプター経由でコントラストAF対応、非対応それぞれのレンズをつける場合のボディ-レンズ間の制御にかかるものだ。 フランジの短いボディが11ピン、長いそれが9ピンであり、現状のフォーサーズ、マイクロのそれと合致ので間違いないだろう。実際には変更になったのかどうか定かではないが、特許上の文章と図面から各ピンの機能等について下図にまとめてみた。略号は特許上の略号、ピンの番数は私が勝手につけたものだ。 ![]() A(フォーサーズと想定)の9ピンにかんして二つ増えたものはボディからレンズに露光同期信号を送信するものと、制御モード切替信号を伝達するための端子となっている。特にこの露光同期信号を送る10番ピンがコントラストAFを高速化する要のようだ。 1.1相レンズと2相レンズというもの が、特許文中に規定されている。これはエンコーダー(もしくはこれに代替するもの)が一つあるレンズか二つあるレンズかという相違だ。 1相だと、レンズはレンズがフォーカシングのために駆動しているかどうかを判定するが、2相は更にその駆動方向が前か後ろか(正か負か)というのも判別出来るということだ。 1相レンズでもコントラストAFは可能であるが、この2相レンズに付加された10番ピンの露光同期信号が組み合わさると、1相レンズよりもコントラストAFが格段に高速化されるらしい。また、特許文中によれば2相レンズ=エンコーダー二つというわけでなく他の形でもそこにこだわりはなく、エンコーダーと位置検出センサーの組み合わせ等やり方はこだわらない。 要は「2相交換レンズは、1相交換レンズに比べて、レンズコントローラー340が意図しないフォーカスレンズ230の駆動方向の反転について相対的に位置検出精度が優れる交換レンズであればよい。」ということになる。特許文中では1相交換レンズ=コントラストAF非対応レンズ、2相レンズ=コントラストAF対応レンズとなっている。 ちなみに、最後のピンの制御信号は、コントラストAF対応、非対応等でボディーレンズ間の信号のやりとり(制御を)アダプターを間にはさんでダイレクトに行うか、もしくはアダプターで制御を一部行うかの切り替えに使われるようである。 ------------------ この特許ではカメラシステムA~Cとして次のようなケースを想定している。 A.マイクロボディ+同専用レンズ B.マイクロボディ+アダプター+フォーサーズコントラストAF非対応レンズ C.マイクロボディ+アダプター+フォーサーズコントラストAF対応レンズ 今回の特許がB.のコントラストAF非対応レンズの際のアダプターに関するものなので他のものの仕組みは不明。特にCのフォーサーズでコントラストAF対応レンズを利用する場合マイクロでは10番ピンでやりとりされる信号は使われないのかどうか?使うとしたらどうするのかというのがわからない。Bやそもそものピン数を減らす(例えば9,10番ピンの信号を一つで行う、逆に11番ピンに別の機能が付加されている可能性もある。)等のやり方もあることと、アダプター側にもCPUが搭載されアダプター制御になった場合のCの挙動とかは不明であるからだ。 ちなみに、今回、「これはさすがにないだろう」と思って肝心の特許で上げられている「コントラストAF非対応レンズ向けのアダプター」には触れなかったが、これはなんと、アダプター内に位相差AFセンサーとセンサーへ導くミラーを組み込みこれで、AFをやってしまおうというアイデアである。(っつーか、そんな大層なアダプターをつけたら結局フォーサーズと変わりない大きさになってしまうと思うのだが、、(苦笑)) ---------------------- 後は、特許内容の趣旨とははずれるが、少なくともマイクロフォーサーズのマイクロ側のピンの制御信号及びアダプター部分(恐らく、まだ非公開のものや特許公開されないだろう部分も含め)は松下が主導でおこなったものなんだなということだ。マイクロフォーサーズのマウント径とセンサーサークル径とフランジバックの関係等はここで詳述は避けるが、オリンパスの公開しているフォーサーズ特許が規定している要件を満たしている。 そう言う意味では、マイクロフォーサーズマウント自体はフォーサーズ特許でカバーする中の1マウントではあるが、従来のフォーサーズと違い電子マウントの肝となるボディレンズ間の制御絡みが松下の単独特許絡みで出ているところを見るとやはり、今回の拡張には松下の希望にかなり配慮されたものかなあと言う気がした。 特許からうかがいしるオリンパスの動きから見れば、フォーサーズで全てをまかなってしまおうという意図が感じられるし、意図だけでなくそれを実現する要素技術やアイデアもオリンパスは充分持っているように感じられるからだ。くどいが、フォーサーズの方がフランジバックが長い殊から来るボディの厚さが厚くなることと、広角側のレンズが大きくなることのデメリットを感じない=現行、及び現行の延長線上で想定出来る大きさをデメリットとは感じないユーザーにとって見れば、マイクロで出来ることは原理上フォーサーズで全て実現可能であり、むしろ光学ファインダーや、その仕組みを応用した新たな展開という懐の深さはフォーサーズの方が秀でているからだ。 ■
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by Hiro_Sakae
| 2008-09-20 22:05
| オリ特許関係
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