2008年 09月 26日
方や、パナソニックのデジカメwatchのインタビュー雑感
  下の記事と同日に行われたというパナソニックのインタビュー記事



二つのフォーサーズを両輪に、と言う言葉にオリンパスとのアプローチの違いが如実に表れている様な気がした。また、インタビューではLシリーズも継続するがこれは、ユーザーとしてはハイアマチュア向けに継続すると言うことである。大丈夫だろうか?

うまく言えないけど、個人的には違和感の残る記事であった。別にパナソニックがどうこうというのではない、全く個人的にそう思っただけである。

先ず、コンパクトからのステップアップに関してはDSLRの形が良いという考えには確かにそうだろうなあと私も思う。しかし、それを言うなら実際キヤノンのキスでも今や約半数はこれで一眼レフにデビューする人だそうだ。オリンパスのDSLRとてE-420,520あたりでデビューしている人は、かなりの数がフィルム一眼レフを知らない世代になっているだろう。

DSLRが売れない理由は様々ある。二強とそれ以外を分ける意味ではブランド、知名度、銀塩時代からのユーザー層の厚さに加え、これだけシェアが離れてしまえばカメラが趣味でない人ほど、「まずは、性能に問題がなければ、みんなが使っている安心感」で売れ筋がより強くなるものであるからだ。しかし、その二強以外の中で売れる売れないとなるとそれ以外の要因も絡んでくると思う。

パナソニックが今回の記事を読んでいて違和感を覚えるのは、
・従来の重い、大きい、難しいを排除し、
・小さくて小型で超軽量な一眼をマイクロで実現した
からと言って、「それだけで売れるのか?」と言うところだ。
これは、パナソニックがGのみならずLも「両輪」としてやっていくというなら、Lをどうやって成長させていくのか本当に考えているの?と言うところだ。何となく、L=ハイアマチュア向け=一部のマニア向け=数が出なくても致し方ないと言う言い訳に聞こえなくもない。

Lシリーズが二強は別格にしても、それ以外の他社との比較でもかなりの差をつけられて劣勢にたった一番の理由は、私はずばり「値段」だと思う。確かにLeica-Dレンズがついていた。付いていたとは言え、L10ならL10,L1ならL1のライバル機対比明らかに値段が割高であったことが上げられるだろう。

もう一つは、レンズラインナップの少なさである。フォーサーズのレンズを共用で使えると言いながらも、ぶれ補正をレンズ補正でしたためにオリ、シグマ等オールフォーサーズでは相当数のレンズが揃ってきた今でも、「ぶれ補正が出来るレンズは?」となると、Leica-Dの4本だけとなってしまう。

私は、パナソニックが売れなかったのはフォーマットや、DSLRのデメリット云々以前に、
・他社の同グレード比割高なレンズキット価格で、、
・自社純正レンズがわずかに4本、しかも最安ズームですら数万もする
というところに尽きると思うのである。仮にフォーサーズでなくソニーのαマウント互換でやっていても、結果は同じであったろうと思うのだ。

そして、今回確かにオリ含め他社対比明らかに超小型でDSLRに飛びたいけど飛べなかったデメリットを全部つぶしているとしよう。しかし、二強以下、DSLRは小型なエントリーDSLRがもっと安い価格でごろごろしている。この価格差と、G1の持つメリットを天秤にかけて、「DSLRのデメリットは嫌だが、やはりコンパクトより高級なカメラを買うとなると一眼レフがイメージ」という層がどう動くかである。身も蓋もない話になるが、このクラスだからこそ、やはり価格の訴求力は馬鹿にならないと思う。EVFの先進性等は関係のない話である。いくらLeica-Dの優秀さを唄っても、値段が高ければ売れなかったLと同じ轍を踏まないか?いや、それが言い過ぎなら折角のG1のメリットを価格が幾分相殺しないか?と思ったりするのだ。

オリンパスは、E-410,510からE-420,520への切り替え時に値段を下げた。今回のペンタックスK-mなどもそうだろう。ソニーがα350が当たりながら敢えてα300を投入してきた。そして、これがソニーが(悔しいが)ここのところ3位の地位を固めつつあるそこ支えになっている。二強より「割高」なカメラというのはなかなか厳しいのである。それが現実だ。

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そう言う意味では、オリンパスはあの形でDSLRを検討しながら購入しなかった層の内、「DSLRに憧れている層」でない層を取り込もうとしている。DSLRに憧れる層にはE-420他フォーサーズで極力吸収するようにフォーサーズをこれからも充実させ、マイクロフォーサーズは、それでは受け止められない層、あるいは積極的理由でDSLRの「記号性」を避ける層に、レンズ交換式カメラを提供する形だ。要はレンズ交換式カメラの楽しみをDSLRのみにとどめず、それ以外のカメラのスタイル、形にも拡大していこうというものであると言える。

と言う意味では、言葉のあやかもしれないが、もっと薄型軽量に振る方向はなかったのかという問いに対して、、
「もちろん、EVFを付けない方が設計は楽ですよ。高性能なEVFを搭載するために、相当に苦労をしていますから。しかし、ファインダーなしのキワモノに見られたくなかったという気持ちもありました。オモチャのカメラっぽく見えるのだけは避けようと
と言う回答は、まあ何を言うのも勝手だが、オリがあのモックを出した時の発言としてはその程度の認識なのかと、いささか落胆した。

また、マイクロに軸足をおくのか?と言う問いに対して、マイクロだけでなく、フォーサーズも両輪としてやっていくという説明の最後に、
「従って両方に対して取り組むつもりで、一時的にマイクロフォーサーズ対応製品が多かったり、その逆ということもあり得るとは思いますが、どちらを軸足ということは考えていません。それに、マイクロフォーサーズはまだ始まったばかりで、この規格に軸足を置くことができるのかどうかも含め、まだこれから市場の判断を仰がなくてはならないタイミングですから

マイクロが当たるとわかっていれば、がつーんと行きたいけれどまだ作ったばっかしでうまくいかなかった時のために二股をかけておこう的ぬるさを感じてしまう。それを言ってしまえば、オリンパスがフォーサーズを立ち上げた時も、んなものは、始めてみないと海のものとも山のものともわからないところを、菊川社長の「狂ったかのようにやる」発言を信じて、ここまで紆余曲折を経ながらもシステムを愚直に育ててきたのである。

レンズ交換式システムはボディ、レンズ、アクセサリ等多数の商品の集合体として一つのシステムが出来上がっていく。現状のフォーサーズ以外のFE,F,PK,α各マウントは何十年もかけてここまでシステムとしてメーカーが(ブランドイメージも含め)育ててきたわけだ。そこに割り込もうというのであるから、生半可なことでは土台無理な話である。オリンパスがあくまで「DSLRシステムとしてのフォーサーズ」をメインにおきマイクロを「(入門者か否かを問わず)DSLRの範疇に入らない部分の拡張」として位置づけるのはそう言う意味で当然と言えば当然と言える。周辺への拡張はあっても、主軸がぶれることはシステムとしては危険である。

まだ、行きがかり上既存発売分のメンテをするが、パナはマイクロで突っ走りまっせ!と言う方が良いような気がする。、、もしマイクロでも思わしくない結果が出たら、、、多分、今回のG1は段々評判も上がってきているようだし、パナも入念なリサーチの結果であろうから多分これは当たると思う。そう言う意味では心配はないと思うのだが、、、。
LX3のモニター販売をキャンセルしてまで、パナのマイクロ機に備えた私だが(苦笑)、躊躇しているのは、そのフォルムよりもその辺のカメラシステムと言う商品群を作り上げていくということに対するパナの発言から感じる根本的な違和感かもしれない。
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by Hiro_Sakae | 2008-09-26 00:36 | オリ以外フォーサーズネタ


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